厳選!ビジネス書 今年の200冊

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2012年134冊目『美点凝視の経営』

2012-09-20 22:17:49 | おすすめビジネス書
美点凝視の経営  障がい者雇用の明日を拓く 美点凝視の経営 障がい者雇用の明日を拓く
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2012-09-07

評価  (3点/5点満点)

著者の渡邉幸義さんが率いるアイエスエフネットグループは、2000名余りの従業員のうち、800名以上がいわゆる就労困難者です。しかし、障がい者を「害」ではなく「個性」だと捉えて、障がい者の雇用に力を注ぎ始めたのはこの10年ほどのことだそうです。

近い将来、この国の半分以上が障がい者になる、あるいは家族の誰かがそうなるといっても過言ではなく、もはや障がい者の問題は他人事ではないのです。

そういう意味で、障がい者の方々やその親御さんのみなならず、多くの企業や個人の方にも読んでもらいたいと思います。

「本当は誰もが人のために何かをしたいという優しさをもっているのです。ただ、今は、その優しさを育てたり、実践できる環境がないのです。環境で人は悪人にもなるし、いい人にもなります。だから私は、人が本来持っている優しさを素直に出せる環境を作っていきたいと思うのです。」(エピローグより)

そんな渡邉さんの熱い想いを感じ取るとともに、障がい者に対する認識を改め、自らも障がい者に対して分け隔てなく接していく。この1冊からそんな行動を起こして欲しいですね。

【my pick-up】

◎障がいは〝個性〟

誰がいつ、障がい者の「がい」を「害」という漢字にしたのでしょうか?障がい者は決して「害を受けている」人ではありませんし、ましてや「害を及ぼす」人でもありません。かけ算ができないから駄目なのではなく、どんなことでもいい、まずはいいところを見つけてあげませんか。すると彼ら、彼女たちは実にユニークな個性を持った人として輝いてきます。

◎会社が障がい者の個性を収益に結びつける発想

大学生の新卒者の離職率が3年で30パーセントにものぼります。それなりの給料を払っていても3年やそこらで次々と辞めていかれるよりは、障がい者に最低賃金で2年間、自分に合った仕事を見つけ、訓練して身につけてもらう。そしてその人に何十年と働いてもらったほうが本人にも会社にも素晴らしいことではないかと思うのです。

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