評価 (3点/5点満点)
対面が許されない状況下でもビジネスを遂行するためのスキルが欠かせない時代がコロナの感染拡大を契機に前倒しでやってきました。
オンラインを使えば、物理的な距離があったとしても、人との交流を維持することができることを実感した、という方も多いのではないでしょうか。
この本では、オンラインコミュニケーションに必要なスキル、つまり<オンライン力>を身につけるためのノウハウやテクニックが余すところなく紹介されています。
オンラインの特徴を踏まえた、オンラインコミュニケーションに必要なスキル
1.心理的な距離が生まれやすい
→心理的距離を縮める工夫が必要⇒<印象力>
2.情報伝達量が制限される
→情報の質の向上が必要⇒<伝達力>
3.集中力を維持させるのが難しい
→確実に理解させる伝え方の技術が必要⇒<対応力>
対面とは異なる、オンラインというツールの特性は確かにありますが、それを踏まえたテクニックを習得すれば、たとえ画面を通してでも、誰でも自分の言いたいことをスムーズに伝えられるようになりますし、同時に相手の意図を上手く汲み取れるようにもなります。
オンラインが、今まで不可能だったことを可能にしてくれる時代がやって来ましたが、そのような時代においても「人間らしさ」は忘れないようにしたいですね。
【my pick-up】
◎オンラインで正確に指示を与える、情報を伝える
オンライン上であっても対面であっても、人に何かを指示する場合には、指示の意図を明確に伝えることが必須です。指示を出す場合の意図、つまりWHYとは「なぜその仕事が求められるのか」(聞き手側では「なぜ自分はその仕事をするのか」)ということです。
例えば、子どもにお使いを頼む場合、買うものだけを羅列して指示されるより、なぜそれを買うのか?を理解しているほうが詳細を覚えやすくなります。メモをせずに買い物に出かけたとしても「カレーを作る」というWHYがわかっていれば、何を買えば良いかはだいたい想像できるはずです。「カレーを作る」というWHYを理解していた子なら「そうだ!カレーには肉が必要だ!」とすぐに思い出せるはずです。
そもそも頼む側が肉を頼み忘れた場合でも、「カレーを作る」というWHYがわかっていれば「あれ?お母さんはカレーを作ると言っていたのに肉は必要ないのかな?」という疑問も生まれやすくなります。そうすれば確認の電話をかけてきたり、気を利かせて念のため肉を買ってきてくれる可能性も高まるでしょう。そういう意味でWHYを示すこの伝え方は、聞き手の自主性を促す伝え方であるとも言えます。
◎オンラインと対面は、フィフティフィフティが望ましい(Zoom日本法人代表・佐賀文宣氏)
(オンラインと対面は、どういうバランスで付き合うのが良いと佐賀さんはお考えですか?)
ざっくり言えば、半分半分でしょうね。オンラインを普段使いしながらも、やはり半分くらいは会いに行く、くらいが理想ではないかと思っています。もちろんオンラインで十分目的が果たせるものは、オンラインでやればいいと思いますよ。例えば、前後1時間かけて移動して1時間の面談をするのであれば、そこはオンラインでやって、セーブできた2時間をプレミアムのコミュニケーションに充てればいいのではないでしょうか。私だったらそうしたいと考えます。
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