厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2021年173冊目『TIME SMART お金と時間の科学』は、幸せ・健康・人間関係を良くするのはお金ではなく時間であることを数多くのデータから証明する

2021-08-01 16:14:39 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

本書は、ハーバード・ビジネススクールの心理学者が新型コロナのパンデミックが起こる前に書いたものですが、その知見の多くは私たちの新しい仕事生活に今までにないほどよく当てはまっています。

 

・私たちを「タイム・プア」にする「タイム・トラップ」の1つが、テクノロジーとの絶え間ない接続だ。

・私たちをタイム・プアにするタイム・トラップには、不愉快な課題やストレスの多い課題に時間を費やしたり、目標どうしがぶつかり合うような日々の活動に追われたりするというものがある。

・リモートワークの環境では、緊急な課題よりも重要な課題を優先することが、前にもまして大切になる。

・私生活では誰もが、デジタル機器に気を逸らされないように徹底的な管理を行うとともに、あまり大切ではない課題や不愉快な課題を外注したり他人に任せたりして、「時間に投資したり」「時間を見つけたり」する必要がある。

・リモートワークがより一般的な働き方になるなか、従業者であれ、上級管理職であれ、CEOであれ、誰もが自分にとって最も大切な私生活上の決定や職業上の決定を下すときに、時間を中心に置くことが重要になる。

 

著者の様々な調査結果によると、「お金ではなく時間を重視することが、幸せの増大や人間関係の改善や体の健康の増進につながる生産的な道筋である」という事実が明らかになっています。

 

どう時間を使うかによって、どう人生を過ごすかが決まることを、本書を通じて再認識しました。

 

【my pick-up】

◎多くの休暇を取る従業者ほど幸せで生産的である

人事部門と職場の責任者はマインドセットを変えざるを得ない。不愉快かもしれないけれど、データの裏づけがあるのだから当然だ。従業者がタイム・リッチになるのを助ければ、より有能で忠実な従業者を獲得できる。経営者はつい忘れてしまいがちだけれど、多くの休暇を取る従業者ほど幸せで生産的であることを、最高のデータが示しているのだ。

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2021年172冊目『残業だらけで倒産寸前だった会社の経営者になった私が、3年間で売上を3倍にできた理由』は、労基署の指摘を受けて残業時間の削減に取り組んだ若き経営者の実践的ノウハウ

2021-08-01 16:01:17 | おすすめビジネス書

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評価 (4点/5点満点)

著者の小島清一郎さんが、32歳という若さで経営者となり、最初に取り組まなければならなかったのが残業時間の削減だと言います。

 

各人の仕事を「見える化」して、データ入力や書類整理などの補助作業を非正規従業員に切り分けて、スキルの高い正社員にはその人にしかできない仕事に集中してもらう。また、集中したいときだけ使う特別ルームを作るなどして、そこにいるときは電話の応対や部下からの相談などに応じずに済むような施策を実施しました。

 

その結果、今では当時と比べて従業員1人当たりの生産性が2倍になり、生産性が向上したことで会社の業績も向上し、年間休日数は101日から121日へ有給取得率も85%へ向上したそうです。

 

残業はすればするほど仕事の能率は落ちていき、残業が無制限に許されていると、従業員の間にはどうしても「残業して仕事を終わらせればいいや」との考えが強まり、生産性が向上しづらいのです。

 

・「帰っても何もすることないから残業すればいいや」という従来の考え方から、「帰宅したら楽しみが待っているから仕事を早く終わらせよう」というマインドへと意識を変えてほしい。(P.115)

・在宅ワークでは「仕事はできないけれども会社のムードメーカー」とか、「実務はいまいちだけれども面倒見の良い方」とかが存在する余地が少なくなっている。(P.147)

・私(経営者)にできるのは理念を作って方向性を示すことだけで、その方向に向かってどのように実践していくかはそれぞれ(従業員)が考えること。(P.171)

 

血のにじむような努力から得た、若き経営者の知識とノウハウ。

他人の喜びを自分の喜びとして感じられるようになる境地は、世代を超えて社会に良い影響を与えることでしょう。

 

【my pick-up】

◎残業を減らすための方針

1.残業を減らすことで仕事の評価が高まるようにする

残業時間の少ない人に対して「タイムマネジメントがうまくできている」と評価を高くする制度を設計する。

その残業が本当に必要なものなのか、ほかの人に手伝ってもらうことで時間内に終わらせることはできないのか、明日以降に回せる仕事がないかなどをきちんとチェックした末に、本当に必要と判断した場合のみ、残業を許可する。

「新入社員研修を1週間行います」などと時間のかかる会議などを設定すると、「新人の時間を1週間も拘束するような研修は本当に必要でしょうか」と経営陣に対して異論が出る。

2.残業を減らすことで手取り収入が増えるようにする

残業を減らしたとしても、前年度の同月の残業代と同額を、残業代差額補填手当として支給する。(1年限定の試み)

3.プライベートの時間を大切にすることで人生が充実するようにする

お金よりも時間を大切にすることがそれぞれの人生の充実につながるという意識改革が必要。

時差出勤制度を設定し、男性であっても早く出社していれば、午後4時半や5時にはもう帰宅することができる。

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2021年171冊目『50歳からの人生戦略は「図」で考える』は、より充実した人生を送りたいと望む50代に向けて、今後のライフデザイン描き方を指南する

2021-08-01 15:44:42 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

50代でどのような人生戦略を立て、ライフデザインを描けばいいのか?

その人生戦略やライフデザインを、著者が考案した「人生鳥瞰図」を使って導く方法をお伝えするのが、この本のねらいです。

 

・自分が影響を受けた「生い立ち」「出会い」「出来事」により、どんな「価値観」が育まれたのかを明らかにする。

「性格」「関心」「能力」の3つの側面から「自分像」を抽出する。

「仕事歴」「学習歴」「経験歴」から、これまでの「キャリア自分史」を再確認し、壮年期に向けた「キャリア目標」を考える。

 

偉人には遅咲きの人が多いですが、遅咲きの人たちに共通するのは、いつも「今から」と考えていること。自分のピークはまだ先にあると思っていますね。

 

「50代は人生の後半の始まり」と捉え、あとは力が徐々に衰えていくことを受け入れて生きるのか。

それとも、「50代こそ新たな人生戦略を立てるとき」と捉え、人間としての完成に向かって、より充実した人生を送りたいと望むのか。

 

本書を参考に、自分で自分に満足できる素晴らしい人生を送ることを目指しましょう。

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