仕事の見える化 価格:¥ 1,365(税込) 発売日:2009-04-03 |
評価 (3点/5点満点)
従来の「見える化」は、生産現場での見える化でした。見えにくいものを見やすくする、パッと見て分かるようにすることです。
本書での見える化は、①会社の未来、②社員の頭のなか、③顧客の頭のなか(顧客の判断基準)という、「実際には目で見ることができないもの」を見える化し、仕事の効率をアップさせるというものです。
具体的には、①会社の未来に関しては、まず20年後のビジョンマップを作成し、それを部署ごとの戦略マップ(5年後)や戦術マップ(1年後)に落とし込みます。
また、②社員の頭のなか、③顧客の頭のなかに関しては、「見える化日報」つまり業務カルテ・顧客カルテ(事実・推察・次回)や日々の記録(報連相・成功・問題・対策)を作成し、常に上司・同僚・他部署と共有させます。
コストもかからずすぐに実践できる方法として、会社の規模を問わずオススメできます。
【my pick-up】
◎未来の仕事をビジョンマップとして示すことが大切
多くの社長や上司は、身近の雑踏を乗り越えることだけを日々のメッセージとして送りがちだ。
未来の仕事のことは口にしたとしても断片的で、社員には分かりにくい。さらにみんなと共有されていない。
◎定型化した仕事のカイゼン
定型化した仕事というのは、まわしているだけになっていて、本来の目的を見失っていることがある。
そこで、業務カルテの「次回」の行動にそういう仕事が書かれたとき、さらっと疑問を提示してみる。仮に現状のままでいいという結論になっても、思考が深堀されるのでいい。
◎見える化日報で書かれた「・・・」は大きな意味がある
例えば、「A社さんから電話があって、どうもお急ぎみたいでした・・・」の「・・・」。
何か本人にとってひっかかりのあることが起きていたり、誰かに察してほしいことがあったりするからこそ「・・・」を使って書いてくる。
◎「こんなことをがんばった」を部下にどんどん書かせる
自分の仕事をアピールすることも、できる人になるために必要な能力の1つである。