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そよ風つうしん

小さな自然の発見をご紹介してきましたが、転居で環境が激変。内容を一部変更し日々の雑感を綴ったりもしています

何のタネでしょう?

2007年06月06日 | 木や草の実・タネ・松ぼっくり
5月28日、ひまわりさんのブログ「緑と花の写真」に、花が終わりかけて茶色くなったシロツメクサ(クローバー)が、一面に広がる写真が載っていました。

それを見ているうちに、去年の今頃ここに載せた写真を思い出しました。

花が盛りを過ぎて、下のほうが垂れ下がっているのは、受粉を終えた花の姿だと書いたのを覚えています。

受粉を終えて・・・ということは、タネが出来るということですよね?
でも、シロツメクサのタネなんて見たことあります?
私はありませんでした。

そこで探しに出かけ、なるべく茶色くなっているのを何本か持ち帰りました。


そして、先の細いピンセットで花殻を取り除いてみると、ありました!
さすがマメ科ですねえ。
ちいさなマメの莢が出来ているではありませんか

そして、その中にはタネが詰まっています。
これをごらんください。

(スケールのひと目盛りはいつもと同じ5ミリです)

タネだけ拡大して見ましょう。

5ミリの方眼の中には、まだまだすきまがあります。小さな小さなタネです♪

まだ若いので、緑色をしていますが、やがて茶色くなるでしょう。



長くなりますが、もちょっとだけ我慢してくださいね。

上はシロツメクサについてでした。


同じ仲間なのに、モモイロシロツメクサには一つの花にタネは一つしか入っていませんでした。
(モモイロシロツメクサというのはムラサキツメクサとは、全く違います。花は似ていますが葉っぱやタネは全然違います)


ふしぎですねえ・・・

よく調べてみると、受粉後の花がちゃんと下を向いている個体では、タネはたくさん入っているようでした。


で、最初の写真ですが、もうお解りと思いますが、モモイロシロツメクサのタネでした。


最後まで見てくださって、ありがとうございました。


キキョウソウ(?)の実とタネ

2007年05月23日 | 木や草の実・タネ・松ぼっくり
茎の途中に段々に花を付けるのがキキョウソウ、茎のてっぺんに一つだけ咲かせるのはヒナキキョウソウと、去年の記事に見分け方を書きました。

今年は、そのうちのキキョウソウの実と種について、こんな発見をしました。
と言うものの、実はこの写真の花はキキョウソウとヒナキキョウソウのあいのこのようなのです。
プランターに両方を植えていたもので、こんなことになったのでしょうか?

キキョウソウの葉の特徴を持ちながら、花はてっぺんにしか咲かないという不思議なものが生えています。
花の形はキキョウソウのように思えます。

でもまあ今日はタネの入れ物の話なので、花の異変についてはちょっと置いといて・・・

この植物は柄のない葉っぱが茎にくっついているのですが、よく見ていると、その葉の付け根の窪みに、細かなタネが落ちています。
こんな感じです。


花はてっぺんにしか付きませんが、茎の下のほうまで、たくさんの閉鎖花(花は咲かずに中でタネだけ作る仕組み)が付いています。
その一段ずつの葉の窪みにタネが乗っているのです。

閉鎖花の先のほうが開いて、そこからタネがこぼれるのだと思い込んでいました。
だって、それしか考えられないですものねえ?


ところがデス!!
よ~く見ると、実の横のほうになにやら穴があいているようです。
ズームで近寄ってみました。

ほらね、やっぱり窓が開いています。
ここからタネがこぼれ落ちていたのですね!

興味津々で、その窓をもっと大きくしてみました。(支えているのは私の人差し指なので、大きさを想像してください)
いかがでしょう?

なんとまあ、その窓には、こんなお洒落なリボンの飾りまで付いていたのです。

実の2箇所に穴があいているようです。

飾りのリボンの出来る仕組みも何となく分かりますね。

こうしてこぼれ出た種は、風が吹いて茎が揺れると、地面にころげ落ちるのでしょうね?

不思議な仕組みと、お洒落なタネの入れ物に、すっかり感動しました♪


では、3種類のキキョウソウの仲間について、興味の有るかたはこちらへどうぞ。
去年の記事です。
キキョウソウ関連の記事

タンポポの綿毛は何時出来るの?

2007年05月14日 | 木や草の実・タネ・松ぼっくり
タンポポは、花が終わってつぼんでしまうと、花の残骸をてっぺんに付けてしばらくそのままになっている姿が目に付きます。

きっとこの中では、綿毛の製造中なんでしょう?
では、そっと見て見ましょう・・・というのが上の写真です。
総苞外片と内片(花の外の緑の部分)の一部をむしりとって中を見てみました。

すると、あれっ? もう既に綿毛の準備は整っているではありませんか!


それならもう少し前の段階を見てみましょうか。
と、ちょっとかわいそうでしたが、咲いている花を開いてみると、

あらら、ここにも綿毛の元が、ギッシリと。
根元に種の元も付けていますね。

あれ~~これの前というと蕾ですよねぇ。
でも、まさか蕾の中に綿毛があるなんて考えられないけど、半信半疑で蕾を開いてみました。

これにはビックリです。

蕾の時から、綿毛のお支度は整っていたのですね!

タンポポはたくさんの花が集まって一つの大きな花の形になっています。
なので一輪は小さいです。

ちょっと見て見ましょう。

これの一つが一輪です。ちゃんと綿毛も種の元もくっついていますね。


つまりタンポポは、蕾の時から、綿毛が準備されていたんだと解り、とても感心してしまいました。


それでは、他のタンポポの仲間(キク科)の植物もきっと同じに違いないですよね。
ハルジョオンやジシバリを見てみました。
これはジシバリの花の中です。

花の一輪です。

やっぱり、花びらと綿毛と種がワンセットになっていました。



こんなことは、きっと学校で習っているか、何かの本で写真を見て知っているはずですよね?
なのに、思い出せなかったのです。

自分の目で確かめると、とてもよく解りました。
もう一生忘れることはないでしょう。

長々とお付き合いくださって、ありがとうございました

これな~んだ?

2007年05月02日 | 木や草の実・タネ・松ぼっくり
答えは「春の七草の一つ、ナズナの種」です。

といっても、こんなふうに裸でくっついているわけでは、もちろんありません。

ご存知のように、ちゃんと莢に入っていますよね。
これは、そっと触ったら、たまたま莢がはずれてタネだけが残ったのでした。

こうして、本体から栄養を貰ってタネが育っているんですねえ。


このナズナの英国名はShepherd's purse(羊飼いの財布)というのだそうです。
楽しいネーミングだと思いません?

日本では「ペンペングサ」というのが有名でしょうか?

ご存知かと思いますが、ナズナを根元の方で折り取って、下の写真のように、そっと実を引っ張ってたらしてから、茎ごと振るとシャラシャラとかすかな音がします。


日本での別名の「ペンペングサ」の由来は、実の形が三味線のバチに似ているからだとか、シャラシャラという音から呼ばれるとか、色々言われていますね。

なるべくたくさんの実が付いている長い茎で作ると、いい音がします♪



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森のエビフライ

2007年03月21日 | 木や草の実・タネ・松ぼっくり
これ、何だか解かります?
「あ、あれだ!」

そうです、森のエビフライです。
材料はアカマツのまつぼっくり。
シェフは森のリスやネズミ君たち。

もう少し大きい写真をお見せしましょうね

こんな感じです。
大きさは3~4センチくらいです。


落ちたマツボックリの中には、動物たちにとって美味しい種も入っています。
大切な食料なのでしょうね。


これは私が拾ってきたわけではありません。
ときどきコメントを書き込んでくださる「かぜくささん」にお願いして送っていただきました。
これが箱に詰められて、夜の高速道路を揺られて走っている様子を想像して、私は一晩中ニコニコしていました

いただきもの色々

2006年12月09日 | 木や草の実・タネ・松ぼっくり
これは去年もお見せしましたが、友人がドングリとメロンの種で作ったお人形です。
某人気アニメの主人公にそっくりなので「どんぐりト*ロ」と呼ばれています(著作権の関係で、名前変えてます)

その前にあるのは「森のエビフライ」です。(マツボックリをリスやネズミがかじった後が、エビフライのような形になったもの)

北海道や信州にしかないものと思っていたら、なんと奈良公園で友人が拾ってきてくれました。 あるんですね~~!!



これはオキナワスズメウリです。

沖縄の写真家湊和雄さんのHPで、拝見して憧れていました。
でも、実物は見れないと諦めていたところ、偶然にも、上の写真のものとは別の友人が送ってくれました!

大きさは、大きい方の実の直径が2×2,5センチです。
種の拡大写真を入れましたが、カラスウリのものによく似ていますね?

私たちの身近にもスズメウリというのがありますが

実が小さくて1センチくらいです。
最初は青く、熟すと白くなります。種は小さな黒いものです。


これは多分オナモミです

いわゆるヒッツキムシの一種ですが、最近ではもっと大きなオオオナモミがはびこって、この小さなオナモミは影が薄くなっています。

探していたのですが、なかなか見つかりませんでした。
それを覚えてくれた近所の友人が
「熟すのを待っていたら刈り取られて、下草を掻き分けて探し出したのよ」と、届けてくれました。



最後はオニグルミです

普通のくるみより小さくて3センチ弱くらいです。

硬い茶色の実は、最初のうちは青い袋の中に包まれて、ブドウのように房状に垂れ下がっています。
熟してくると外袋は黒くなって地面に落ちてくるので、拾って袋を剥がしタワシで洗って乾かします。

以前は私の近くにもあり、木の姿を写すのに失敗したものの、来年写せばいいやなんて横着していたら、今年の夏の日照りで枯れてしまいました。

実が美味しくて好物なので嘆いていたら、息子が拾ってきてくれました。


ヒマラヤスギの球果の仕組み

2006年12月03日 | 木や草の実・タネ・松ぼっくり
これは、ご存知シダーローズです。
ヒマラヤスギの球果(マツボックリのようなものの総称)の、てっぺん部分が落ちてきたものの呼び名ですね。

上の写真のように、バラの花に形が似ているので、このように呼ばれます。

公園や学校などでヒマラヤスギの大木を見つけたら、見上げてみてください。
もし、こんなふうに↓球果がたくさん付いているのが見えたら、シダーローズが落ちているのを拾えるかもしれません。


ヒマラヤスギは、球果が熟すと果鱗部分は一枚ずつはがれて、落ちてきます。

この平べったいのがそれです。ビロードのように細かな毛が生えていて、滑らかです。
穂のようなのは花の後です。


そして、球果を支えていた部分はこんな形で、多くは枝に残ります。



普通はこのようなパーツが、別々にしか見られないのですが、かぜくささんが見つけてこられたのは、シダーローズと台座部分ががつながったままで、真ん中が細長く軸だけ残っているという、不思議な形です!!
とても不思議なモノです。

見ないとソンします!
こちら↓で、ぜひご覧下さい。
「私の回り道」・過去の表紙
少し下のほうを探してください。
11月24日「リス?の食痕 ヒマラヤスギ」というところです。

まったく、何でまあこんなことに???
見つけたときのかぜくささんのトキメキが感じられます。

これの名前はまだないと思います。
どんな名前をつけたらいいでしょうね?



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今月のタイトル写真

2006年12月01日 | 木や草の実・タネ・松ぼっくり
赤い実はサルトリイバラ(サンキライ=山帰来)で、直径1センチほど。
茶色く光っているのはヘクソカズラ
こげ茶はノグルミです。

サルトリイバラは蔓性で、木に巻きついて高いところまで登っているのを見ます。
つるにはトゲがいっぱいで痛いです。
サルが迷い込むと出られなくなるので、こんな名前が付いたとか。

葉は、主に西日本地方でお饅頭を包むのに使われているようですね?
柏餅のカシワノ代わりに使われたり、九州では「がめのは餅」っていうのだと教えてもらったこともあります。


ヘクソカズラは、蔓に、ひと塊りずつたくさんの実が付きますから、クリスマス用のリースに使う方も多いです。
うちの回りでは取り合いになるのでタイヘン(笑)


ノグルミは大きな木で、クルミの木に似ているものの、クルミのように食べられる実がなりません。
ご覧のような小さな球果がいっぱい出来て、痛い針が突き出ています。
そこで、
「キツネのカミスキ」とか「サルのクシ」などと呼ばれていたそうです。
面白いですネ。


実を入れている入れ物は毎月同じで、オキナワウラジロガシの特に大きな殻斗です。
直径3センチもあります!!

タネの色々

2006年11月25日 | 木や草の実・タネ・松ぼっくり
ちょっと歩くと、これだけ集まりました。
あなたは、いくつご存知でしたか?

一番上のはサルスベリです。
まず丸い実が出来て、それが爆ぜると羽の付いた小さな種を飛ばします。

その左下はチャお茶の木で、冬に花が咲くので実が出来るのは春以降です。残っていたのを貰ってきました。
ゴロンとした実がなり、弾けて丸い実がこぼれます。
タネは普通3個入っています。
これは弾けつつあるところですです。

その下にあるムクゲのタネは、ハート型をしていて、でも毛が生えているのが愉快です。けっこうたくさん入っています。

アオツズラフジは緑色のタネが入っていて、アンモナイトまたはデンデンムシのような形をしています。
めちゃ小さいので、ルーペで見ないと模様が解りにくいです。
もっと大きいのを見たい方はアオツズラフジで見てくださいね。

真ん中はネムノキ。マメ科なので、マメのような莢が出来て、その中にタネが入っています。もっと長いのですが、これは半分で切ってあります。

右下のフウセンカズラの莢は、もっと茶色くなっているのが多いです。
中は三つの部屋に分かれていて、一つずつタネが入っています。なので、振るとカサコソと優しい音がします。 
タネはお猿の顔のような、ハートマークのような、可愛い模様ですね!

もっと大きい写真をと記事を見たい方はフウセンカズラでどうぞ。

どうしてこんな模様になるのか不思議だったので、青いうちに開いてみました。
すると、こうなっていました。

なるほど、ここから栄養を取り込んでいたのですね。
栄養を取る必要がなくなると、切り離されて、中でカサコソとうごくようになるのでした。納得!

右上のフヨウは、大きな殻の中に2ミリくらいの小さなタネがびっしりと詰まっています。
これも毛が生えています。


あと、これは有名なのでご存知でしょうが、カラスウリのタネ。

結び文と風流に呼ぶ人や、大黒さまが持っている打ち出の小槌、大黒さまの顔などなどと言われ、縁起物として財布に入れておく人もいるようです。

年末ジャンボの抽選券と一緒にしまっておくと当たるかな?




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木の実で遊ぶ

2006年11月03日 | 木や草の実・タネ・松ぼっくり
近くの図書館では、季節に合わせて楽しい作品づくりの会を開いてくれます。
今回は、子供向けに木の実を使ったアクセサリー作りだそうです。
ナイショで、見本を先に見せてもらいました♪

台紙は、色を塗ったダンボールを切り抜いたもの。
そこにボンドで木の実を貼り付けただけなのですが、デザインがいいですねぇ

左下はヘクソカズラの実が付いた、小さな枝先。
その隣はドングリ。
白いお花の花びらはメロンのタネ。真ん中の青いのはレンズマメ。
左上の黒いのはスイカのタネです。

これは高学年向きですが、低学年用のもあります。
こんなのです。

カボチャ、ヒマワリ、レンズマメ、ドングリのお椀などが材料です。

紐をつければペンダント、ピンをつけてブローチと、楽しみ方も色々ですね。

最近は、サラダやケーキのトッピング用、パンやケーキの材料にと数多くのタネが食材として売られていますね。
そんなのを使っても、工夫次第で楽しいものが出来るのではないでしょうか。
あなたも、いかがですか?


これは去年もお見せしたものですが

ドングリのお椀を集めて作ったイモムシです!
実物のイモムシは苦手な人が多いかもしれませんが、これなら大丈夫では?


それと、これも古い写真ですが

ドングリとメロンの種で作ったお人形です。トトロにそっくりでしょう?

製作者は一人ではありませんが、全部図書館の司書さんです。

見ているだけでも楽しくなりませんか




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よかったら、どうぞお越しくださいね。