オオイヌノフグリなどの花は、とてもたくさんの実を付けます。
花は全て実を付けているのかと思うくらいですね。
でも、よく見ていても、昆虫はそんなにやってきません。
では、いったいどうしてたくさんの実を付けることが出来るのでしょう?
花の一日をじっくり見ると、その秘密が解りました!!
朝、これから開こうという蕾の中です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/6e/77c745b7636133c337f132ad6f4c67b6.jpg)
8時30分です。
花粉をギッシリ持ったおしべが、まだ堅く閉じられていました。
それからほんの30分後
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/fc/b95dcec70ba3c8048f800d77d691c7bb.jpg)
オシベが開き始めて、花粉が出てきました。
このとき、どうやらすでに、花粉の一部はメシベに付いている様子です。
なので、この後なにかアクシデントがあったり、昆虫が来なかったりしても、ちゃんと実が出来るという、あっぱれな仕組みのようです。
9時40分、花が開きました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/64/952dfb016891d8e16a861e3a19ebb94f.jpg)
オシベの下のほうに見える、小さな丸いピンク色のものがメシベです。
オシベはまだくっついています。
10時32分、オシベが離れました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/01/a9f2b32f783e866fe289ecf6b31e7ac4.jpg)
これで昆虫がやってきても花粉をくっつけられるし、メシベにもたくさんの花粉を落としてやることが出来ますね。
11時17分です。
一生懸命にメシベに花粉を付けています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/4b/1be75a5e7d69f08ed1a3a46500c6f700.jpg)
この動作は、全ての花がするわけではありません。
オシベとメシベの長さのつりあいがうまくいかない場合もあるし、オシベがここまで接近できないケースもあるように見受けられます。
この写真は、とてもうまくいったラッキーなケースと思います!
一時間くらい経つと、オシベの花粉は落ち尽くし、オシベとメシベも「もう用事はないのよ」といわんばかりに勝手な方向を向いています(笑)
3時30分、花も元気がなくなってきました。
もうすぐ落ちてしまうでしょう。
そして花が落ちた後です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/72/6ae7814da60b2913c707e907bdc411df.jpg)
最初の写真のようにすっぽりと抜け落ちた花の後には、花粉がいっぱい付いたメシベが、ガクの中にしっかりと残っています。
このあとすぐに、ガクの部分はピッタリと閉じてしまいます。
そして、数日でうすべったい実が出来始め、やがて丸く育って来ます。
こんなにどっさりの花粉がくっついていないメシベもありますが、ほんの少しでもついていればOKなのでしょうか、ほとんどの花のあとには実が育ってきます。
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2007年の4月、
かぜくささんのHPで、おおいぬのフグリのオシベの変化についての研究レポートを拝見し、私も花の変化の様子を追いかけてみたことがありました。
しかし、そのときは表に咲いているたくさんの花を、どれか一つにしぼらずに時間だけを時系列に追いかけたので、なんとなく心残りでした。
そして今年、思い立ってプランターにオオイヌノフグリを育てたので、ある特定の花を追いかけて撮影することが出来ました!
日当たりや気温など、様々な条件がありますので、すべてこの写真と同じように進行するわけではけっしてありません。
たまたま、ある花の一日を追いかけただけのこととご理解ください。
それでもまあ、おおざっぱな変化はお解りいただけたことと思います。
最後まで見てくださった方、どうもありがとうございました。
お疲れさまでした