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そよ風つうしん

小さな自然の発見をご紹介してきましたが、転居で環境が激変。内容を一部変更し日々の雑感を綴ったりもしています

大切なものを思い出させてくれる絵本

2022年04月16日 | 本の紹介・その他いろいろ
先日、誕生日祝いにプレゼントされた絵本です。

いせひでこさんは、ノンフィクション作家柳田邦男さんの奥さまで、柔らかいタッチであたたかい絵をお描きになる絵本作家です。
片方の目がご不自由と知った時は驚き、そして深く尊敬しました。

この本は、私たちが日々の生活の中で見失っている大切なもの大切なこと
ひとつ、ひとつ取り上げて
思い出させてくれます。
そこに添えられている絵が、またすばらしい。

たとえば、こんなことも

空 雲のかたち 風の匂い

窓のむこう、道のむこうに見えるものはなに

夜明けや夕暮れとの出会いはありましたか

などなど、もっとたくさんの、
忘れそうになっていることをいっぱい思い出させてくれて、

その中にあった
大きな樹の近くで、かばんを引きずりながら泣いている少年の姿が
私の幼い友人のようにも見えて、泣きそうになりました。

そのページには
「樹木を友達だと考えたことがありますか。」
という言葉があります。
その少年も、樹の太い枝にたどりついてしがみついたら、きっと樹が心を温めてくれたでしょう・・・
私の友人の少年も、樹を友達だと思えるようになってほしいです。そしたら、悲しいときもけしてひとりぼっちじゃないと信じられるから。

そしてお終いのページの
「時代は言葉をないがしろにしている---」
「あなたは言葉を信じていますか」

というひと言には、はっとさせられました。 日本語はとても綺麗で豊かですばらしいのに、
ともすれば忘れられそうな言葉がたくさんありますもの。

長く手元に置いて、心を支えてもらえる本であると思っています。プレゼントしてくれた娘に感謝です



この本をご存知でしょうか?

2021年10月31日 | 本の紹介・その他いろいろ
ちょっと古い本ですが、発売当時えらい評判だったので、著者はまったく知らない人でしたが、新書だしそんなに高いわけでもなかったので、すぐに買いました!

それが、それが、大当たりでした!!
今までにこんな面白い本は読んだことがなかった、というくらいの大当たり。

題名の通り、著者がサバクトビバッタの研究をするために、はるばるとサバクへ出かけて、ものすごい苦労をするお話し。
まさかこんな姿でお出かけになったわけではありませんが、相当な気合いが入っていたらしいことは、少し読み始めたらすぐに解ります。

学術的な内容が豊富な本が、ここまで読みやすく愉快にお書きになれるには、実はそれまでの涙ぐましいご努力があったのです。

この著者のエライところは、まずは始めたブログを多くの読者に愉しんでもらいたくて、文章の猛勉強をされたところにあります!
その涙ぐましいご努力があるからこそ生れたのが、本書です。
まだお読みでない方は、是非ともご一読を、お薦めします。
いままで名前も知らなかったサバクトビバッタという生き物が、凄く身近に感じられるようになり、あっというまに引き込まれていきます。
(著者の不思議なお名前の秘密も、この本をお読みになればわかります!)

最近のこと、サバクトビバッタのすさまじい被害が報道されたのは覚えていらっしゃる方も多いことと思います。
今回、さらなる研究のためにお出かけになって、被害を押さえるための素晴しい研究結果を出されました!!

その内容をお読みになるには<サバクトビバッタ>で検索してください。
下の方へたどると、著者のブログ記事 『バッタを倒しにアフリカへ』行き必殺技をみつけてきまし・・・
というのが出てきますので、そちらをどうぞ。
これまた、と~~っても面白いですよ!!

Twitterをなさっている方なら<前野ルルド浩太郎で検索されると、そのブログ記事がお読みになれます。

とにかくお勧めします



とっても懐かしい♪

2021年07月23日 | 本の紹介・その他いろいろ
この本が最初に出版されたのは、昭和51年でした。今は54歳の息子が小学生の頃。

当時は河内長野に住んでいましたが、大阪府立夕陽丘の図書館バスが、月に一度やってくるのがとても楽しみでした。
そこで見付けて借りたのが最初でした。
とにかく面白くて、一気に読んだことを記憶しています。
お名前に惹かれて借りたのかも・・・
河合さんが子供の頃に過された、丹波篠山の身近な動物たちと河合少年の暮らしがイキイキと描かれているとても楽しい本です!!

河合さんは、草山万兎(くさやま まと)というお名前で、少年文学の傑作をたくさんお書きになっています。
草山万兎が河合雅雄さんのペンネームと知ったのがいつだったのか・・・それももうはっきりしませんが『ゲラダヒヒの紋章』もおもしろかったなあ~~

先日、朝日新聞の「ひもとく」というページで「追悼・河合雅雄さん」として、いまは総合地球環境学研究所所長の山極寿一さんがお書きになっている記事が目にとまりました。
お二人とも大好きだから!!

その一文の最後に、山極さんが色々な本をご紹介の最後に>「やっぱり最後に挙げるとすれば『少年動物誌』だろう。・・・とお書きになっているのを見て、とても懐かしくなり、早速購入しました。
2002年に、福音館から新しく出版されているのですね。
Amazonで見たら、中古はプレミアムがついてとっても高価なので、新しい福音館のを求めました。
内容は同じですものね!

まだお読みになったことが無くて、少年と動物のお話しが大好きな方には、ぜひぜひお薦めです。



贈って喜ばれた本

2021年04月14日 | 本の紹介・その他いろいろ
もうずっと以前からの愛読書なのですが、先日思い立って知り合いに贈りました。

一日一首、または一句、有名な人の(古い)短歌や俳句を紹介、少しの解説を加えた本です。

一年分有るので、季節の変化にも対応していて楽しめるのです。

本のお好きな人だったので、とても喜ばれました。

私も、毎日同じ所を読んではるんやな~と思うと、何となくほんわかした気分です。

短歌や俳句がお好きな方にはオススメ、あ、もうお持ちでしたか失礼!!






この本を欲しい方はいらっしゃいませんか?

2020年11月30日 | 本の紹介・その他いろいろ
文庫版がでていますが、これは昭和47年12月発行の二見書房の「山岳名著シリーズ」の再版本(昭和48年4月発行)です。
古いのでカバーがやや傷んでいますが、帯はついています。
挿絵も著者です!
『新・山靴の音』は平成4年3月発行の初版です。

芳野さんは、ご存知の方も多いと思いますが、日本人初のマッターホルン北壁初登頂者です。
この本の帯にもあるように足の指がありません。
非常にお若い頃に、遭難されて凍傷で足指を切断されたのです。
その後、諦めることなく登山を再開、山靴の中で指の切断面から血を流しつつも諦めることなく、マッターホルンなどという険しい山々を登られました。

そのファイトと、山への愛と、生きる姿に励まされて、この2冊は私の人生の大切なパートナーでした。

大切な本ですが、体の故障も多く、もうそろそろ旅立ちの時も近いと思いますので、大切にして下さる方にお譲りしたいのです。
着払いで送料のみご負担いただければ、さしあげます。
ご希望の方は、まずコメント欄に「本希望」と書き込みをお願いしますm(_ _)m
また、質問などもお受けしますので、なにかありましたらご遠慮なく書き込んで下さいませ。

来年のカレンダー♪

2020年10月22日 | 本の紹介・その他いろいろ
そろそろおせちや手帳やカレンダーの広告が賑やかになってきました。
気が引けるのか(?)手帳などは10月から使えるような内容も多いですね。
私も、<夜空色>の上に、オリオン座やカシオペヤ座の星たちがちりばめられた、とてもすてきな手帳を使い始めています!

ところで上の写真は、私が毎年買い求めている、「盲導犬を育てる会」が発売しているカレンダーです。
今年までの数年は、かわいらしいイラストだったのですが、来年用は、ご覧のように盲導犬たちの写真です!!
十二ヶ月の写真は、写真の下の段の十二枚です。四角ではなく、横長の写真ですからもう少し大きくて、とてもすてきです。

他にも卓上型のカレンダーや、ポストカード、キーホルダーなど色々なグッズも通販されていて、楽しいサイトなので是非一度、ご覧下さい。こちらです。
電話は0721-72ー0914です。
収益金はすべて、日本ライトハウスの盲導犬の育成事業のために使われます。
運営はかなりたいへんだと思いますので、多少なりとも協力しなければと思い、ずっと購入しています。

「育てる会」の事務局がある千早赤阪村は、私の住んでいる所からもわりに近いので、時折、犬を連れた訓練士さんが歩いている姿を見かけます。
絶対に声を掛けてはいけないので、そっと見守るだけなんですけどね。
内心は、なでなでしたくて、ドキドキなんですが、我慢、我慢!!

ではこれを見て下さったあなたも、ぜひカレンダーなどのお買い上げをよろしくお願いいたします


う~~ん・・・

2020年02月23日 | 本の紹介・その他いろいろ
有名な方の本なので、老いの坂道を下るのに役立つのでは?と思って買ってみました。
上野千鶴子さんのご推薦もついていましたしね。

確かに、ご自分のことをかなり詳しくお書きになっているので、この方が置かれている状況は良く理解できました。
でもでも、です。
87歳でもお仕事をお持ちで、しかもお金持ちでご自分のことを「中流」と仰っているくらいなのですよ~~

老後は優雅に高級老人ホームへと思って、せっせと貯金をしていたのに、ご自宅の改築をせざるをえなくなり、予定がすっかり狂ってしまったとか。
そして、「下流老人」の老後は困るでしょう、でも中流の人だって場合によっては色々大変なのですよ、という文を読んで、がっくりきました。

もちろん、良いことも多々お書きになっているのですが、下流老人の私にはあまりにも参考にならない本で、ビックリ、ガックリ、、、

これからお読みになる予定の方、貴女が中流以上の生活をされているなら、きっとご参考になることでしょう・・・

紅葉の見頃は過ぎましたが・・・

2019年12月11日 | 本の紹介・その他いろいろ
すっかり葉が落ちて裸木の姿になりましたが、散り残った葉っぱが青空に鮮やかですね。
今夜は雨のようなので、もう全部散り果てるかも・・・今年の秋も終りです。

そんな今、華やかだった色とりどりの木々を懐かしみ、こんな本を開いてみるのも楽しいですよ
全部手描きなのですが、素晴しい精密画で、写真よりももっと自然な感じがするくらいです!

見た事のない木や葉、絵はもちろんですが添えられた文章がまた楽しくて、何度見ても飽きません。

おすすめの一冊です!!




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自然観察
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関西夜間中学運動50年の歩み

2019年05月19日 | 本の紹介・その他いろいろ
夜間中学って、ご存じない方もいらっしゃるかも知れないですね?

私は通学していた中学にあったので、よく知っていました。そして高校にも夜間部があって、友人が通っていたので夜間部については親しみを感じていました。

そんな夜間中学の50年の歩みをまとめた本が、今回発行されました。
『生きる 闘う 学ぶ 関西夜間中学運動50年』(解放出版社)です。
>学ぶ喜びや苦労、設置を求めた各地の運動を、卒業生や元教員ら約60人の声や手記、資料で紹介している
と解説にあります。

夜間中学は戦後の引き上げ者や貧困などのために開かれました。
しかし、様々な事情から一度は廃校が相次ぎましたが、有志の方々の必死のご努力でまず大阪市立天王寺中学に69年に再会されました。
大阪が最初ということに誇りを感じています!!

現在は公立の夜間中学は9都府県に33校、大阪府には最多の11校あります。
いまでは、不登校のために中学を卒業できなかった方も、学ばれているとか。
年齢不問で学ぶことが出来るというのが、大きな特色でしょう。
皆さん大変な努力家で、77歳のある方は「雨の日には駅のホームのコンクリートに、傘から落ちる滴で感じを書きました」と仰っています。

学びたいという体の内からわき上がる意欲を感じますね!!

これからも、もっともっと多くの所に広がってほしいものです。携わる方があのご努力は大変と思います。祈るばかりで応援が出来ていない私ですが、何か出来ることが見つかればご協力は惜しまないつもりです。

この本、街の書店では見つからないかも知れませんが、Amazonで入手できます。
ご購入いただいたり、もし図書館に通われている方ならリクエストしてくださったら、より多くの方の目に入るきっかけにもなることでしょう。
これもささやかな応援になると思うのです!
どうかよろしくお願いいたします。
咲き始めた月見草の写真を添えて、私からもお願いいたします。




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子育てについて 大事なこと

2018年06月10日 | 本の紹介・その他いろいろ
毎日幼い児と付き合っていると、お母さんも疲れがたまって、ついつい声を荒げるということも起きますよね。
夜になって寝顔を見ると、後悔したりするのですが・・・

先日新聞を見ていると、友田明美さんという小児神経科医のお話が目に付きました。
小児精神科医なら、石川憲彦先生の本をたくさん読みましたのでおなじみですが、神経科医というのが馴染みがなくて、気になったのです。

記事の見出しもショッキングでした。
暴力や暴言で脳は変形する」とあったのです。

>「子供が様々な経験をしながら育っていく途中に、強いストレスがかかると、苦しみを回避使用とするかのように脳が変形していきます。その脳の傷によって、後に暴力的になったり、感情を抑制できなかったり、人間関係がうまくとれなかったりするのです。
薬物依存やうつなどにもなりやすくなります。
(中略)
「こんなことも出来ないの?」「産まなきゃよかった」などと言ったり、他の兄弟姉妹と比べたり、スマホまかせの毎日だったりすると、傷ついた脳からそのうちにしっぺ返しがきます。

ここまで読んで、身に覚えがあるので落ち込みました。
どうしよう・・・・

筆者は、ご自分にもたくさんの子育ての失敗経験があると言います。

>虐待まではいかなくても、不適切なかかわりがない親はいないでしょう。
(中略)
怪我をしている脳はずっとそのままではなく、親が変われば子供も変わります!
トラウマの治療、安定した環境や愛着の再形成によって、それは可能なのです。

ここまで読んで、ほっとしました。

実は私にも苦い経験があるのです。
夫とうまくいっていなかった時期に、ずいぶんとひどい親でした。
でも、離婚が成立してからそれをとりもどそうと、勉強をし努力しました。

それでも、過去の自分の言動が私自身のトラウマになっていて、ずっと不安でした。
有るとき、ちょっと気になる出来事があって、悲しみに暮れる我が子を見ていると不安がつのりました。

それで、精神科のドアを叩きました。
「私が間違った子育てをしたせいで、子供はいまこんなに苦しんでいるのでしょうか?」
と言う私の問いかけに。お医者さんが答えます。
「大丈夫です。とても良いお子さんです。いずれ自力で立ち上がれると信じていますよ。
お母さんもご心配は無用です」

それは、うれしい言葉でしたが、心のどこかで信じられなくて、それ以来ずっと、先生は私を励ますためにあんなことを仰っていたのにちがいない、と思って来ました。

そして今回、この新聞記事を呼んで、至らぬ親であっても心を尽くして接して行けば、長い時間のうちに脳の怪我は癒されるのだと知り、心からホットしています。

これからも、我が子にも孫にも、あたたかい心で接していくことを、誓いました。

このお話を詳しく書かれた本も出版なさっています。
『子供の脳を傷つける親たち』
(友田朋美・NHK出版)


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