桜の花びらが散ったあとに残るガクの部分には、オシベがたくさん付いていて花びらよりも濃い色とあいまって、とてもきれいです。
この蘂も、やがては根元から散り落ちてしまいます。
たくさんの蘂が散り敷くと、花の頃とはまた違った風情があります。
でも、この風景を楽しみにやってくる人は、あまりいません。
一面に散り敷いた様子を、俳句では「さくら蘂降る」という季語として詠まれているのですがねえ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/8d/bda04d5beca090158f37373a289b1a2c.jpg)
(今年は気温の変動のせいで、あまきれいに散らなかったので、これは去年の写真です)
<花愛でし人いまは来ぬ公園に 桜蘂降る夕明かりして>
ところで・・・多くの桜には、サクランボが出来ますよね。
サクランボは花の後に出来る。
では、蘂がこんな付け根から落ちてしまったら困るのでは???
そう思いつつ、桜を見上げていると・・・
おお、こんなのがありました!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/a2/34a029a9fdda27ebdd821a123f0c5d57.jpg)
なるほどねえ。
では、軸の先の部分だけ落ちているのもあるはず、というわけで地面を見ていると、やっぱりありましたよ!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/5c/8c7ac99004e2522d6ef6bdb24132ceab.jpg)
こんなふうに、先だけ落ちているのと、軸ごと落ちているのが。
今まで気が付いていなかったのですネエ
真ん中の三つは、うまく受粉が出来なかったものなんでしょうね?
そして両側のは、受粉成功でサクランボが出来始めてから、先の方の不用になった部分が落ちたのです。
こんなふうにね。
全部が落ちてしまうものと、先だけ落ちるのと、どこが違うんだろう?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/15/24294ac84d3d21159be46752be0bf6ed.jpg)
よく眺めてみると、丸く印をつけたものは、なんと切り取り線(?)が入っていることに気が付きました!
これは、きっと先だけ落ちる分ですね。
丸い写真の中のは、軸がついたまま落ちていたもので、切り取り線は入っていません。
上の写真でも、真ん中にある三つは、軸を付けたまま落ちてしまったものなので、切り取り線は入っていないでしょう?!
なんとまあ、自然はこんなこまかいところにまで工夫していたのですねえ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_en.gif)
恐れ入りました
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