北の将軍と言っても、最近のニュースで話題の人ではない。冬将軍のことである。
12月になって全般的には暖かかった冬だが、クリスマス寒波とでも言おうか、今週はかなりの冷え込みで、毎朝畑に出ると霜柱が立っていて歩くと地面がバリバリと音を立てる。
今年は冬将軍の到来でここ数年行っていなかった麦踏みを久々にしてきた。
「麦踏み」
私たちが子どもだった昭和20年代の冬の畑の風物詩としてどこでも麦踏みが行われていて「こうして麦は踏まれてより強く育つのだ」と根性論の手本になっていた。
しかし、現実には霜で浮き上がってしまう根を踏むことによって安定させるのが目的だったようだ。
平成20年代になると、麦自体が栽培されること自体が少なくなったが、温暖化の影響であまり霜柱の立つこともなく、麦踏みの風景などは見られなくなっている。
ところで、私は何のために麦を栽培しているのかと言うと、ソラマメ、エンドウマメなどの北側に大麦を蒔いて、豆類を北風から守る役目をしてもらい、5月頃には切花、ドライフラワーとして楽しんだ後はスイカなどの敷きワラにするなど多目的に使っていたが、このタネをあげた菜園仲間のKさんはこの大麦をフライパンで炒って麦茶を作ったと言い、さらにKさんから種をもらった人は麦芽糖まで作ったというから、私も来年は真似をしてみようと思っている。
もうひとつ冬将軍到来に期待をしていることに、紅芯大根がある。
紅芯大根の甘酢漬けは運動不足でもたれた胃袋のお正月には欠かせない味だ。
絵袋の写真のように寒さに遭うときれいなピンク色になるのだが、ここ数年は冬の寒気に期待をしてタネを蒔いたが色付くことはななかった。
この寒さがもう少し続けば、今年は久々にピンクの紅芯大根が収穫できそうだ。