ここ何年も・・・というより、数十年もスミレの花など見かけたことがなかった。

前の東京オリンピックの前年に、名古屋から東京に出てきて30数年、その後神奈川県の海老名市に転居をして20数年。
東京ではもちろん生活範囲の中では土や雑草など見かけることもなかった。
海老名市に転居をしてからは、土の面積の方が圧倒的に多い、農業都市とでの言おうか、冒頭の写真だけを見れば都会的な街に見えるが、こうしたビルが存在するのは、駅の周辺だけで、おおざっぱな言い方をすれば海老名市の10%くらいで、あとの90%は田畑の農地である。

そんな街が気に入って、20数年前に転居をしてきた海老名市だが、思い起こしてみても、いろいろな草花は見かけるが、これまでスミレの花など見かけた記憶はなかった。

そして昨日、いつものように自転車で通る道をの端に、それもコンクリートを打った、そのコンクリートの狭い割れ目にひっそりと咲いている小さな紫色のスミレが目に入った。
おっ、スミレだ!
あまりの目づらしさに、その先の方にも目をやると、あるある・・・、道路の端のコンクリートの小さな割れ目に点々ときれいな紫色の花が咲いていた。

こんな意外なスミレとの出会いがあって、畑に向かう私の頭の中に、ある構想が浮かんだ。
畑の一番道路側の一角に野菜の残渣を積み上げて、堆肥つくりをしているが、このうちの半分は花壇にして、通りがかりの人にも楽しんでもらえる草花を植えてみよう。

2日がかりで整備をしてみると、1m×4mというかなりのスペースが出来た。
そこへ、サクラソウ要らないか・・・と声をかけてくれた野良友があり、さっそくに植え付けた。
後日、あのスミレも2~3株ここに移植をしたりして、実用一辺倒の野菜作りだけの畑ではなく、徐々に周囲の人たちにも楽しんでもらえる畑づくりに方向転換してみることとした。
