はまぎんこども宇宙科学館でのすべての工作教室の日程を終えて戻った日の夜、富山県こどもみらい館から12月の日程をとって欲しいと電話が入った。
富山子どもみらい館から最初にお誘いをいただいたのは、1995年(平成7年)のことだから、もう19年も前のことだった。
当時の担当の藤田さんは、塾帰りのお子さんを迎えに行く途中、バス停の前の書店で私の「おもしろ工作ランド」(KKベストセラーズ)が目に留まり、この著者はちょっとおもしろそうだから・・・と、「富山県児童厚生員研修会」の講師として招いてくださった。
その翌年には「子育てチャレンジ事業」として料理、マジックなど様々な分野の達人の技に触れるという親子講座にも招いてもらった。
さらに「がらくたアート」の作品展示も富山で2回させてもらったりなど、これまでに5~6回は富山こどもみらい館を訪ねている。
ところで、最初の富山行きに際してはおもしろい話があった。
「帰路は飛行機でも何で帰っていただいても構いませんが、飛行機は当日になって天候不順などで急に欠航になってしまうことがありますから、こちらに来られるときは運行が確実な列車でお出でいただきたい」と、当時はまだパソコンも使っていなかった頃で、道中不案内の私に上野から越後湯沢・北陸線経由で富山入りのルートを教えられた。
然るに、皮肉なことにその前日新潟地方の豪雨で、運行が安定しているはずのJR北陸線が不通になっていることを夕方のニュースで知った。
*当時の天候状態は現在のように年中日本のどこかで集中豪雨が降ったり突風の吹く気候ではなかった。
どうしよう・・・。
そんな時間には、もう先方のこどもみらい館は閉館していて連絡はつかない。
携帯電話も、当時は科学特捜隊が怪獣が出たときに本部との連絡に使用するくらいの道具で、一般人が持ち歩く道具ではなかった。
すると、夜になって先方から再度の電話があって、東海道新幹線で米原、そこから湖西線で富山というルートと乗り継ぎと時刻の克明な指示があって、無事に富山入りをすることが出来た。
当然のことながら新潟に降った局地的な豪雨は富山の交通機関には何の影響もなく、受講者たちは一人の欠席もなく私を待っていてくれた。
そんな思い出のある富山から久々の声がかかり、今回はの受講者は学童保育や児童館などの子どもたちの指導者たちで、いま私が力を入れている大人の工作教室だった。
こうして、これまで何度も富山に行ったが、冬の富山は初めてのことで、車窓からの景色が楽しみだ。
●オマケの富山
この最初の富山こどもみらい館を訪れた19995年よりさらに10数年前に、じつはある雑誌の日本海銭湯急ぎ旅というイラストルポで、富山の観音湯とえびす湯に行ったことがあるが、文字通りの急ぎ旅で、前日は魚津泊まりで富山は銭湯に入っただけで、その日のうちに敦賀、福井までたどり着いた。
*スケッチは、そのイラストルポのときのもの。
*かかしまつりに参加してくれる地元の小学校でかかしつくりの指導中。
かかしまつりは9月7日からはじまっています。
7月のはじめから続いた多忙による混乱も9月になってようやく収束が見えてきて、いくらか気分が落ち着いてきた。
若い頃にはイラストを描く机、ワープロを打つ机、工作を作る机と机を3つ並べておいて、まったく別の内容の作業でも席さえ代えれば次々と処理が出来たが、現在は頭が硬くなったのかひとつの仕事を終らせてしまわなければ次の仕事にかかれない。
もっとも現在の仕事場には机を3つも並べるスペースもないが・・・。*海老名市民ギャラリーで開催した個展
*横浜の子ども科学館に展示した巨大宇宙船の製作中の様子。
そんな状態の中で工作の制作、展覧会、320名・8日間のこども科学館での工作教室、大人の工作教室の立ち上げ準備、ボランティア工作教室、かかし作りの指導・・・などなどをこなしきって、あと2~3日で一段落と先が見えてきて少しは気持ちにゆとりが出てきた。
昨日横浜こども科学館から電話がかかってきた。
夏休みが終って、貸してあった展示作品をお返ししたいという電話かと思っていたら「あの作品の評判がとてもいいので、出来ればもう少し当館で飾らせておいてもらえないでしょうか?」という話だった。
今せっかく広くなっている私の工房も、あの作品が返ってくるまた狭くなってしまうと思っていた矢先なので、これ幸いとしばらく科学館に預けておくこととした。
*外で展覧会をしているときには広くなっている私の工房
電話の話はそれだけでは終らず、科学館では工作指導者研修なども企画したいので暇が出来たらご来館いただきたいという話につながっていった。
そんな時ブログのアクセス解析から、Cyokodog(http://www.cyokodog.net/blog/garamodel/)というブログにたどり着いた。
引用は長くなるのでリンクで見たいただきたいが、この夏のスケジュールはかなり厳しかったが、ここまでのめり込んでくださった親子があったなんてことを知ると、疲れも吹っ飛び・・・まだまだ頑張らねばという気になってくる。
しかし、多少疲れている自分を見てしまうこともあるから、ときには自分で自分を励ましてやらねば・・・もーさんがんばれ!と。
これまで展覧会を開けば連日大入りを自負していた私の誇りはこの夏の猛暑に叩きのめされてしまった。
初日こそ101人の入場者を数えまずまずの出足だったが、二日目は海老名のアメダスは34℃を越えて入場者は68名と完敗!
さらに3日目の今日の最高気温は36℃となって、入場者は67名で会場には時おり無人の空間が出来、閉館時間にはドッと疲れが出てくる。
その半面、そんな猛暑の中を出てきてくれた67名の人たちが途中救急車の世話にならずに無事に家に戻れたのかも心配になってくる。
あとは明日の最終日に期待をしたいところだが天気予報は明日も36℃と予報していて、わたしの期待を無残にもぶちのめしてくれる。
*写真は海老名市に伝わる昔話より、「笑う閻魔様」と「バカ面(めん)踊り」
ガチャポンのカプセルで作った頭と紙コップの胴にフェルトの手足をつけたものです。
・・・などと嘆いている暇はない!
来週13日からはまた横浜子ども科学館で子どもたちを相手に連日工作教室が待っている。