もーさんのひとりごと

ここでは工作に関する話の他に趣味の家庭菜園の話、時事(爺イ)問題、交友禄など日々の雑感を気まぐれに更新していきます。

茶飲み友だち2

2008年04月27日 | 雑記
 つぶらな瞳とスレンダーな体型、ウエストからヒップにかけての曲線が美しい未亡人のKさんも例の「珈琲・ふう」の常連さんで私の茶飲み友だちである。

 そして散歩中のKさんの姿は<ふう>だけでなく、市内のいろいろな場所でしばしば見かけたが、ここ2~3ヶ月の間どこでもKさんの姿を見かけることがなく気になっていた。

「ん・・・! Kさんの車?」
 そして3月のある日「ふう」の駐車場でKさんのとおぼしき車を見かけて入ってみると、そこにはやはり久しぶりのKさんの姿があった。

「しばらくだったけど、どうしてたの?」
「家の中で転んでタンスにぶつかって、ここのところにアオタンを作っちまってね・・・」
 Kさんは左目の辺りを指で示しながら言った。
「私だってまだ色気があるから、湿布をしたままの姿では外にも出られなかっただよ」
 今では目の下の部分が少し色が変わっているかなと思うくらいで、言われなければわからないくらいに回復している。

 Kさんはひとしきりアオタンの顛末を語ると、また元気な足どりで帰って行った。
W再放送の<水戸黄門>を観るために家路を急ぐ未亡人Kさん

 おい おい! 未亡人の車というのは乗用車ではなくてこれかい? 
 誰が乗用車だと言った。
 この後ろ姿から察すると、未亡人という人はもう70歳を過ぎた人ではないのか?
 何を言うか?、Kさんは70歳過ぎではなくて、90歳を過ぎた人だよ。

 じゃあ、ウエストからヒップにかけての曲線というのは・・・
 そう、あの腰が曲っているということをちょっとだけ美化した表現をしてみたんだ。
 そんなもンを美化するなよ。未亡人のお友だちだというから、色っぽい話だと思ってすっかり聞き込んでしまったよ。
<後期未亡人>とでも言うべきだったかな。

 しかし、92歳で散歩の途中に洒落た喫茶店でひと休みだなんて、粋な人じゃあないか。
 私も将来はそうありたいと思ってね・・・





野良者たちのハイシーズン

2008年04月21日 | 家庭菜園
W

 このところ夏野菜の植え付けに備えて連日の野良仕事で、いよいよ野良者たちのシーズンがやって来て、昨日は我が家から10kmほどのところにある隣町の苗屋さんまで自転車で中玉スイカの苗を買いに出かけた。

 ここのスイカは着果が安定していて甘いスイカが採れるので8年前から購入していたが、3年程前から評判が広まってしまったようで他のスイカ苗より高いにもかかわらず入荷して2~3日でこの苗は売り切れてしまうようになり、植え付け時期まではまだ10日くらいあるが、最近は入荷の初日に買いに行くことにしている。

 スイカのついでに購入して来た万願寺唐辛子などと共に、ポット苗のままで植え付けの時期まで育苗管理をする。

 またナス、トマト、キュウリの苗はどこでも買えるので、月末になってから農家か農協の直売場で買い、ゴールデンウイークはこれらの野菜苗を一気に植え付けることになるが、買って来た苗を眺めているだけで気持ちはすでに真夏の収穫のころにすっ飛んでワクワクしている。
 しかし、現実の夏はあちこちでの工作教室とその準備に忙殺されて、畑は毎年雑草に覆われてしまうことが多い。

 苗を植えているこの時期が気候も良くなって、1年で一番のんびりできる時期かも知れない。

 苗植えて 海老名の郷の わび住まい(盗作)




クラス会の奇跡

2008年04月13日 | 雑記
 30歳代の前半までの私の生活は半夜行性で、昼前に起き出し午前2時頃から始まる「深夜劇場」という古い洋画を放映するTV番組があり、それが始まるまで仕事をして観終わって眠りにつく生活をしていた。
子どもが眠い目をこすりながら学校へ行くのに、親父はまだ寝ていたのでは示しつかないから、息子の入学を機に昼型の生活にあらためた。

 その深夜劇場の中で邦題で「缶けり」という短編の洋画があり原題も「CAN KICK」となっていて、 私たちが子どもの頃に遊んだ缶けりとまったく同じ遊びで、缶けりは日本の昔の遊びかと思っていたが、缶詰めと同時に輸入された遊びだとそのときに知った。

 映画の内容は深夜の老人ホームの一室で、一人の老人がむっくりと起きだし、それに合わせるかのように次々と他の部屋からも老人たちがホームの中庭に抜け出して来て、月明かりを頼りに缶けりに興じはじめた。
 遊んでいるうちに老人たちは次第に子どもの姿に変わり、ひとしきり遊んだ子どもたちがベッドに戻り再度の眠りにつくと、子どもたちの顔はまた元の老人に戻っていった・・・・・。

 そんな古い映画を思い出したのは、先日のクラス会の夜だった。

 熱海駅に到着した16名のクラスメート(級友で旧友)たちは修学旅行の一行のように笑顔に満ちていた。
 夕食中も話の切れ目がなかったが、食事後の深夜の歓談も50年前の話で盛り上がっていて、そのとき私は「CAN KICK」を思い出し、今カメラのシャッターを押せばきっとあの頃の18歳の姿が写るはずだと思って何枚かの写真を撮った。

 しかし、デジカメの液晶画面には視覚的に大きな変化は見られなかったが、家に帰って写真を拡大してみると16人の瞳は確かに18歳のときの輝きをしていた。
W
 帰りの小田原の 新幹線の改札はしばしの夢から実年齢に戻るゲートだった。
 孫たちへのお土産を手に名古屋に向かう旧友たち




少年王者のクスリ

2008年04月05日 | 雑記
Photo
写真は復刻版の「少年王者」と孫が煮たツクシ


「少年王者のクスリだね」
 春休みで遊びに来ていた孫がツクシのハカマを取りながらそう言った。

 順序を追って説明をしないとわからない話だが、春休みで我が家に泊まりに来ていた孫たちに昨夜は寝る前に「少年王者」を読み聞かせてやっていた。

「少年王者」というのは今から60年程前に、私たちの世代が胸を踊らせた「おもしろブック」(集英社)という少年雑誌に連載されていた山川惣治氏の絵物語で、簡単に言えば和製ターザンである。
*この<和製>という言葉自体がほとんど死語に近いが・・・。

 その物語の導入部分は、伝道師としてアフリカの奥地でキリスト教の布教に努める傍ら、現地人の病気の治療にあたっていた後に少年王者となる慎吾の父親が難病の特効薬を発見して・・・・というもので、その特効薬というのが、緑色の石の粉末だった。

 そして次の日は女房がツクシを煮て食べさせたところ、4月から2年生になる孫が妙に気に入ってしまって、ママへのお土産にしたいから自分で作りたいと言い出し、またツクシ摘みから始まりハカマを取っているときに、もうほうけてしまったツクシの緑色の胞子がハカマの隙間に溜っているのを見つけて、少年王者のクスリを連想したという次第だった。

 私の読んでやった本は60年前の物ではなく、30年ほど前に復刻版として発行されたもので、当時はまだ幼かった息子や娘に読み聞かせたものだったが、それにしてもツクシの煮物といい、少年王者といい古いものの好きなジジとババである。

 しかし、それを無理矢理押し付けているわけではなく、孫たちが受け入れてくれるから嬉しくなってまた孫を楽しませる何かを考えようと思う。
 そして、最初は3日ばかり我が家で遊んで帰るつもりだった孫たちは、結局1週間もいて今日帰って行った。

 明日は名古屋の高校時代のクラス会が熱海である。
 孫の子守りで少し疲れた爺さんも、気分は18歳になってリラックスをしてこよう。