はじめてメールを差し上げます。
私どもは、○○○○の書籍を刊行している○○○という出版社で・・・という書き出しで、1970年代に某社から刊行された数学者・遠山啓氏の著作のシリーズ絵本を復刻したい、ついてはその著作権許諾を受けるためと、ゴトー孟という名前をからの検索で40年後の現在の私を探し出してくれたようだ。
当時の私は、イラストレーターとしてはまだまだ駆け出しで原稿料だけではご飯が食べられず、東京をはじめで名古屋、四日市、白河市など7~8数校のデザイン学校、洋裁学校の講師としていわゆるレッスンプロをしていて、まだ自分の画風も定まっていなかった20代の後半に描かせてもらった算数の絵本で、あのころはゴトー孟の名前でイラストを描いていた。
今の年齢のちょうど半分の35歳のときにこの本を出し、これが工作おじさんとしてのスタートラインとなったが、当時は単なる余技にすぎなかった。
インターネットってすばらしいね!
インターネットがなかったら、この40年間に4度の転居をし、さらにイラストレーターとしては途中から別のペンネームを使い出した私の捜しようはなかったであろう。
また、インターネットがあっても、私が当時と同じ名前でホームページを持っていなかったら、これまたたどり着いてもらえなかったであろう。
40数年前に描いていたイラストは現在描く絵とはまったく違って稚拙な絵だったが、このメールの主によって、タイムカプセルを開けたように昔の自分に対面をさせてもらえたが、何しろ古い話で私の手元にはもう原画はもとより掲載誌もない。