フランスの話ではない、ホトケのお導きという話です。
07年に仕事場をたたんで自宅の一部屋に移した折の荷物でどこに入れたのか未だに行方が判らなくて困っていたものが二つあった。
そのひとつにファクシミリの取扱説明書で、いったん電源を切った機器は日にち、時間などの再設定の仕方がわからず、未だに1月1日、0時00分のままになっているのはいいとしても、インクリボンが切れてしまったが、製品番号が判らなくて新しいリボンの補充が出来ないままで、電話機としては使えるがFAXとしては機能しなくなっていた。
もうひとつは古いラジカセのコンデンサーが行方不明で、ラジオが聞けなくて電池式のラジオを買ってきて使っていたが、ドジなことに電池交換のときに電池の+とーを間違えて入れたためにそのラジオも壊れてしまって不自由をしていた。
しかし、その取り扱い説明書とコンデンサーの二つが同時に出てきた。
ちょっとした因縁話風になるが、11月19日にアップしたブログ「面白半分・完全終焉」の佐藤嘉尚さんの友人葬が終わって数日後に某新聞社の記者から追悼記事を書くために故人の人柄を話して欲しい・・・と電話があった。
加えて故人の写真を持っていないかとも尋ねられた。
写真は持っていないと思うが、念のために自分の作品の未整理の写真が雑然と溜め込ん
である箱を開けてみると・・・あった!!
数10枚の写真に混じって、故人の写っている写真があった。
それだけではなく、写真の一番下にファクシミリの取り扱い説明書も入っていた。
さらに、写真の箱を探して、いろいろな段ボールの積み下ろしをしているときにどこから出てきたのかコンデンサーが現れた。
どこかの引き出しやダンボールから出てきたのではなく、忽然と床に転がっていたのだ。
故人が面白半分社が倒産した直後、一時南房総でペンションを営んでいた時期があったが、このラジオとコンデンサーはそのときに故人と一緒に南房総のリサイクルショップで見つけて買ってきたものだという因縁もあった。
ともあれ、友人の他界が縁になってファクシミリとラジオが蘇ったという因縁話の一席でした。