![Dscn3918 Dscn3918](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/33/dbbc63e75a8d5c82c1767435f1fc7274.jpg)
これも温暖化の影響か?栽培をはじめて4年目の今年初めて咲いたヤーコンの花
神奈川県の海老名市(全国的にわかりやすい地名でいうと横浜の近く)に転居して来たのは1991年のことだった。
まだ15年しか経っていないが、その頃の野菜の栽培書にはエンドウのタネの蒔きどきは10月上旬と書いてあった。
しかし、今では11月中旬にまで蒔くようになっているという話を前回書いた。
(*エンドウは一番寒さに強い幼苗の常態で冬越しをさせるために、あまり早蒔きをしない)
もっと長いスパンで見てみると、私が小学生だった名古屋での40年代には、銭湯からの帰途に濡れ手ぬぐいが真冬には家につくまでの15分くらいの間に固く棒状に凍ってしまったことがしばしばあった。
またその頃の教科書にはクマゼミの北限は伊豆半島までと書かれていたが、ここ数年はあのシャーシャー
とハイテンションで鳴くクマゼミをこの海老名市で聞いた。
しとしとと湿っぽかった梅雨があけてから一転、日射しが眩しい夏が来るというこれまでの季節の変わり目に、集中豪雨という気象現象が現れたのが94年のことだった。
以来、毎年この季節には集中豪雨に寄る洪水が日本のどこかで起きるようになった。
当初は異常気象といわれてきたが、毎年起きる現象は異常気象ではなく、これが現在の日本の気象の常の常態となってしまったのである。
そんな中で私の家庭菜園の中で見られる異常を拾ってみると、前述のエンドウのタネ蒔き時期の変化の他に、大根の高温現象として外観上の変化はないが、切ってみると中に黒い輪が出るということが数年前に起きた。
低温で赤く色着くはずの紅心大根も12月の末になっても発色しないまま大きく育ってしまった。
気温が上がって今まで居なかった害虫がこの地まで北上し、昨年あたりからトマトに<黄化葉まき病>が発生しはじめ、来年あたりはこの病気で露地栽培のトマトは全滅するかも知れないといわれている。
昨年イチゴに病気が多発したのもこのせいかも知れない。
高温化によってこれまで栽培出来なかった野菜が神奈川で栽培できるようになる可能性もあるが、その逆またしかり。
「やがて中国が工業国となって、食料を輸入に頼るようになると世界の食料の受給バランスが崩れて、現在
アメリカから輸入している食料は日本には入って来なくなる」
家庭菜園を始めたころに隣の畑を耕していたSさんは、だからそうなる前に自分は野菜作りの技術を身に付けて置くのだと私に話してくれたものだった。
あれから10数年、まだ中国は食料の輸入国にはなっていなくて、食料戦略上のバランスは崩れては居ないが、それより先に自然界の気候のバランスは崩れかけていて、この地での栽培適性は少しずつ変化を強いられることになりそうだ。
12月27日、公園ではもうシバザクラが一輪二輪と開花している。