日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「クラス便り」

2008-07-01 07:27:52 | 日本語の授業
 昨日帰りにふと気づいたのですが、雨が降り続いている間に、周りの景色が目に見える形で変わっていたのです。すでにあじさいが元気を失い、代わりにタチアオイやカンナが元気な姿を見せています。桜の樹も緑がかなり濃くなっていました。たぶん7月に来た学生には、「これがあの桜の樹?」という感じでしょうね。どっさりと濃い緑で覆われ、真夏のような強い日差しの下に、黒い影を作っていました。
 
 行徳は平坦な道が続いていますので、自転車で学校へ通うのも、買い物に行くのも楽なのです。学生達もほとんど、自転車で来ます。ディズニーランドのある浦安からは電車で来ているようですが、自転車でも来られないことはないようです。アルバイトでディズニーランドへ行っていた学生が、時々自転車で行くと言っていましたから。

 もっとも学生達には、学校が近くのアパートを借りて、寮という形で住んでもらっています。その方が学校に通うのにも便利だし(歩いて5分)、もし病気になったり、何か困ったことが起きたりした時には対応もしやすいのです。今借りているアパートは駅と学校とのちょうど中間点にありますから、駅へも2分か3分ほどで着くでしょう。

 けれど、不思議なことに学校への往復の際、ほとんど出くわすことはありません。きっとアルバイトへ行ったり、部屋で寛いだりしているのでしょうね。

 今は、就学生よりも、在日の方の方が多いし、元気です。非漢字圏の方で、4月からがんばっている方には、12月の日本語能力試験で「三級合格」をめざしてもらっていますし、7月から始めた方は「四級合格」をめざしてもらうつもりでいます。

 ただ在日の方は夏休みを利用して、お子さんと一緒に帰国したりなさいますので、就学生のように試験まで毎日がんばるということがしにくく、そこが難しいところです。勿論、「話せるようになりたい」だけでも、かまいません。けれど、上手になって多少話せるようになると、意欲も増し、将来のことを考えて、受験した方がいいと思うようになるのでしょう。言葉を学ぶ場合、「中断する」ことが、一番怖い。短期間に、バアッとやってしまうのが一番いいのです。特に非漢字圏の方にとって、悪夢のような漢字がありますから。

 漢字圏の方は、できれば「二級」をめざしてもらいたいのですが、7月から開かれたクラスで「あいうえお」からの方は、ちょっと無理なので、「三級」に挑戦し、来年に備えてもらいたいと考えています。

 先日なかなかクラスに溶け込めないでいた中国人の男性と、クラスに溶け込みすぎて、しょっちゅう教師に「睨まれている」インド人の男性が、互いに助け合っているのを見ました。

 インド人の男性曰く「先生、どうして中国の人は漢字が書けますか」
漢字は中国から日本へ渡って来たもの。中国ではひらがなもカタカナもなく、全部漢字。みんな漢字だけで書いていると伝えると、中国人の男性を、「尊敬した眼でなく、驚愕の眼でもなく、つまり呆れ果てたという眼」で見て、「それで、大丈夫ですか」と訊いていました。

 こう訊かれても、答えようがないでしょうね、中国人の男性も。けれど、二人ともIT関係の技術者ですし、うまくいきそうです。いい友だちになれるといいですね。
   日々是好日
コメント
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