東京電力社長、お伴を引き連れて謝罪行脚です。土下座に次ぐ土下座。菅さんもあちこち回っているようです。人は長くは怒り続けられません。長くは憎み続けられないものです。日常に薄められていくからです(もちろんこれは詩的な即物的な表現です。記憶のメカニズムからの説明ではありません)。が、不自由な避難生活が続いていれば、非日常的な現在の日常こそが怒りの根源でありますから、一番の対象、社長ですが、がやって来るとなれば怒りや憤りもその都度にリセットされていくものでしょう。あんたはそうやって綺麗な汚れもしていない作業着でやってくればいいんだ、東京の安全地帯で安楽に暮している者に何がわかる?と理由もたっぷりあります。だから社長側とすればどうすればいいか。一度や二度土下座まですればいいというのではないのですね。何度も行く。何度も何度も行く。一度土下座すると何度もしなければなりませんが、何度もするんです。そうすれば相手もいつまでも怒り続けることもできなくなります。そこまで重ね続けねばなりませんが、社長にそれだけの肚と意気地があるかどうかですな。これだけの事態を収拾するには、多くの人の怒りを少しでも鎮めるのは社長の誠意でしかないのですが、その誠意とやらをどう考えているかです。この社長にそういう経験があるかどうか。人の気持ちをそこまで考えたことが今まであるかどうか。一度公式に謝ればいい、そういう形を作っておけばいい、あとは金だ補償だ。大概はこうなのです。きっと今回もそうなるのでしょう。段々にマスコミも外野も食傷気味です。世間様の怒りや非難も時間とともに薄まっていきます(忘れていきます)。当事者のマニュアルとすれば、当面を何とか凌げ、なのでしょう。平身低頭して嵐の過ぎるを待て、でしょう。そしてそろそろ初めの山を越える時期に差し掛かりました。被災者や避難者の「二次災害」が今から始まります。国の杓子定規な対応と、東電の投げ捨てるような補償金が配られた後に、最大の困難が待ち受けているのでしょう。後は知らないよ、ですから。最後まで面倒みる?誰が?です。仮設住宅からは早く出てくださいね、と来るんですから。神戸の仮設住宅はどうなってるんでしょうか。全棟撤去できてるんでしょうか。まさかね。学校の校庭に造ってしまうと後が大変でしょうにと外野は思います、そこしかないとなれば選択のしようもないことではあるのですが。復興です。人はきっと元の町に戻っていきます。原発の町にも戻っていくのでしょう。何年もかけて前に倍する防潮堤を造って。そこには国も東電もいませんから。金を出すだけですから。どう幕引きするか。いやでも幕は降りるのですが、です。
goo blog お知らせ
カテゴリー
- Weblog(6839)
カレンダー
バックナンバー
ブックマーク
- Mersey Box
- ビートルズをこよなく愛する人のためのサイトです
- goo
- 最初はgoo