柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

幻想

2014-11-30 10:54:22 | Weblog
NHKの日曜朝の政治討論番組、これも最近は司会の男解説委員の横に女アナウンサーをつけて、インターネット投稿を募って如何に国民の声、つまり世論を擬制して盛んに流すようになりました。偏向さが却って強調される結果ですが(もちろん局の意図は一般に開いて(展いて)いる、公平公正中立を期すというものですが)、今回は選挙前の定番、各党党首を集めての討論会です。どの党首も皆やってきます、今こそ露出宣伝広報ですから。橋下さんだけは大阪にいるのでしょう中継参加です。今日は久しぶりに橋下さん立板に水のいい突っ込みしてましたよ。増税するより国会議員の数減らし、歳費減らし、月百万円の何とか連絡費をなくせ、さらにはこの人の信条である公務員減らし、民間と合わすように給与減らししろと叫んでました。労組に関係の強い民主党などにはできぬことだろうがと言い放ちながら、こっちの話にはこの人もまだ勢いがあります、聞かせます。安倍さんは、公務員はストができないから人事院勧告というものがある、とぶつぶつ建前論を繰り返すばかりでした。小沢さんも出てましたが、あらら、迫力も何もないこと、小党に落ちぶれましたから発言振られる時間も殆どなくて。栄枯盛衰、盛者必衰の理でした。社民党党首、このオヤジはこういう時にしか出てきませんね、未だに何かあると福島瑞穂が呼ばれてますが、言ってました、トリクルダウンと安倍さんは言ってるけれど全然こぼれてない、これは間違いだ、経済復興にはボトムアップが必要なのだと、何ともマルクス幻想そのままに。これはアベノミクス批判の際のよく出てくる理由ですが、しかし日本が戦後あれだけの経済復興したのはどういう条件が揃ったからかと考えるに、結果としてあの発展はまさしくトリクルダウンの賜物でしたからね。護送船団方式とかこれも悪いことのように喧伝されますが(批判するのは新自由主義者達、グローバリスト達でしたね、竹中平蔵、楽天の三木谷、今は別会社に移りましたがローソンの新浪さん達です)、いいえ、あれこれ規制があって(それは参入企業を制限することによって精鋭化するという意味合いでした、もちろん利益の独占という一面もあったのですがそれがこぼれていったのです、トリクルダウンです、そして一億総中流社会が出来上がったのでした)ゼネコンが先頭に立ってどんどん上に上にと昇っていったからどんどん儲かったのです。むろん資本主義で成功する背景があってのことです、原料を安く買い付けて製品化して高く売る。安く買い付ける後進地域(中東、東南アジア)があって、高く買ってくれる先進地域(欧米)があるシチュエーションです。製品化する技術力、言うところのものづくり能力の高さ。どれもが合わさってのことです。でも、結果はトリクルダウンだったのです。それが悪でも嘘でも何でもなかったことです。結果が出てないと非難しますが、未だ時間が足らずなのだと思います。ボトムアップなんて言ってますが、ボトムに金ばら撒いて全体が持ち上がるって本気で思ってるんでしょうかね。それこそマルクスの幻想です。私は数少ないながら今迄の経験で信じてます、ある組織、集団全体のレベルアップは足をひっぱってる層、平均点を落としてる層、ボトムを改善させるではできぬ、上部のできる層の尻をもっともっと叩いて他を置いて行くくらいにやらせる、するとそのすぐ下の層が吸い上げられていく、そういう方法でしか成らぬと。失礼ながらボトムはどう環境が変わってもボトム層なのです。上に引っ張られて知らぬ間に以前より上がっている、のです。ボトム層が自分で上がるのではないのです。つまりトリクルダウン、でしょう?民主党や社民党、もちろん共産党もですが、左翼さん達の幻想の大元です。空っぽの戯言だからイデオロギーなのです。社会の発展はトリクルダウンでしか成し得ないでしょう。しかしアメリカのような新自由主義では所詮はああなります、大金持ちとそうでないのとが分かれるだけです。一億総中流社会はどうやってもたらされたのか。つい三四十年前の話です。思い出せばいいのです、実際にああいう社会だったのですから。今とどう違うのか。答えは簡単に見つかるんじゃないんですかね。いえ、上にも書きましたが資本主義での成功発展に必要不可欠な条件、文化的経済的に後進地域があること、つまり弱い地域の存在が満たされなくなってます。ひとえに中国の発展、東南アジアや中東南米の発展です。アフリカしか弱い地域がありません。パイの取り合いの他に、国際投機家たちが考え出したのがグローバリズムです、国境をなくして各国の文化の違いや国民性の違いを取っ払って、金を浚っていこうとする流れです。TPPがその具体策です。規制緩和、あれです。国営企業の民営化です。各国の国営企業はその国の根幹企業の筈で、多くの財が蓄えられていますそこを狙ってくる。さようあの小泉竹中のやった郵政民営化です。あれで小泉竹中がどれだけ袖の下貰ったのか知りませんが、政治家動かして自分達の金儲けする連中の手にまんまをはまったわけです。あの二人の罪は大きいですよ。そういう目で見直すべきです。そう思います。
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訃報

2014-11-29 08:17:30 | Weblog
訃報が続きます。安倍さんの解散会見をすっかり食っちゃった高倉健の追悼番組。次から次。そして不思議と(権利上当然のことなんでしょうが)同じ映画の流れる画面が皆一緒。やくざモノ然り、黄色いハンカチしかり。NHKが昔作ってたドキュメンタリーを再放送してました。国民的俳優。そう思えばこういう冠のつく役者は多い事ですね。国民栄誉賞がいくんでしょうか。昨日の新聞にはジョニー大倉です。あの矢沢永吉とキャロルという皮ジャンリーゼント姿のロックンロールバンド組んで、歌謡曲全盛だった音楽シーンを揺さぶった人です。知らない人は全く知らないことでしょうし興味の何もないことでしょうが、若い頃追いかけた事があって、書きます。ファンキーモンキーベイビーが有名ですか。こういう名のバンドがいますが、もちろんこの曲名由来です、でも一体どういう意味だ?です。矢沢えーちゃんが曲を作ってジョニー大倉がそれに歌詞をつける、言うところの曲先(きょくせん)がほとんどだったそうで、その歌詞がとにかくカタカナ(英単語)交じりです、君探し求め so many times 悲しさに耐えて cried every night です。片仮名交じりの歌詞の使い手と言えば他に誰ですか、吉川晃司?佐野元春。いえ、今時の曲はどれもこれもそうですが、その昔から、の話です。そういう意味では先鞭付けた人でしたかね。解散したのが75年です。高校二年の時にバンド組んで高校の文化祭で演奏したのがそもそもの始まりだったのですが私の下手の横好き趣味は、その時に載せたのがルイジアンナでした、キャロルのデビュー曲です。73年秋です。田舎町で早くからこの曲にバンドに気づいていたってのが一つ自慢です。解散後はえーちゃんはご存知の通りあんなにビッグになっちゃって。何年か前にジョニーが、キャロルの曲はレノン・マッカートニー、ミックジャガー・キースリチャーズのように二人のクレジットの曲ばかりなんです、そこをついてあの曲はお前だけのものじゃないなんていちゃもんつけてましたが、あっさりあしらわれて(無視されて)ました。そんなこんなで絵に描いた如き陽と陰、悲しく死んでいったという図柄ですか。合掌。
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病気

2014-11-28 08:22:14 | Weblog
出水にやってくるマナヅルの群れから鳥インフルエンザが検出されたんだそうです。どうするんでしょうね。と言うか、殺処分でしょう?当県の名所、宇部の常盤公園の白鳥かにこのウイルスが出て、全羽殺処分されたのは記憶に新しいです。この渡り鳥も同様の処理ですか。養鶏場で一気に拡大する原因が野鳥の紛れ込みって言われますよね。鳥インフルエンザにこれだけ敏感なのは人間に感染るからです、致死的猛毒インフルエンザになり得るからです。インフルエンザ学者の解説を覚えておられる方も多いでしょう、鳥や豚を介して変異して猛毒株になるんだって。だから養鶏場丸ごと潰す、あんな無茶を行政が強制します。それは狂牛病の時もそうでしたね、こちらはビールスじゃなくてプリオンという別モノの感染でしたが。だからとにかく宿主(感染してる鳥、牛)を処分しろ、殺せ、治療するんじゃなくて。人間様に感染したらそうはいきませんからどんどん感染拡大するってわけです。だからすぐに元栓締めろ(殺せ)。すぐに思ったのは当県八代(やしろ)の鶴の飛来地です。出水は何万羽の数でやってくるのですが、八代には数羽、だから貴重、過疎の彼の地の目玉商品です。ローカルニュースの定番に彼の地の小学生がその季節になると空に向かって叫ぶ映像があります、鶴よ来~~い!。そのままです、いかにも朴訥な田舎の子達です。ここに病鶴が出たらどうするんでしょうか。殺すんでしょうか。それとも治療?それとも調べない?私なら調べない。デング熱と同じことです、調べるからわかる。調べなければただの風邪、ひどい風邪。死んだ?そう。それで済ます。調べて陰性が一番いいのでしょうが、それより確実なのは検査しないこと。癌にかからぬ一番確実な方法は?の答えが、医者にかからぬこと、であるように。些か過激でしたか。
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比率

2014-11-27 08:22:51 | Weblog
去年の参院選に対する一票の格差訴訟、最高裁が違憲判断です。この結果にはもう驚きませんが(何度も聞いてますよね、下位裁判所の、違憲状態だが選挙自体は無効じゃない、だから選挙のやり直しは要らない判決)、原告団のしつこさには驚きます。個人的な損得じゃないですからね。憲法問題だから最高裁までという、それこそ大義が明確なのではありますが、人権弁護士達の執拗さはどうですか。現行の都道府県区分けの議員数配分を、対人口比率で見るととんでもない不公平だと言うわけです。鳥取と東京の比較です。50万人に2人、一千万人に10人、どうよ?です。東京の比でいくと鳥取は0.5人。鳥取の比でいくと東京は40人。議員数割り当てに関する人口比上の平等こそが民主主義の根幹だとするわけです、居並ぶ裁判官たちは。山口県も二人です、人口150万足らずです。解散のない6年の任期、3年毎の改選がありますから最低二人という考え方ですが、ま、一人でも別に、ではありますね。でも、単純な人口割り、議員数に対する比率での比較がそんなに重要な価値なんでしょうかね。対案として二県三県にまたがって一人なんて考え方があるようですが、そんなことしても「おらが県」根性を刺激するだけでしょうにね。却って遺恨モノになったりしませんかね。同県人意識ってのは強いでしょう?それが文化でしょう?数字に偏りすぎと思うのですがいかがですか。
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差別

2014-11-26 08:19:53 | Weblog
アメリカの黒人暴動、いつまで経ってもこのスイッチは切れませんこの国は。無理もないことなのです、奴隷を買って酷使していた国なのです。1960年代にやっと黒人の、人間としての権利が認められた国なんです。KKK団なんて有名な組織があって、表向きは消滅していのかもしれませんが(知りません)、差別感情は人間の固有のものですから消えはしません、地下に潜っている筈です、そして多くの人の賛同を得ている。だからこうなる。アメリカは移民の国で、人種のるつぼで、差別をベースにして民主主義が成り立ってる国で、そういう歪(いびつ)さを隠しもせずに厚顔にも民主主義国の手本然として振舞っている、その価値観とやらを世界に押しつけている等々、批判非難はいくらでも見るわけですが、それでもアメリカは強気一本でしょう。こういう事例の度に白人大統領と同じことをオバマも言うわけです。きっとオバマは自分を黒人と思ってないんでしょうね。自分はこっち側だと。あそこでもっと黒人寄りの発言してみればいいのにと思いますよ、せっかく史上初の黒人大統領なんだから。しないでしょう。アメリカは法治国家だ、no violence と言うばかりです。明らかにアメリカの白人社会には有色人種差別がありありですからね。昨日書きましたが何か不都合のあった時の日本バッシングの執拗かつ大声なこと。こういう時は他の人種も白人の尻馬に乗りますからね、黒人もヒスパニックも、もちろんチャイニーズもコリアも。白人の他の有色人種に対する divide and rule がうまく効いてるんですね。これには感心しますがしかし、やはり黒人の長年の恨みはそれを上回るんでしょうね。無茶する、するとまた白人たちの迫害が度を増す、また爆発する、その繰り返し。誰もが理屈わかってて、誰も止めようとしない。誰も解決しようとしない。だって白人は黒人が嫌いなんですから。そして有色人種同士のいがみ合いの同様です。そしてそして悲しいことに白人様は上等に見えてますからね。この僻み根性を治さねばならぬのですが・・
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深層

2014-11-25 08:22:28 | Weblog
昨日書き忘れました。白鵬の表彰式の内閣総理大臣杯、土俵に上がったのが麻生さんでした。おお、選挙じゃのう、と感心しました。一年収めの九州場所です、福岡と言えば麻生財閥、です。古賀さんも彼の地の大物でしたが、もう退いておられますし(だから麻生さん上がれたというわけでしょうが)。あるいは首相本人が来てるかとも思ったことでしたが(宣伝効果大でしょうしね)、やはりご当地スターを、でした。その割には場内の拍手が少なかったですがね。やんやの掛け声や指笛が鳴るかなと思いきや、でした。麻生さんが来ているとわからなかったのか、それともあれが麻生さんの人気の実態だったのか。
 タカタのエアバッグ騒動、大変ですねぇ。というか、日本バッシングは彼の地の人達、特に議員連中の深層心理に通底する重低音なんでしょうね。何かあったら大叩きする。今回の事件は確かに報道見ている限りは重大ですね、ありゃ怖いわ。タカタの当地の責任者でしょう、日本語英語のイントネーションでそれでも流暢に受け答えしてましたが、これも切り取り報道ですからそういう印象に向かってバイアスかかってますが言い訳風で。向こうがネイティブ英語で(当然です、アメリカでアメリカ人ですから)全車リコールするのか、グダグダ言うな、yes or no? と迫ってきて、少し間を措いて「調査してからだ」と応えて。絵に描いた如き切り取り報道ですが、これが恣意の報道ってわけです。日本人がずるい、という刷り込みですね。そういう方向見え見えですから。いえ、きちんと対応しないとどんどん被害が拡大しそうで、ここは危機管理の手腕が問われる所ですが、アメリカ人達のあの憎々しげな顔、被害者女性の非難口調のあの滔々さには鼻白むことではあります。いかがでしたか?

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順応

2014-11-24 10:20:43 | Weblog
松坂が帰ってきます、スゴスゴと。100億円だったんですよ、これ以上ない鳴り物入りのメジャー入り。儲けたのは西武で、大損したのはメジャー。皆さん御承知の通り、素人目にもぶくぶく肥えて、「清原」化して自分で潰れていきました。奢りだったんでしょうねやはり。張本が喝を入れ続けてた通りになりました。ソフトバンク入りだそうです。さて工藤がどう応じましょうかね。西武のOBとしての確執や如何に。ロッテの成瀬がヤクルト行きです。金子、鳥谷、マエケン。日本のプロ野球、こういうところもメジャーかぶれです。育ててくれたチームに骨を埋めるなんて浪花節は、もちろん相応の実力者であればこその意味合いですが(お前は要らんと言われればそれまでです)流行らない、職業人の価値観として通用しないのでしょうね。さてあと何人(何人も候補がいますよ)帰ってきましょうか
 白鵬の優勝、昨日見ました。あの一番の凄さです。迫力も気合いも速さも凄みも、何もかも鶴竜と違いました。強い。それだけです。溜息が出ましたね。まさに第一人者。大鵬のあの大記録に並びました、そういうメモリアルでもありました。NHK中継の終わり際の何分か、過去を振り返る編集モノが流れました。優勝を見越しての作成です。8年前が初優勝だそうです。ということは6x8の48場所で32回の優勝。当初は朝青龍という強敵がいましたから優勝を分け合う形でしたが、相手が早々にいなくなって(朝青龍があのまま続けてれば彼がこの記録に並んだんじゃないですかね)どんどん積み上がる。そういう幸運ではありました。常に大鵬との比較ですが、何と言ってもこの人は怪我がない。無事これ名馬を地で行く人。ONかこの人か、でしょう。王、長嶋も怪我のないことで有名ですものね。巨人のV9は、殆ど同じメンバーで成し遂げられた偉業です、ONに限らずレギュラー連中に怪我人がなかったわけです。ONの控えはちゃんといたんですよ。でも彼らに出場の機会が与えられなかった、だから誰も知らない。白鵬もそんな凄みです。余人をもって代えがたい。大鵬は休場が多かったですよ。が、あの時代は四横綱(柏戸、佐田の山、栃の海)さらに次の横綱玉の海と北の富士が控えている強敵揃いの環境です、大鵬の偉業はそういう点では白鵬を凌ぐことではありますが。そしてあの涙です。勝ち名乗りを受ける時から涙ぐんでました。君が代唄いながら泣いてました。出色は優勝力士のインタビューです。慣れたものです、日本語も十分です。いくつかいつもと違う点がありました。モンゴル語で遠く生中継されているという自国へ語りかけます。大鵬への思いをインタビュアーは要求します、角界の父たる大鵬との約束を果たし恩返しができたと言います。なんて日本人好みなフレーズでしょう。これで全日本人の心を掴みました。さらに重ねます、この国の魂と相撲の神様のお陰だと。こりゃ凄いですよ、考えていたこととはいえ。この人にはきっと特例として日本国籍を獲らずとも親方の地位が与えられるだろう(少なくとも一代親方、大鵬、北の湖や貴乃花のように)と言われてます、十分に頷くことですね。その辺りの日本人よりずっと日本人の心を理解している人です。よくぞ異文化にここまで順応したことと感心することです。ここのところは、王選手のホームラン記録に近づいた外国選手への対応と違うでしょう?結局王選手の記録も抜かれたのですが、連中こんな気の利いた話はしませんし、こんな感動も呼ばないわけです。白鵬自身の頭の良さ、気質や性格に負うところが大きいのです、それは当然ですが、それ以上にやはり彼の我慢辛抱やいかばかりであったかと思い遣ることです。もう一つ彼は言いましたよ、相撲文化、ちょんまげ結いに象徴されることですが、明治時代の断髪令に例外として残してくれた先達の話を持ち出し、それを許してくれた天皇陛下に感謝するって。びっくりして、また一層感心感激しました。こんな場で、今時こんなハレの場で、全国放送のど真ん中で、天皇陛下に感謝するなんて発言です。きっとNHKの上層部は肝冷やしたんじゃないですか。国会議員があんなこと言った日にはきっと大叩きですよ陽に陰に。でも聞いてる側は素直に感激します、異国の人がこんなこと言ってくれてる。NHKはその後のニュースでこのインタビューを何度も流しますが、もちろんこのくだりはカットです。NHKや朝日組が天皇陛下に感謝しますなんて言葉載せません(でも、中国新聞には載ってましたね不思議に)。よくぞ言ってくれたと私のようなトンガリは彼の優勝とは別のところで嬉しくなったことでした。新聞にありました、白鵬との四股名をつける時にそれこそ柏鵬にしようかという話もあったそうです。さすがに畏れ多いということで白になったそうですが、横綱になったら柏にしようかとも言ってたそうです。記憶はどんどん美しく変わっていきます、自分勝手に変わって行きます、私の年齢層は柏戸大鵬を(四横綱時代を、その後の玉の海北の富士時代を)リアルに見てた最後の世代と思うのですが、大鵬が余りに強いので判官贔屓で柏戸応援してという断片的な記憶。二人とも休場が多かったよな。玉の海は横綱になってすぐに盲腸で死んだよなとか。大鵬が先代の貴ノ花に負けた相撲は中継で見てましたよ。漫画家のやくみつるが、相撲にうるさい人で有名ですが、大鵬に並び称される大横綱になるには日頃の所作に気をつけろ、懸賞金受け取る時の大袈裟な動作とか、相手を押し出したり寄り切ったりした後のダメ押しはみっともないからやめろと言ってます。この人も大鵬を直に見てた人じゃない筈です。私くらいの記憶で言うてるんです。思い出は勝手に理想になって行きます(理想像が思い出に重なって行く、が正しいですか)、注文は(つまり非難は)いくらでもつけられるというわけです。賞讃が非難に変わりやがて(当たり前になって)無視される。これは野村が言ったことだったですか。第一人者の辛い所です。
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天災

2014-11-23 11:12:19 | Weblog
長野の地震、一夜明けると大惨事。もちろんそれは報道を見るだけの私たち観衆の言うことで、当地の方々には大救出劇があったわけですが。まこと地震国ですね我が国は。改めて感じます。専門家が解説してました、歪みひずみが溜まってたそうです。そういう地域だったそうです。あの辺りは地震多発地域ですよね、海洋型じゃないです内陸で起きてますから、活断層型直下型ですね。プレート型じゃないですよね。でも解説してましたよ、海のプレートと陸のプレートがあの辺りで重なってるんだと。糸魚川と浜松だかの静岡のどこかを結ぶ日本を二つに分ける縦裂を社会の時間に習いましたが、あれと関連するんでしょうか。予知も予防もできぬとなれば如何に被害を少なくするかです。より安全な地域に移るがもっとも確実な方法と思いますがそうもいきません。今更に地震予知学会や気象庁を詰っても詮なきことです。天災は被るばかりです。被害をどう少なくするか。危機管理とかリスクヘッジとか地域力とか、あれこれ項立てしてそれが目的になってしまっている所へドカンです。具体的に動いているところへ災害は降り掛らぬという皮肉は世の常ですが、今回の被災地は日頃の対応がなされていたので死者なく人的被害は最小で経過したと朝日のニュースは伝えてます。結果論ですよねぇ。あんなに一階部分が押しつぶされるような倒壊してて下敷きにならなかったってのは単純に運でしょうに。それともあの地域は住居の建築方法に耐震の特別の工夫があるのでしょうか。いったん事が起こった後の対応、いわゆる初動です、これの早い遅い濃い薄いをマスコミは採り上げるわけですが、日頃の訓練や地域のつながりという方向です、明らかに都会の隣が誰やら知らぬ疎遠さ、地域力とやらの減弱衰退を非難嘆息しているのですが、これも結果論です、今回は住居があれだけ倒壊する大被害だけれども人的被害がなかった、その原因は何か?答えは、それほどの地震じゃなかったからですよね。地域力、じゃないでしょう?あの東北大地震の被害はあれだけ大きな地震だったからですよね。原発壊れたのは大津波が来たからでしょう。何かこういう直接の一番の因果関係をわざと閑却視する傾向が強いです。まるで天災は防げるような物言いに変わっていきます。防がなかったのは誰の所為だ?あの原発事故の責任を東電に求めるように、今回の地震も誰かの所為になりましょうか。地震学者?気象庁?町長?長野県?国?誰も近づけないような破壊であれば誰も助けられません。御嶽山は来春まで捜索中止ですよ、こんなことです。手が出せるから手を出せる。出せない所へは出せないのです。今回も(限りません、今までのどんな天災事故もどれもそうです)その大原則に沿うばかりです。そう斜に構えながらTV報道を見ています。
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理屈

2014-11-22 08:21:05 | Weblog
アベノミクス解散。安倍さんはもともと滑舌怪しい所があって早口になると音が飛ぶのですが、会見ではアベノミクスのイントネーションが「べ」に強くなってまるで横文字読んでるような発音になってました。「あべのみくす」と日本語じゃなくて。わざとでしょうか、それともいつもの癖で?相変わらず海江田さんや小沢さんが大義のない理由のない解散だと叫んでいる中、アベノミクスへの審判を仰ぐ目的だときちりと標榜します。増税時期の先送りすることを、それをつまりはアベノミクスの失敗だと、そしてそれを誤魔化そうとしていると海江田さんや社会党党首は言い募るのでしたが、そうじゃないと定義し直しているわけですね、もっと大きく構えて。もちろん安倍さんの戦略ですし、アベノミクス以外に手法があるなら示して見せろと自信に溢れているわけです。増税時期は法律で決まってます、それを変更するには審議決議がいるわけです、手間がいることなのですがこれは数があればできることです、今の勢力図で十分にできることです。でも解散する。ここを指して野党は突っ込んでいるのであり、他に三党合意されたことが店晒しされているだろうと非難します。理屈とトリモチはどこにでもひっつく、理屈は後で貨車に乗ってやってくるなんて言います、言い訳なんぞはいくらでも後付けできます。安倍さん、勝てると踏んでの決心です。そしてそうなって行くのでしょう。野党があれじゃぁ・・です。
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理念

2014-11-21 08:15:07 | Weblog
解党騒ぎのみんなの党からも、あの小沢さんの生活の党からも何人かが逃げ出して(というより小沢さんが背を押したらしいのですが)どこへ行くかと見ると民主党なんですねぇこれが。嗤いますよね。自ら離れて行ってすごすご戻って行く。もっともそんな体面とか見栄とかの問題じゃないんでしょう彼らにとれば。言うところのなりふり構わずに。職を失ったわけです、収入源を失った。四の五の言うてる時じゃない。でも、その民主党が拠るべき大樹じゃないですからね今や。貧すれば鈍す。海江田さんはどうぞどうぞって懐深い所見せてますが、彼自身が当落線上じゃないんでしょうかね。野党連合。言うは易しです。誰も彼もその必要性、大義を強調してますよ、こんな場面にしか出て来なくなった小沢さんも言ってます、自民党(公明連合)と小選挙区で闘うには野党も一本化しなければならぬ。誰が中選挙区制を小選挙区制に変えたかって、小沢さんですからね元々が。自分で自分の首絞めてる観ですが、あの当時こんなこと夢にも思わなかったことでしょうし。選挙対策としては誰が考えてもその通り。野党が票を割っちゃぁ勝てません。どの評論家も言います、自公候補と共産党ともう一つ。そうまとめねば勝てぬ。橋下さんもそう言うてはいます。週刊誌によると、この人と松井知事とが大阪の公明党の幹部の選挙区に出て潰すと息巻いてるそうです。今や維新の会も、正確には橋下人気も大阪限定になってしまいましたから、ここで勝つしか存在示せません。でも見てるととてもできそうにないです。みんなの党や生活の党は元々がこっちの人達ですから民主党への親和性は強いですわね。橋下さんも実は大左ですから大きくはこっちに分類されましょうが、とても海江田さんとは・・ねぇ。江田さんがせいぜいでしょう。結局理屈ばかり捏ねて間に合わずに(間に合わそうともせずに)安倍さんの大勝ちでしょう。さてさて。
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