柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

遺棄

2011-05-21 08:03:40 | Weblog
東電社長、辞職で責任をとるというお定まりです。今後の補償計画等についての記者会見です。自分達の退職金やら企業年金やらには言及しません。それじゃぁ謝り方が足りんだろう?というのが外野の感覚です。一兆何千億円の赤字です、なんて居直られても、ピンともポンとも来ません。その分をどうやって弁償するんだトップとして?という話で、身ぐるみ置いていきます、というのが普通だろうと思うわけですね、例えばこの社長が邸宅も貯金も差し出して落魄しましたというストーリーを期待するわけです、今まであれだけの高給を食んできたんだからという仕返しの気分、ザマ見やがれ!の気分です。やっかみです、品下りますねと前に批判しました「土下座しろよ、清水!」の罵声と同じ気分です、被害者意識、こっち側(多数側、大衆側)意識、です。ということはつまり、そういう世論に対してどう保身するかが社長の戦略になるわけです。この逆風をどう凌ぐか。保身というのは今後の生活を守るということですよ、社長職に恋恋とするはずもありません。ここがサラリーマンと自営業の大きな差です、雇われ社長は辞めれば終わりですから。自営業の社長はそうは行きません、辞めたって責任から(借金地獄から)逃げられやしません。これは菅さんも同じことです。辞めたらそれで終わりですから。でもあの人が辞めないのは権力を離したくないからです、離したら二度と手に入れられませんからね。そっちは措いて。腹切って死んでお詫びを、なら人は許しますがね。自殺する?まさかね。でもそうであれば、原発事故で(これは地震災害の筈なんですが)不自由を被っている人達は溜飲下げることでしょう、そこまでしろとは言ってない、と眉を顰めながら。辞任して責任をとるなんてのは、やりたい放題してガッポリ懐に入れ続けてゴーマン振り回して来た連中の逃げ口上ですから、ここで逃がしちゃならぬのですが、日本中の組織という組織がこういう造りですから誰も最後の一歩を踏みこめないんです。政府がそう、議員がそう、官僚がそう、役人がそう、公営企業がそう、民間大企業がそう。違うのは零細中小自営企業の社長だけ。サラリーマン、雇われ人の特権です。辞めれば終わり。後は次の人がやってくれます。何とも楽なこと。後は知らぬ顔の半兵衛で。いいわねぇ。
コメント
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