柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

環境

2007-03-15 08:42:23 | Weblog
胴体着陸機の、前輪が出なかった原因が分かったと大騒ぎです。結構分かり易い原因だったもんだから、どのTV局もCG付きの詳細にわたる説明です。要らん!つうの。結局誰を叩こうとしているのでしょうか。製造元ですか?整備不良ですか?それともそんな飛行機飛ばせた機長?きっと機長も怒られるんでしょうね、気の毒に。機長さん、理不尽な詰め腹斬らされるのなら辞表叩きつけて余所へ移ったらいいですよ、あなたのような技術ならどこでも歓迎するでしょう。いや、すみません、あなたの業界も人減らしの傾向にあるのならそうはいかの何とかでしょう、余所者が勝手言っちゃあいけませんやね、ごめんなさい。
 小児科医の自殺が労災認定されたと記事です。関西医大の耳鼻科医の自殺以来です。この業界(裁判所)は典型的な前例準拠主義ですから、今や不整脈を持病で抱えていても、くも膜下出血起こしても、今回のように鬱病で自殺しても、みんな労災扱いです。つまり「無理矢理働かせやがって!です。上司を、病院を、そして更に派生して医者不足を、医療行政を咎める論調です。妻は言います「良心を持った医者が安心して働けないようでは医療事故はなくならない。今回の判決を機に、医師を使い捨てにするような労働環境を見直してほしい」と(日経)。「月に8日の当直」が糾弾されるべき過重労働の象徴のようです。44歳で、病院の小児科部長という環境です。今でも、そして昔はもっと、こんな状況は普通だったんじゃないですかね。外から見ると過重かもしれませんが、医者はその選択した科によっては「労働状況」はこんなもんなんです。脳外科もそうでした(きっと今も第一線の病院の脳外科医はそうです)、夜昼ないんです。彼は小児科を選んだんです。そういう忙しさは覚悟の上だったに違いないのです。ですから、いきなり外の世界の常識を(つまり労働基本法などを)あてはめられる業界ではないのです。医者になるからには相応の覚悟が必要なのです。そこを、このような人権人権といった我がこと大事で知らん顔し始めると、きっと医療が崩壊します。医者は皆そこのところを含んで働いています、しかたないのう、でやっています。夜昼区別のない科の医者は皆あきらめています(もちろん積極的な意味で、です)。ですから、この妻のような糾弾されると、鼻白む気分になります。あなたの旦那は自ら小児科を選んだのです。そして、鬱病は元々持っている病気です。環境の所為ばかりではありません。もっと過酷な(世間の言うところの。本人は以外と平気でやっていますでしょうが)環境で、自殺せずにやっている医者もたくさんいます。良心を持った、と殊更に言うところを見ると、この医者は妻にこぼしていたんでしょうね、援軍がないから自分がやらねばならない、しんどいけどしかたがない、と。すみません、みんなそんな気分でやっているんです。しかたがないから。それが医者の仕事だからです。夫が亡くなったこと、それを悲しまれる気持ちは理解します、同情します。が、死に至った過程はあなたが言われるだけの理由じゃないでしょう。本人の問題も同じように大きいです。と、またまた砂をかけるような憎まれ口を言いました。すみません。
コメント
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