柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

遵守

2007-03-03 08:42:11 | Weblog
浅野前宮城県知事が都知事選に出るという話。この人、前の三重県知事の北川某、鳥取県知事の片山某、岩手県知事などが、マニフェストがどうしたこうしたで(単に公約のことなんですが)改革派なんて括られてましたね。最近はTVへの露出が多かった人ですが、でもこと東京となると現職の敵じゃないでしょう。顔がいけませんや、田舎もん風で野暮ったいし、小役人風情が漂います、いわゆる「しょうびん」民主党の推薦は受けない、なんて言ってます。東京の無党派連中(ノンポリ連中)と田舎のそれと一緒にしたら間違いです。誰かが言ってました、現職の相手になるのは北野たけしぐらいなもんだと。そう言う土地柄と知るべきなんでしょう。なんといっても現職には石原軍団が附いていますのよ。
 日経新聞がコラムで雛祭りを取り上げ、あの上座に鎮座している男女は誰だ?天皇家とは直接関係ない、なんて与太言ってます。いや、私が起源や謂われを知っているのではないです、研究したわけでもないです、実は詳細不明なのだ、という意味なんでしょうがしかし、昔の昭和天皇夫妻(天皇皇后両陛下)の御真影は衣冠束帯と十二単(返すがえすも、藤原紀香の着せ替えは七五三でしたなぁ)でしたよね、あの雛壇の最上段の二人の姿ですわ。いちいち講釈垂れずとも、世の中は「偉い人」すなわち天皇陛下(みかど)を思い浮かべるのです。それで十分でしょうに。らしいといえばらしい「いちゃもん付け」でした。
 朝日の一面に病気腎移植の記事です。私もしつこいですが付き合ってください。万波医師の移植は不適切だったと先に委員会も学会も斬って捨てましたが、その調査の過程で、病気腎を摘出する前に行われているべき病理検査が為されていないことがわかり、つまり本当に摘出する必要があったのかどうか判断できない腎臓まで摘出して、腎不全患者を新たに作っていた疑いもあるということで、科学的妥当性に欠けた医療行為だと、さらに不適切さの念押しをしています。この行為については良い悪い(善悪正誤)の判断せねばならぬ事が少なくとも二つあります。一つはこの行為自体の良し悪し、つまり決められた手続きに沿っているかどうか。万波医師の行為の是非。もう一つは、この手段の正確な是非。正確な、というのは倫理がどうしたの、許されぬのという次元ではなく、移植された側に学者達が言い立てるような不利益が本当に生じるのかどうかの正確な判定に立脚しろという意味です。正確にデータを収集して、この42例は本当に貴重なデータです、バイアスかけることなく判定評価することです。私がこの欄でくどくど言ってきたのは後者の大切さです。で今回、委員会がこれまたくどく咎めているのは前者、手続き違反です。こっちは万波さんも謝るにはやぶさかではないでしょう、日本で医療行為する以上は遵守せねばならぬ規則がありますから。でもこの枠を破らないと生まれないこともありましょう。その評価を、好き嫌いやら怒りやらから一旦離れて、正確に為して貰いたいと思うのです。この評価も結局アメリカさんに任すことになったのでは、日本医学会もどうだかなぁではあります。そう思います。
コメント
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