写真①:巨大な唐破風風屋根と間口3間の広い開口部を誇る「川越城本丸御殿」
=埼玉県川越市郭町で、2016年4月10日午後1時50分撮影
〈東京・町歩きスポット〉 18
:川越城本丸御殿
4月10日午前、埼玉県川越市中央通の〝小江戸・川越〟の町並み散策後、同市幸町にある明治創業の手打ち茶そばの名店・「寿庵」でかもなん抹茶そばで軽く昼食。午後は同市郭町にある「川越城本丸御殿」=写真①=を訪れました。東日本唯一の本丸御殿遺構で県指定有形文化財です。玄関は巨大な唐破風風屋根に間口3間の広い開口部と、8寸角の太い柱が石高17万石の大名御殿にふさわしい威容を誇っています。
川越城は室町時代の長禄元年(1457年)、扇谷(おうぎがやつ)上杉持朝(もちとも)が家臣の太田道真、道灌父子らに命じて築かせ、徳川家康が江戸城に入った後は有力大名が配置されました。本丸御殿は江戸後期・嘉永元年(1848年)に造営、城主の住まいや家臣が常駐する部屋などが設けられていましたが、明治維新後に多くの建物が解体、移築され、今は玄関や、城主のお出ましまで来客が待機する36畳の「大広間」=写真②=、家老詰所などが残っているだけ。
写真②:欄間や襖絵の意匠が座敷を引き立たせる「大広間」
「大広間」の隣には、15畳の「使者の間」=写真③=が配置されています。
写真③:15畳の「使者の間」