写真①:「新原・奴山古墳群」の「眺望所」(向こう)前に整備された駐車場
=福津市奴山で、2016年1月15日撮影
世界文化遺産登録推薦書提出決定の「新原・奴山古墳群」
「眺望所」前に駐車場が整備されました
福岡県と宗像、福津両市が2017年の世界文化遺産登録をめざしている 「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」について、政府が1月14日に開いた世界遺産条約関係者省庁連絡会議で、登録の推薦書(正式版)を国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)に提出することを決めました。15日、同関連遺産群の八つの構成資産の一つ、「新原・奴山古墳群」を訪ねたところ、観光ガイドコースの入り口となる「古墳群眺望所」前に駐車場が整備されていました=写真①=。
私が所属している福津市の町興しボランティア団体・「津屋崎千軒 海とまちなみの会」の第16回「〈津屋崎千軒〉ふるさと塾」として2015年9月7日、世界遺産推薦候補「新原・奴山古墳群」を見学した際には、「昭和学園」駐車場で下車して西方の「古墳群眺望所」まで草地を歩きましたが、市の整備事業でバラスが敷きつめられ、駐車スペースの区切りも表示されていました。後は、トイレ付の手洗い場の整備が求められます。
政府は2月1日までにユネスコへ推薦書を提出し、ユネスコの諮問機関・イコモスの審査を受け、2017年6~7月にユネスコ世界遺産委員会で世界遺産登録の可否が決定されます。世界遺産登録を実現できたら、「世界の遺産」をどう守り、後世に伝えるのか。5世紀前半から6世紀後半にかけて前方後円墳や円墳、方墳計41基が造られた「新原・奴山古墳群」。沖ノ島の古代祭祀を担い、海を越えて大陸との交流や〝神宿る島〟沖ノ島に対する信仰を支えた宗像地域の人々の存在を物語るこの古墳群景観と、自然環境を次世代に残していく「遺産の保全」が最重要課題となりそうです。