写真①:早朝の「玉造温泉」旅館街
=島根県松江市玉湯町玉造で、2012年9月16日午前6時45分撮影
〈出雲・町歩きスポット〉3
:玉造温泉
島根県出雲市の「出雲大社」参拝を終えた旅行初日・9月15日夜の宿泊地は、同県松江市玉湯町玉造の「玉造温泉」です=写真①=。日本最古の歴史を持つ出雲の名湯とかで、お宿は玉湯川のほとりに佇む「保性館(ほせいかん)」。性(やすらぎ)を保つ宿として、創業3百年の老舗旅館。夕食前、さっそく露天風呂に浸かったところ、ぬるっとした肌触りが最高の弱アルカリ高温泉でした。
宿での夕食は、日本海のカニやエビなど山陰の山海の幸を集めた季節料理。16日の朝食には、宍道湖の「大和しじみ」を使ったシジミ汁=写真②=を味わいました。
写真②:朝食の料理の一品・宍道湖の「大和しじみ」を使ったシジミ汁
=「保性館」で、16日午前7時10分撮影
「玉造温泉旅館協同組合」発行のガイドマップには「出雲の国 松江 美肌・姫神の湯」と書かれており、両岸に温泉旅館が並ぶ玉湯川の河原には「足湯」もありました=写真③=。手を触れると、泉温は結構ホットです。
写真③:玉湯川の河原に設けられている「足湯」
=「玉造温泉」で、16日午前6時45分撮影
玉湯川の両岸の道路わきには、「神話の情景」オブジェが9体設けられ、「佐太大神(さだのおおかみ)誕生神話」の情景オブジェ=写真④=は「保性館」近くの左岸にありました。「美肌・姫神の湯」玉造温泉のいわれにちなむ神のストーリーが、像のそばに建てられた「姫神と神話」の解説板に書かれています。
その解説文によると〈佐太大神が誕生するとき、母神支佐加比売(ささかひめ)は大切にしていた弓矢を無くしてしまい、無事生んだ後、弓矢が出てくるよう祈りました。
すると、角でできた弓矢が流れてきたので「これは私が無くした弓矢ではない」と投げ捨てました。しばらくすると、今度は黄金の弓矢が流れてきたので、取り上げ「なんと暗い洞窟なのか」と言いながら弓を放つと、黄金の矢で洞窟が射通され、光がさしこみ中がひかり輝きました。このことから、この地は加加(かか)という地名となりました。
加加(かか)・・・松江市島根町加賀
洞窟を加賀の潜戸(くけど)と呼ぶ〉という。
写真④:「佐太大神誕生神話」の情景オブジェ
=「玉造温泉」で、16日午前6時45分撮影
玉湯川に懸かる橋の欄干には、神話の里にふさわしく、めのうの勾玉のオブジェが飾られていました=写真⑤=。
写真⑤:玉湯川に懸かる橋の欄干を飾る勾玉のオブジェ
=「玉造温泉」で、16日午前6時40分撮影