写真①:〈津屋崎千軒〉の商店が昭和初期―中期に作った団扇を集めた「津屋崎の古い団扇展」
=「貝寄せ館」で、2012年7月21日撮影
貝寄せの浜・「貝寄せ館」物語 50
:津屋崎の古い団扇展
懐かしいレトロな色調が魅力
「津屋崎の古い団扇展」、観に来て下さい
―〈貝寄せ館〉
〈津屋崎千軒〉の商店が昭和初期から中期にPR用に作ったと思われる団扇を集めた「津屋崎の古い団扇展」=写真①=が、福津市津屋崎3丁目の「海とまちなみの会」事務所・〈貝寄せ館〉で開かれています。若いころの女優山本富士子や若尾文子、有馬稲子を使った団扇もあり、美しく、懐かしいレトロな色調が魅力です。入場無料(月・水・木・金曜日休館)。
津屋崎3丁目にある卯建の建つ町家・「麦屋惣平衛邸」の当主で、「海とまちなみの会」会員の麦野裕(ゆたか)さん(千葉県在住)が、4月に本会に寄贈されていた〈津屋崎千軒〉の商店8軒のPR用団扇計9枚を「津屋崎祇園山笠」裸参りが催された7月21日夜から展示。このうち富士山を背景に微笑む山本富士子が表を飾った団扇は、津屋崎新町(現福津市津屋崎4丁目)の「松原商店」(現「YS松原」=松原滋さん経営)が製作した2枚のうちの1枚。裏には、〈化粧品・小間物・日用品 文房具・布ゴム靴類 有名毛糸各種 資生堂チェインストアー 松原商店 津屋崎新町〉と6行に分かち書きされています。昭和初期から中期に製作されたと思われます。
他の8商店の団扇は、各1種類を製作。うち、新町の「力丸商店」の団扇の表は、女優の有馬稲子が空に打ち上げられた花火をバックにほほえんでいます。有馬稲子は、昭和7年(1932年)生まれで、宝塚歌劇団の娘役トップスター時代に東宝映画で女優デビュー。松竹に移籍後、看板女優として活躍、俳優の中村錦之助と結婚したが、3年後に離婚しました。団扇の裏には「毎度有難うございます 衣料品 日用品 靴類 カクイ綿 津屋崎町 力丸商店 電話一二九番」と書かれています。
◆「貝寄せ館」:福岡県福津市津屋崎3丁目18-16。開館は、火・土・日曜、祝日の午前11時~午後3時。入館無料▼駐車場はありませんので、3軒西隣の福津市まちおこしセンター「津屋崎千軒なごみ」(℡0940-52-2122)の無料駐車場(30台収容)をご利用ください▼バスでお越しの場合は、JR福間駅前から津屋崎行きの西鉄バスに乗り、津屋崎海岸通りの「商工会津屋崎支所前」で下車、北へ徒歩3分です。