とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2014熊野古道:熊野那智大社から花の窟神社

2014-11-08 14:57:37 | 観光
熊野古道大門坂は、杉並木と石段が650m続く那智山への参道である。霧が漂う中、苔むした石段を登りだす。


平安衣装に身を包んだ親子と共に石段を進む。




この衣装は、入口のお茶屋で貸出しているので試しに着てみたかったのだが、人気があって予約で埋まっているとの事で残念ながら諦めざるを得なかった。


石段の途中では、修験道の人が法螺貝を吹いて古道の雰囲気を高めてくれていた。




石段はさらに続いている。


杉並木が終わり、お土産屋が立ち並ぶ場所に出てきた。


熊野那智大社の大鳥居が見えてきた。


世界遺産と記された石碑もある。


さっそく境内にはいり、参拝だ。観光客も入れ代わり立ち代わりが激しく人気のスポットである。熊野那智大社は那智の滝を神とする自然崇拝からおこった社で、主神は、イザナミノミコトである。


八咫烏も見守っている。


平安衣装に身を包んだ女性のグループにも出会う。この地では、この衣装が良く似合う。みんな魅力的に見えてしまう。




熊野那智大社のすぐ隣には、青岸渡寺が建っている。明治の神仏分離令により多くの地域で仏堂が廃されたが、那智では観音堂が残され、やがて青岸渡寺として復興した。青岸渡寺は西国一番札所でもある。




青岸渡寺のすぐ隣の広い場所に出ると、三重の宝塔と那智の滝が一緒に見られる絶好の撮影スポットがある。


那智の滝は、垂直の断崖に沿って落下し、落ち口の幅13メートル、滝壺までの落差は133メートルに達し、その姿は熊野灘からも望見することができるそうだ。総合落差では日本12位だが、一段の滝としては落差日本1位で、華厳滝、袋田の滝と共に日本三名瀑に数えられている。




熊野那智大社と那智の滝を見る事ができて、大満足で下山となった。


その後は、バスで那智駅まで戻り帰路についたのだが、帰り道の途中に民宿で教えてもらった花の窟神社に立ち寄る。花の窟は、神々の母であるイザナミノミコトが火神カグツチノミコトを産み、灼かれて亡くなった後に葬られた御陵だとされている。この地も世界遺産に登録されており、日本書紀にも記されている日本最古の神社といわれているそうだ。


この巨岩が、御神体である。三重県熊野市では、熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)に、花の窟神社を組み込んで「熊野四山」とすることを提案しているそうだが、今のところ和歌山県側は乗り気ではないようだ。
 

花の窟では年2回、例大祭があり、神々に舞を奉納し、日本一長いともいわれている約170メートルの大綱を岩窟上45メートル程の高さの御神体から境内南隅の松の御神木にわたす「御綱掛け神事」が行われる。




「御綱掛け神事」は、このような形で行われるそうだ。神事の際は、国道を通行止めにして、多くの人々が海岸まで出て綱を引くようである。なかなか興味深い行事だ。


春と秋の2回、熊野古道を歩くことが出来、古の人々の巡礼の旅の雰囲気を少しだけだが味わうことが出来た。日本の古代の歴史を感じながらの古道歩きも捨てがたいものだ。熊野古道の他のルートも、歩いてみたくなった。