とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

『THE LAST MESSAGE 海猿』

2010-10-17 22:06:19 | 映画


チェック:海上保安庁の潜水士たちが苦難を乗り越え成長する姿を描く『海猿』シリーズの劇場版第3弾。巨大天然ガスプラントで発生した大事故の救助に向かった主人公たちが、国家レベルの非常事態と人命救助のはざまで翻弄(ほんろう)されながらも、自らの命を賭した行動に出る。主演の伊藤英明以下、シリーズのキャストが再集結。父親になった主人公の覚悟、新しいバディとの共同作業、過去最大級のスペクタクルなど、スケールアップした内容に興奮確実。

ストーリー:2010年10月、福岡沖の巨大天然ガスプラント施設レガリアに、高波にあおられた海洋掘削装置が激突し、大事故が発生する。第十管区海上保安本部機動救難隊の仙崎大輔(伊藤英明)、バディの吉岡(佐藤隆太)らは施設に向かい要救助者の救出を行うが、予想外の爆発が起こり、大輔たちはレガリア内に取り残されてしまう。
(シネマトゥデイより)


邦画はあまり映画館では見ないのだが、「海猿」が3D版で上映されているのを知って迫力ある映像で楽しめそうかなと思い見に行ってきた。「海猿」シリーズも今回で3作となり今回が完結編ということだった。サブタイトルも『THE LAST MESSAGE』と意味深なタイトルがつけられていた。やはり、今回はかなり泣ける展開になりそうかなと期待はしていた。

さて、内容の前に3Dの効果の是非についてだが、はっきり言って3Dにした意味がまったくわからない。わざわざ高いお金を払って3D版を見たのだが画面は暗いし、3Dだから迫力あって凄いなと思ったシーンはまったくなかった。途中からメガネを外し裸眼でずっと見ていた。そのほうが画面が明るくきれいに見える。時々ぼやけるようなシーンがあってメガネを掛けたりした時もあったが、メガネをかけてもそれほど飛び出していたようにも思えない。これは、通常版で見ることをお勧めしたい。

ストーリーとしては、1作目、2作目より事故の規模がスケールUPしており巨大ガスプラント「レガリア」に掘削船が高波にあおられて衝突し大事故が発生したという展開である。のっけからこの事故に向かう仙崎らが登場する。最初から本命の海難事故の救助に関わるストーリーだ。「レガリア」の巨大な様子はCGだろうと思うが、かなり迫力あるし日本でもこれだけの映像が撮れる様になったのかという驚きはあった。そして、一児の父親となり、体力・精神ともにベテランの潜水士となった仙崎の姿は見所である。新米の潜水士の前で冷静な判断を下す仙崎の活躍は男から見てもカッコいい。

ただ、危機感を煽る展開としては、いま一つという感はある。あれほど巨大なプラントの中に閉じこめられた主人公たちが、意外と簡単に掘削船に移動して掘削機能を停止できたり、レガリアを海底に沈める操作を出来たのが荒唐無稽に思えた。たった二人の潜水士が、大爆発と荒波で揺れる巨大プラントの海面下で出来る作業とは思えない。リアリティと感動を追求するなら、あれほどのスケールは必要ない。むしろ違和感さえ感じる。

そして、ある意味予想通りの結末に感動もいま一つだった。いろんなレビューを読むと、かなり感動したとか泣けたという人たちが多いのだが、私はへそ曲がりかもしれない。結局は、みんながこうあるべきと思う流れで話が進んでいた。そこが、映画としてはひねりがなく、1作目、2作目を見たものとしては物足らなかった。万人向けには安心してみることが出来るストーリーだったといえるだろう。やはり1作目を超えることは難しい。

よかったのはEXILEの主題歌「もっと強く」。この歌が終わるまで、観客はみんな席を立たなかった。