とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

長井好弘さん「落語と川柳ホンネの美学」

2010-06-18 20:59:37 | 社会人大学
3回目の社会人大学は、読売新聞社編集委員で、演芸評論家でもある長井好弘さんが講師だった。現在は、「よみうり時事川柳」の選者として、連日450を越す投句と格闘しているそうだ。また、落語の解説で高座に上がることもあるようだ。

長井さんは、東京・深川新大橋生まれで落語、講談、浪曲、文楽、歌舞伎が三度のメシと同じぐらい好きだという。少年時代から親や親類に手をひかれ落語に接していた。大学に入ってからも、落語研究会に通いに通ったらしい。落語が本当に好きな人のようだ。講義は、落語のルーツが400年前にさかのぼる話やら、江戸の三男(粋なお兄ぃさん)は「力士」「火消し」「八丁堀の旦那」だったという話、江戸の四大グルメは「うなぎ」「そば」「すし」「天ぷら」だったという話、桂文楽師匠の高座の上映など、落語と江戸の庶民の文化を面白おかしく紹介してくれた。

落語は、江戸の庶民の生活や文化を知る上で、あらためて聞いてみると面白い。落語の中にちりばめられた「痛快な言葉」「いなせな言葉」「粋な言葉」などいくつか紹介してくれたが、なかなか興味深い。また、「江戸グルメ」を古川柳で探るというのも面白かった。

また大江戸の最大の娯楽スポット「吉原」といえば、遊郭があった場所として有名である。当時は「お江戸モード」の発信地であり、今でも昔のままの通りが残っている町である。現在でも、風俗営業の店が立ち並び、昼と夜では様相が一変する町だが、「吉原」を散策して江戸文化の名残を確かめておくのもいいとのことだった。やはり、文化的な側面から「吉原」を散策するなら昼間に行くべきだろう。