とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

性同一性障害者のドラマを見て

2009-09-30 23:14:45 | ドラマ
先週までWOWOWで「ママは昔パパだった」を放送していた。計6回の放送だったが、すべて見終わった。このドラマは、2008年6月に実際行われた<性同一性障害特例法改正>をモチーフに、性同一性障害を抱える主人公が、様々な困難に直面しながらも、母親として、女性として、ひとりの人間として、明るく前向きに生きていく様や、主人公を支える家族や友人との絆を描いたものだ。

性同一性障害とは、生物学的概念としての男女のいずれかの身体形状に正常に属す身体をもっているにも関わらず、性自認がそれと一致していないことを訴える症例をいう。判りやすくいえば、肉体上、法律上「男」又は「女」として生きてきていたが、心は逆の性を意識しているという病である。2004年に「性同一性障害特例法」が施行され、一定条件が揃えば法律上も「女性」又は「男性」になることができるのだが、条件の一つ「子供がいないこと」があるために、子供を持つ性同一性障害者は変更できなかった。それが、2008年の法改正で「子供が成人した後は変更できる」となったのである。ドラマは、法改正を勝ち取るまでの主人公の過程を描いている。今までこういった話は、タブーとされあまり公に話されることはなかった。いわゆる「ニューハーフ」とか「オカマ」と呼ばれる人たちは性倒錯者とか変態と呼ばれ、偏見の目で見られていることが多い。だがドラマを見て、必ずしもそういった偏見では見ていけないことを教えられた。病気としての側面もあることを知っておかねばならない。ただ、「職業的利得を得るために反対の性別を求める」人たちがいることも確かであり、難しい面もある。

また、昨日の毎日新聞に「性分化疾患」の話が載っていた。「性文化疾患」とは染色体やホルモンの異常により、それぞれの性があいまいだったり、食い違って生まれる病気のことを言う。約2000人に一人の割合で発生する病気とされており、意外と多い気がする。出生した時点で、医師の判断がしっかりしていないと成長したときに「性同一性障害」を引き起こす可能性があるのだ。人生を左右する重大な決定が、医師の最初の判断で決まってしまうのである。赤ちゃんが生まれた時、外見だけで「男」か「女」と判断できないことがあるということを知っておかなければならない。こういった事実が明らかになってくると、医師の重圧はますます大きくなってしまうことだろう。

境界を生きる:性分化疾患/1 診断「100%の正答ない」 2009年9月29日 毎日新聞より
http://mainichi.jp/life/today/news/20090929ddm013100134000c.html