とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

小説「千里眼シリーズ」

2009-09-07 20:59:23 | 読書
このところ、図書館から借り出して読み込んでいるのは、松岡圭祐の「千里眼シリーズ」である。クラシックシリーズ16巻、新シリーズ12巻という長いシリーズ物である。主人公は「岬美由紀」という28歳の女性で、防衛大学校首席卒業の後、航空自衛隊で女性自衛官としては史上初めてのF15のパイロットになったという伝説の存在であったが、不祥事を元に退職して臨床心理士(カウンセラー)となる。戦闘機乗りだったために動体視力が高く、人の僅かな表情の変化から一瞬にして人心を読み取ってしまうという能力を持つ。これが「千里眼」という呼び名がついた由来である。

ちょっと前までは全然この本のことは知らなかったのだが、図書館で本を探している時、シリーズ物としてたくさんあったことと、表紙の絵が気に入ったので借りてみたのだ。読み出してみると、北朝鮮の工作船や同時多発テロ・イラク戦争など、国際的時事問題を盛り込んで、スピーディに展開するストーリーに嵌ってしまった。美人で、人が考えていることを一瞬で判ってしまう能力、戦闘機や戦車、ヘリ等も簡単に乗りこなしてしまうスーパーヒロインに圧倒される。娯楽小説として、大ベストセラーになっていることも頷けた。

松岡圭祐の小説には他に「催眠」という作品がある。これは、稲垣吾郎が主人公の嵯峨敏也役を演じ映画化されていて見たことがあった。なかなかおもしろい映画だったのだが、作者のことまでは思いが寄らなかった。また、WOWOWでも「碧い瞳とニュアージュ」という作品が放送され、こちらは深田恭子が元臨床心理士の「一ノ瀬恵理香」を演じていた。これも松岡圭祐の作品であった。千里眼シリーズを読み出して、どちらの作品も同じ作者だったと知ってさらに興味が深まって、読み続けている。千里眼シリーズでは、嵯峨敏也や一ノ瀬恵理香も登場してくる。別のシリーズの主人公がクロスオーバーして出てくるというのはなかなか嬉しいものであり、作者のヒーロー、ヒロインへの愛着が感じられる。

今のところ11冊ほど読み終わった。まだ、半分以上あり、図書館に予約をいれて次の作品を取り寄せているのだが、新しい作品は、結構予約が入っていてなかなか回ってこない。たまたま連絡が来た作品は、上下巻もので下巻が先に届いたようである。やはり上巻から読みたいので、上巻が早く届かないかとやきもきしている。