とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

谷川岳登山(後編)

2009-09-03 22:09:15 | 山登り
谷川岳のトマの耳とオキの耳を登り終え、山頂直下の肩の小屋まで下りていった。避難小屋と思っていたが、管理人がいて食事ができ、トイレも完備していてきれいな建物だった。

中で休憩していいとの事で、靴を脱いでフローリングの部屋で昼食休憩をとることにした。山頂で昼食にしても良かったのだが、風があり景色も見えないので小屋まで下ってよかった。他に来る人もいなかったので、広いフロアに荷物を広げた。お湯も沸かし、ラーメンやらスープ、焼そば等の温かい食事を取ることができた。

コーヒーを一服して、小屋を出ることにした。天神尾根のルートは西黒尾根と比べるとずっと整備されているかんじだ。道は広く、多くの登山者が行きかうことが出来そうだった。

しばらくすると、若い女性の一団が登ってきた。山でこれほどの若い女性を見かけることはなかなかない。何だろうと思いながら下っていくと、先頭にいたIさんが最後にすれ違った女性に声をかけた。「田部井さん?」との問いに、「そうです。」という返事が返ってきた。最後の女性は、若くないが(失礼ながら)あの有名な登山家の“田部井淳子”さんだった。つい先日もテレビで見たばかりの有名人が目の前にいたのでビックリだ。カメラマンもいるかと思ったが、この日はテレビとは関係ないようだった。登山中で失礼かとは思ったが、このチャンスを見過ごすわけには行かない。無理を言って、記念写真に加わってもらった。

あまり長話もできず、写真に入ってもらうだけで別れたが、はるばる静岡からやってきた甲斐があった。

帰ってから、Iさんが調べた情報によると、この日は“自然に親しみたい20代~40代の女性のためのネットワーク”「MJリンク」という会の催した登山だったようだ。会の呼びかけ人が田部井淳子さんで、年に数回の登山を企画しているようであった。私も出来ればこの会に入りたいのだが、残念ながら入会資格がないようである。

田部井さんと別れた後も、さらに尾根を下っていくと広いササ原の尾根に出た。

少しガスが晴れ下の様子が見えてきた。晴れていれば、開放的な斜面で気持ちいいだろうなと感じた。ササ原からは整備された木道がずっと続いた。

熊穴沢ノ頭避難小屋をすぎると緩やかなアップダウンの道になる。木道は更に続いていたが、途中で気を抜いたせいか木道でツルッと足を滑らせ転倒してしまった。濡れた木道は結構危ないのだ。幸い、大した打撲ではなかったので、そのまま起き上がり歩き続けた。肩の小屋からほぼ2時間程で天神平のロープウェイ乗り場が見えてきた。

周りには、たくさんの観光客がいるのが見えた。これで、登山は終わりである。


ロープウェイの片道切符を買って、ロープウェイに乗り込む。

ロープウェイは新しく乗車定員も22名と広々としていた。ロープウェイの中から山を振り返ると、ガスがとれ谷川岳の輪郭が見えていた。

今頃になって、こんなに見えてくるなんて、ちょっとガックリ。今山頂にいる人は、景色よく見えてるだろうなと思いながらロープウェイに乗っていた。

駐車場に戻り、車を出すと晴れた空になっていた。あとの楽しみは温泉である。温泉は近くにある谷川温泉・湯テルメ谷川にした。川沿いの露天風呂と3つの源泉が楽しめる素晴らしい温泉である。小ぶりながら、3種類の泉質が違う温泉を楽しめるのは贅沢だ。しかも、川沿いの露天風呂も風情があって、景色を見ながらの入浴は癒された。ゆっくりしたい温泉だが、帰りのこともあり、あまりノンビリできない。帰りの高速も渋滞に何度も嵌り、家に着いたのは日を跨いでいた。遠かったけど、充分楽しめたし、憧れの谷川岳はやはり名山であった。