とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

鳳凰三山縦走2日目「後編」

2009-09-16 18:37:52 | 山登り
地蔵岳の賽の河原を下り、深く掘れた道を登りなおすと次のピークはアカヌケ沢ノ頭(2750m)である。さらに前方には、これから上る観音岳がひときわ高く見える。

観音岳が鳳凰三山では最高峰である。登山道は美しい白砂に覆われ、他の山とは違う趣がある。このあたりには小屋でも見たタカネビランジがところどころ咲いている。途中で振りかえると、天をつく地蔵岳のオベリスクがすばらしい眺めである。

まさにこの景色を見に上ってきた甲斐があったという瞬間だ。

さらに観音岳の急なザレ場を登っていった。

しばらくすると目と鼻の先に観音岳の頂上が見えてきた。山頂の岩場には先着の登山者たちが記念撮影に忙しいようだった。

数分で観音岳山頂(2840m)に到着した。

この頃には風も収まり、絶好の天気になっていた。山頂からは360°の大パノラマが広がっていた。今年一番の山の天気だったといっても過言ではない。雨上がりの秋の空は、山の景色が澄んでいる。しばらく山頂で景色を満喫した。

(白峰三山 北岳、間ノ岳、農鳥岳などしっかり見える)

(地蔵岳の向こうには、雲を被った八ヶ岳連峰や甲府盆地が望まれる)

(これから向かう薬師岳の向こうには、雲海の中につきだした富士山がくっきりだ)

薬師岳の登山道も、白砂の斜面に風化した花崗岩の岩塔やカラマツなどが多く歩きやすく気持ちのいい道である。しかもずっと大きな富士山を眺めながら歩いていく。

やがて薬師岳の山頂(2780m)に着いた。

薬師岳の山頂は平坦で広く、白砂と花崗岩がバランスよく配置され庭園のような趣である。

山頂の標識の後ろには、日本第2位の標高を持つ北岳が大きく鎮座していた。

地蔵岳から薬師岳まで絶景コースを大いに満喫できた。ずっと眺めていたい風景だったが、これからの長い下りを考えると、そうそうに下山することにした。

薬師岳からは、青木鉱泉に下る中道コースがある。ここからは一気に標高差1700mを下るのである。山小屋の小屋番からは、この下りは“ガイドブックに書かれているよりももっと時間がかかるから心して行け”というような話があったので注意して下っていくことにした。脅かされただけあって、急な下りを延々と下りていく。登りコースにはしたくない道である。尾根道と違い樹林帯の中でまったく展望はなく単調なコースだ。中間点で、目印となる巨岩が現れた。「御座石」と名付けられた巨岩で、唯一のポイントである。

写真だけとって、さらに下山する。後半も同じような道が続き、膝の負担が気になった。長い下山道をおわると「中道登山道入口」の標識のある林道にでた。

途中で昼食休憩をしたのでその分を引けば、ほぼコースタイムかやや早く下りた勘定だ。脅かされたほどではなかったが、下りが嫌いな人にはキツイコースであることに変わりはない。林道を進み、小武川を渡り

しばらくすると、駐車場のある青木鉱泉に着いた。青木鉱泉では日帰り入浴ができる。下山後直ぐに風呂に入れるのは嬉しい。前日は雨で大変だったが、二日目の快晴の登山で十分満喫できた二日間であった。