『人生を遊ぶ』

毎日、「今・ここ」を味わいながら、「あぁ、面白かった~ッ!!」と言いながら、いつか死んでいきたい。

  

夏草や~

2018-07-30 05:56:00 | 風景
台風一過で
青空が望めた。

吾妻山をスッポリ呑み込むほどの
巨大な積雲が縦に連なり、
その分厚さは台風のシッポを
思わせた。

気温は28℃手前だったが、
湿度が75%もあり、
デジタル・サーモメーターの
「熱中症注意」が点滅した。

台風通過中も
通気用に窓を開けていたので、
廊下がペタペタするような
湿った感触であった。



雨あがりに
二階の窓から
庭を見下ろすと、
カミさんの車が雑草に
埋没していた。

いつだったか、
指導主事のC先生が
遊びにきて、
「先生。ちょっとは草取りしなよ~。
 これじゃ、お客さん来なくなっちゃうよ~」
と呆れていた。

雨上がりに
土が湿ったのをいいことに、
草丈の高いものだけ
十本ほど引っこ抜いた。

カミさんも横着なので、
車の降り口の足元だけ
ちょいちょいと抜いたという。

どうもこの夫婦、
福島弁でいう処の
“たれか”なのだろう。

どっちも大学の
生物学研究会だったので、
植物が繁茂することに
さほどに抵抗がないのかもしれない。

前の家、その前の家でも
雑草ボーボーで、
見かねて老親たちや
大家さん夫婦が
草取りに来たこともあった。

それでも、
草取りをしない。

生えたくば生えよ。
抜きたくば抜こう。
という「自ずから然る」
自然(じねん)の精神で生きている。




曽野綾子のエッセイを
愛読しているので、
新刊がアマゾンから届いた。

オフィーリアを模した
樹木希林のポスターが
話題になったようだが、
そのコピーも面白い。

これからの年寄りは
すべからく
野垂れ死を覚悟せよ、
という命題が
清々しく胸に響いてきた。

たしかに、
死ねば宇宙の塵芥(ちりあくた)
なのである。

老境の妙か、
段々と自分の死に対して
センチメンタルじゃなくなってきた。

過覚醒気味だった
若い頃にくらべて、
いい按配に草臥(くたび)れてきて
覚醒レベルが下がってきた。

「酔生夢死」
というように、
酒に酔ったように、
夢見心地で死んでいけたら、
それが理想かもしれない。




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