河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

PC版に一覧等リンクあり。
OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2549- モーツァルト、皇帝ティートの慈悲、ショパンPC1、フォークト、ロイヤル・ノーザン・シンフォニア、2018.5.5

2018-05-05 23:40:35 | コンサート

2018年5月5日(土) 4:00-4:50pm ホールC、東京国際フォーラム

モーツァルト 皇帝ティートの慈悲、序曲  5

ショパン ピアノ協奏曲第1番ホ短調Op.11  20-8-11

ラルス・フォークト ピアノ&指揮 ロイヤル・ノーザン・シンフォニア


大忙しのフォークト。今度は指揮一本と、指揮振り。今日はショパンの1番コンチェルト。
至近席で拝聴。大変に細かい弾き、微に入り細に入りなんだが筋肉質というか、むしろスキニーなサウンドで語られるショパンの骨格に弱いところは無くてしっかりとしている。細くて高質な鉄骨。
フォークトはそういった自分の多様な表現を惜しみなく出している。理性をオープンにしている。独特のパッションはそのスタイルから自然に滲み出てくるのかもしれない。

小編成のオケのもとショパンのオケの霧は晴れ、細くてガラスのような明晰なフォークトのピアノが映える。初楽章の歌いぶり、節回し、明快です。中間楽章は沈むことなく、初楽章のモードが引き継がれる。終楽章までこのスタイルでいくので折り目正しき演奏という手応えになる。手堅いところは無くて、オープン理性でいくので隠し立ての無い見事な演奏というところに落ち着くのである。素晴らしい演奏でしたね。
おわり

LFJ2018-M344

 












2548- モーツァルト25番、ショスタコーヴィチ、チェンバー・シンフォニー、フォークト、ロイヤル・ノーザン・シンフォニア、2018.5.5

2018-05-05 23:20:45 | コンサート

2018年5月5日(土) 2:15-3:15pm ホールC、東京国際フォーラム

モーツァルト 交響曲第25番ト短調K.183  8-4-4-4

ショスタコーヴィッチ 室内交響曲Op.110a  5-3-5-5-5

ラルス・フォークト 指揮 ロイヤル・ノーザン・シンフォニア


前の晩、ウェーベルンで指揮を少し見せてくれたフォークト。今日はピアノは無し。指揮だけです。
モーツァルトは棒を持たずきびきびとした指揮っぷり。オーケストラにさらに艶があると角張ったところも美しく響くのでしょうね。
ホルンは4つ必要で、4番さんは小春さん。室内オケだからもともといなくて都度調達かと。

後半の弦四の弦楽オケ編のショスタコーヴィッチ。こちらは指揮棒を持っての演奏。棒にあまり頓着することはなくて、大きな振り。重苦しくなる曲のところ、むしろ圧倒的な緊張感を醸し出す。メリハリがあって、オーケストラは雄弁、指揮者の意をよく汲んだ内容。
フォークトの十八番の演目ように見えました。
おわり


LFJ2018-M343











2547- ラフマニノフPC4、ベレゾフスキー、リス、ウラル・フィル、2018.5.5

2018-05-05 23:10:17 | コンサート

2018年5月5日(土) 0:15-1:00pm ホールA、東京国際フォーラム

ドヴォルザーク 交響曲第9番ホ短調Op.95 第4楽章  10

ラフマニノフ ピアノ協奏曲第4番ト短調Op.40  9-6+7
 ピアノ、ボリス・ベレゾフスキー

(encore)
ラフマニノフ 24前奏曲 ト短調 Op23-5    4

ドミトリー・リス 指揮 ウラル・フィルハーモニー管弦楽団


エル=バシャ、ラルス・フォークト、ケフェレック、続けざまに聴いて今度はベレゾフスキー。それもラフマニノフの4番コンチェルト。必聴ですね。もう、なんで、新世界の終楽章が前プロにあるのかさっぱり分からない。

やにっこいと言えばやにっこいラフマニノフ4番コンチェルト、でも一度はまってしまうと抜けられない。独特の魅力がコッテリとある作品ですね。ここのところ生でも割と聴いている。

ベレ熊の弾く4番は初楽章から思わせぶりなところが無くて、サラリと始まる。いつの間にか彼の流れの中に入っていってしまう。中間楽章の粋でこじゃれたプレイ、作品の魅力が存分に出ている。音だけ聴いているとものすごく細い指で奏でられているように聴こえてくる。
終楽章は、もはや、連続離れ技、ラフマニノフが弾いているようだ。人間技越えてます。とんでもない名人芸。

少し都会風味に突き出た4番コンチェルト、それもベレ熊に征服された。

アンコールの前奏曲も圧巻、研ぎ澄まされた技に感服です。
大満足の内容でした。
おわり

LFJ2018-M312

















2546- ヘンデル、スカルラッティ、ケフェレック、2018.5.5

2018-05-05 23:01:00 | リサイタル

2018年5月5日(土) 10:00-10:55am シアターイースト、東京芸術劇場

ヘンデル - スカルラッティ

ヘンデル 調子のよい鍛冶屋 ホ長調HWV430(ハープシコード組曲第5番から)  5

スカルラッティ ソナタ ホ長調K.531  +2

スカルラッティ ソナタ ロ短調K.27  +4

スカルラッティ ソナタ ニ長調K.145  +8

スカルラッティ ソナタ ニ短調K.32  +6

ヘンデル(ケンプ編) メヌエットHWV434(ハープシコード組曲第1番から)  +4

J.S.バッハ(ヘス編) コラール 主よ、人の望みの喜びよ  +4

ヘンデル シャコンヌHWV435(ハープシコード組曲第2番から)  +12

(encore)
ショパン 幻想即興曲  5

ピアノ、アンヌ・ケフェレック


前日はエル=バシャ、ラルス・フォークト、そして今日は朝からケフェレック、実にいい朝です。ご本人も昨晩の最終公演のフォークトを聴いておりましたね。

今年のLFJは池袋の場所まで手を広げて、このリサイタルは本当にいいキャパのホールでゆっくりと聴くことが出来た。

ヘンデル、スカルラッティ、バッハ、45分の連続演奏。切れ味、粒立ち、水際立ったタッチ、そして切なさの域まで達したような溢れる情感のヘンデル、スカルラッティ、バッハ、あまりの鮮やかな演奏に心が浄められた。最後のヘンデルのシャコンヌで、今日一番の強いタッチがありました。連続演奏による気持ちの集積があったのかもしれない。一連の流れがあまりに見事過ぎる演奏でしたね。宝石のようなプレイでした。
おわり


LFJ2018-T321














2545- ウェーベルン、弦四緩徐楽章、ベートーヴェンPC4、ラルス・フォークト、ロイヤル・ノーザン・シンフォニア、2018.5.4

2018-05-04 23:51:02 | コンサート

2018年5月4日(金) 9:15-10:15pm 東京国際フォーラムA

ウェーベルン 弦楽四重奏のための緩徐楽章  9

ベートーヴェン ピアノ協奏曲第4番ト長調Op.58  19-5+10

(encore)
ブラームス 三つの間奏曲Op.117-1 第1番変ホ長調  5


ラルス・フォークト、ピアノ&指揮 ロイヤル・ノーザン・シンフォニア


ほんの1時間前にエル=バシャのピアノを聴いて、今度はラルス・フォークト、まことに贅沢なラインナップ。そして水をさすひどいホール。この必聴公演もバカでかい5000人ホールで。人間の補正回路を最大限駆使して聴く。

フォークトは指揮もするので、1曲目のウェーベルンを聴けたのは良かった。指揮振りは明確なメリハリを求めるもの。オケのレスポンス、切れ味はホールの事もありなかなか厳しいが、ウェーベルンの呼吸を感じさせるなかなかのテイスト。伸縮も自在。充実の弦楽合奏でした。
聴衆は1階の中央より前が埋まっており、ほかはエンプティ、ホールは他にもバリエーションがあるので、来年もこのお祭りを続けるのならもっと考えてほしいものです。

弾き振りのPC4、パッションと理性が即興的に絡み合う終楽章が特に鮮やか。ビューティフル・プレイ。中間楽章は速めでスッキリ、サッパリしていて、その流れでの終楽章でしたね。聴きごたえのある演奏でした。
それにしても椅子が高い、座って掛けてつま先立っての弾き。

PC4での弾き振りとウェーベルンでの振りの出の打点が心持ち違う気がした。


この公演は本日の最終公演。ケフェレックさんが近席におりまして、明日朝10時から彼女の演奏があるので、まあ、余計な心配だろうね、文字通り朝飯前なんだろう。
先達ての上岡NJP共演のモツコン24のときのアンコールのヘンデルが演目に入っていて、それも聴きのがせない。

今日はこれでみなさん、おやすみなさい
おわり

LFJ2018-M216





















 


2544- ショパンPC2、ポロネーズ、エル=バシャ、クォクマン、ヴァルソヴィア、2018.5.4

2018-05-04 23:00:50 | コンサート

2018年5月4日(金) 7:00-7:50pm 東京国際フォーラムA

ショパン アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズOp.22  5-10

ショパン ピアノ協奏曲第2番ヘ短調Op.21  15-9-8

ピアノ、アブデル・ラーマン・エル=バシャ

リオ・クォクマン 指揮 シンフォニア・ヴァルソヴィア


スピアナートの地を這うような絶妙なピアニシモの流れがとても美しい。鮮やかなタッチ。
そして、エル=バシャによるPC2は貴重ですね。この極悪ホールでなかったらどれだけよかったかと思わずにはいられない。5000人ホールは音がステージから出てすぐに拡散が始まる。前方席に陣取っても、絶妙なピアノはその何割も伝わらないだろう。お祭りだから、と言われても芸術家の中身はしっかりと聴きたいもの。
30分越えのショパン、光るようなピアノの音がむなしく拡散していく中、極力それを拾っていく。PC2のオーケストレーションはあれだけれども、なんだか作品の中で段階を踏んで大きくなっていくような割と角張った流れを感じることが出来た。エル=バシャのピアノは明るく切れ味が鋭くて、オケ伴の重さをはねのける。別物という気になる。
オーケストラの音は拡散していくのだが、ピアノの音は芯があってしっかりと鳴る。PC2を相応に楽しむことが出来ました。さすがという感じです。

それにしても、だ。この5000人ホール。アナウンスの声はもの凄くよくとおるのよね、スピーカーから。(笑)
おわり


LFJ2018-M215
















2543- グレチャニノフ、ミサ・エキュメニカ、リス、ウラル・フィル、エカテリンブルク・フィル合唱団、2018.5.4

2018-05-04 15:24:02 | コンサート

2018年5月4日(金) 11:00-11:50pm 東京芸術劇場

アレクサンドル・グレチャニノフ ミサ・エキュメニカop.142 (1933-36)  6-5-9-7-6-9

ソプラノ、アリョーナ・カルペシュ
メッゾ、マリーヤ・シュクリナ
テノール、エゴール・セメンコフ
バス、デェニース・シャンニコフ
合唱、エカテリンブルク・フィルハーモニー合唱団

ドミトリー・リス 指揮 ウラル・フィルハーモニー管弦楽団


キリエ  6
グロリア  5
クレド  9
サンクトゥス  7
ベネディクトゥス  6
アニュスデイ  9

不勉強ゆえに作曲家の事も作品の事もまるで知らない。レアもの発掘の雰囲気。
グレチャニノフ(1864-1956)、ロシア出身、1940年ニューヨーク定住。ミサ・エキュメニカはエキュメニズム(キリスト教統一運動)から取られたもので1933-36年の作品。といったあたりの事を頭の中に入れながら。


荘厳で深刻なブラス、オルガン主体のゆっくりしたハーモニーから始まる。ロシア風なメロディーはリズミックな角は削り取られ滑らかにゆっくりと進行する。このキリエのモードが全体におよんでいく。咆哮するようなところはあまり無くて刺激的にならず大きくうねり流れる。揺蕩う音楽に身を任せる。リスのメリハリあるタクトは流れの大きさを身をもって示しているようだ。
ソリストは2曲目のグロリアから。最後まで重唱は殆どなくて各ソリストが短く断片でつないでいく。
崇高な音楽は確かにこのミサの名にふさわしいかも知れない。品格を持った作品。聴くほうも真正面から、手応えのあるものでした。
アメリカへ移ったのは1940年という事のようだが、3曲目のクレドにはアメリカの原風景の様な響きがそこはかとなく感じられる。
ウラル・フィルは余裕のゆるさのようなものを感じる。本気度100パーセントになったら凄いかもしれない。合唱も同じ。

45分弱のミサ、なかなか良かったですね。
ところでこれの日本初演はいつだったんでしょうね。
おわり

LFJ2018-T211