河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

PC版に一覧等リンクあり。
OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2545- ウェーベルン、弦四緩徐楽章、ベートーヴェンPC4、ラルス・フォークト、ロイヤル・ノーザン・シンフォニア、2018.5.4

2018-05-04 23:51:02 | コンサート

2018年5月4日(金) 9:15-10:15pm 東京国際フォーラムA

ウェーベルン 弦楽四重奏のための緩徐楽章  9

ベートーヴェン ピアノ協奏曲第4番ト長調Op.58  19-5+10

(encore)
ブラームス 三つの間奏曲Op.117-1 第1番変ホ長調  5


ラルス・フォークト、ピアノ&指揮 ロイヤル・ノーザン・シンフォニア


ほんの1時間前にエル=バシャのピアノを聴いて、今度はラルス・フォークト、まことに贅沢なラインナップ。そして水をさすひどいホール。この必聴公演もバカでかい5000人ホールで。人間の補正回路を最大限駆使して聴く。

フォークトは指揮もするので、1曲目のウェーベルンを聴けたのは良かった。指揮振りは明確なメリハリを求めるもの。オケのレスポンス、切れ味はホールの事もありなかなか厳しいが、ウェーベルンの呼吸を感じさせるなかなかのテイスト。伸縮も自在。充実の弦楽合奏でした。
聴衆は1階の中央より前が埋まっており、ほかはエンプティ、ホールは他にもバリエーションがあるので、来年もこのお祭りを続けるのならもっと考えてほしいものです。

弾き振りのPC4、パッションと理性が即興的に絡み合う終楽章が特に鮮やか。ビューティフル・プレイ。中間楽章は速めでスッキリ、サッパリしていて、その流れでの終楽章でしたね。聴きごたえのある演奏でした。
それにしても椅子が高い、座って掛けてつま先立っての弾き。

PC4での弾き振りとウェーベルンでの振りの出の打点が心持ち違う気がした。


この公演は本日の最終公演。ケフェレックさんが近席におりまして、明日朝10時から彼女の演奏があるので、まあ、余計な心配だろうね、文字通り朝飯前なんだろう。
先達ての上岡NJP共演のモツコン24のときのアンコールのヘンデルが演目に入っていて、それも聴きのがせない。

今日はこれでみなさん、おやすみなさい
おわり

LFJ2018-M216





















 


2544- ショパンPC2、ポロネーズ、エル=バシャ、クォクマン、ヴァルソヴィア、2018.5.4

2018-05-04 23:00:50 | コンサート

2018年5月4日(金) 7:00-7:50pm 東京国際フォーラムA

ショパン アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズOp.22  5-10

ショパン ピアノ協奏曲第2番ヘ短調Op.21  15-9-8

ピアノ、アブデル・ラーマン・エル=バシャ

リオ・クォクマン 指揮 シンフォニア・ヴァルソヴィア


スピアナートの地を這うような絶妙なピアニシモの流れがとても美しい。鮮やかなタッチ。
そして、エル=バシャによるPC2は貴重ですね。この極悪ホールでなかったらどれだけよかったかと思わずにはいられない。5000人ホールは音がステージから出てすぐに拡散が始まる。前方席に陣取っても、絶妙なピアノはその何割も伝わらないだろう。お祭りだから、と言われても芸術家の中身はしっかりと聴きたいもの。
30分越えのショパン、光るようなピアノの音がむなしく拡散していく中、極力それを拾っていく。PC2のオーケストレーションはあれだけれども、なんだか作品の中で段階を踏んで大きくなっていくような割と角張った流れを感じることが出来た。エル=バシャのピアノは明るく切れ味が鋭くて、オケ伴の重さをはねのける。別物という気になる。
オーケストラの音は拡散していくのだが、ピアノの音は芯があってしっかりと鳴る。PC2を相応に楽しむことが出来ました。さすがという感じです。

それにしても、だ。この5000人ホール。アナウンスの声はもの凄くよくとおるのよね、スピーカーから。(笑)
おわり


LFJ2018-M215
















2543- グレチャニノフ、ミサ・エキュメニカ、リス、ウラル・フィル、エカテリンブルク・フィル合唱団、2018.5.4

2018-05-04 15:24:02 | コンサート

2018年5月4日(金) 11:00-11:50pm 東京芸術劇場

アレクサンドル・グレチャニノフ ミサ・エキュメニカop.142 (1933-36)  6-5-9-7-6-9

ソプラノ、アリョーナ・カルペシュ
メッゾ、マリーヤ・シュクリナ
テノール、エゴール・セメンコフ
バス、デェニース・シャンニコフ
合唱、エカテリンブルク・フィルハーモニー合唱団

ドミトリー・リス 指揮 ウラル・フィルハーモニー管弦楽団


キリエ  6
グロリア  5
クレド  9
サンクトゥス  7
ベネディクトゥス  6
アニュスデイ  9

不勉強ゆえに作曲家の事も作品の事もまるで知らない。レアもの発掘の雰囲気。
グレチャニノフ(1864-1956)、ロシア出身、1940年ニューヨーク定住。ミサ・エキュメニカはエキュメニズム(キリスト教統一運動)から取られたもので1933-36年の作品。といったあたりの事を頭の中に入れながら。


荘厳で深刻なブラス、オルガン主体のゆっくりしたハーモニーから始まる。ロシア風なメロディーはリズミックな角は削り取られ滑らかにゆっくりと進行する。このキリエのモードが全体におよんでいく。咆哮するようなところはあまり無くて刺激的にならず大きくうねり流れる。揺蕩う音楽に身を任せる。リスのメリハリあるタクトは流れの大きさを身をもって示しているようだ。
ソリストは2曲目のグロリアから。最後まで重唱は殆どなくて各ソリストが短く断片でつないでいく。
崇高な音楽は確かにこのミサの名にふさわしいかも知れない。品格を持った作品。聴くほうも真正面から、手応えのあるものでした。
アメリカへ移ったのは1940年という事のようだが、3曲目のクレドにはアメリカの原風景の様な響きがそこはかとなく感じられる。
ウラル・フィルは余裕のゆるさのようなものを感じる。本気度100パーセントになったら凄いかもしれない。合唱も同じ。

45分弱のミサ、なかなか良かったですね。
ところでこれの日本初演はいつだったんでしょうね。
おわり

LFJ2018-T211