2018年5月5日(土) 4:00-4:50pm ホールC、東京国際フォーラム
モーツァルト 皇帝ティートの慈悲、序曲 5
ショパン ピアノ協奏曲第1番ホ短調Op.11 20-8-11
ラルス・フォークト ピアノ&指揮 ロイヤル・ノーザン・シンフォニア
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大忙しのフォークト。今度は指揮一本と、指揮振り。今日はショパンの1番コンチェルト。
至近席で拝聴。大変に細かい弾き、微に入り細に入りなんだが筋肉質というか、むしろスキニーなサウンドで語られるショパンの骨格に弱いところは無くてしっかりとしている。細くて高質な鉄骨。
フォークトはそういった自分の多様な表現を惜しみなく出している。理性をオープンにしている。独特のパッションはそのスタイルから自然に滲み出てくるのかもしれない。
小編成のオケのもとショパンのオケの霧は晴れ、細くてガラスのような明晰なフォークトのピアノが映える。初楽章の歌いぶり、節回し、明快です。中間楽章は沈むことなく、初楽章のモードが引き継がれる。終楽章までこのスタイルでいくので折り目正しき演奏という手応えになる。手堅いところは無くて、オープン理性でいくので隠し立ての無い見事な演奏というところに落ち着くのである。素晴らしい演奏でしたね。
おわり
LFJ2018-M344