2019年9月15日(日) 3pm NHKホール
グラジナ・バツェヴィチ 弦楽オーケストラのための協奏曲(1948) 5-5-5
ヴィエニャフスキ ヴァイオリン協奏曲第2番ニ短調op.22 16+7
ヴァイオリン、ジョシュア・ベル
Int
ルトスワフスキ 小組曲(1950/1951) 4-7
ルトスワフスキ 管弦楽のための協奏曲(1954) 8-5-17
パーヴォ・ヤルヴィ 指揮 NHK交響楽団
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2019-2020シーズン・オープニングのサブスクリプション・コンサート、欧米なら節目となるものでセレモニーなどを催すオケもあることだろう。日本の場合は、秋開始、正月開始、4月開始、オケによりばらつきがあるし、あってもなくても、何事もなく淡々と始まるのは昔も今も変わらない。今シーズンもめでたく始めるに至りました。というのが無い。
この日と翌日のサブスクリプションは、日本・ポーランド国交樹立100周年記念事業の一端。ということでオール・ポーランド・プログラムと銘打っている。
では、いつ、節目の日に、オール・ジャパン・プログラムという日が来るのだろうか。
かなり厳しいプログラムと思うのだが、聴きかたとしては、現音系と発掘系音楽を混同せずに聴く、かな。
昨今のN響サウンドはますますシェイプアップされてググッと引き締まったもので、さらに、技が硬直皆無の柔らかさがあって、うまくなればなるほど柔らかく聴こえてくる。湯気が出るようなホヤホヤの音、明瞭明晰。後半に置かれたルトスワフスキのオケコンはジャングルジムのあっち側がもろにスカスカに見えるような演奏、それで強い鉄骨構造でもある。凄い演奏でした。精度の高いパフォーマンスはルトスワフスキの作品にもろに寄与しますね。オケコン満喫。
ベルはちょっとお父さんぽくなった感じ。弾きは流麗なノリの良さ、加えてヴィエニャフスキの主題をどんどん引っ張っていく押しの強さが魅力的。オケ伴の能力の高さも特筆ものですね。
手ごたえとしては1曲目と3曲目が飾りに見えてしまった。演目的にはもう一押し欲しかったと思う。
おわり