河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2135- 第九、準・メルクル、国立音大、2016.6.12

2016-06-12 18:15:31 | コンサート

2016年6月12日(日) 2:00pm サントリー

雅楽 壹越調調子(いちこつちょうのちょうし)  3′
  笙、宮田まゆみ

武満徹 セレモニアル ―秋の頌歌―  9′
  笙、宮田まゆみ
  オーケストラ、国立音楽大学オーケストラ

Int

ベートーヴェン 交響曲第9番ニ短調  15′12′13′24′
ソプラノ、澤畑恵美
アルト、加納悦子
テノール、福井敬
バリトン、黒田博
合唱、国立音楽大学合唱団
管弦楽、国立音楽大学オーケストラ

指揮、準・メルクル

国立音楽大学創立90周年 特別記念演奏会


音楽大学の記念公演で準・メルクルが振るというので観に来ました。
圧倒的な振り。全部指示だしている感じで、それが嫌味や不自然さをまるで感じさせないもので、神技のようでさえある。本当に凄い棒だ。
以前、PMFを振った時も感じたがヤングなオケの駆り立て方わかっているというよりも、みんな全て納得、屈服。それをプラスの力にする。ここらへんの心的ドライブ感もメルクルが持っている素晴らしい才能だろうなぁと改めて実感。
横にサラッと振っているように見える棒は音楽をどんどん前に進めていく。時として縦に深く切り込んだりしていても、基本は前進する力、圧倒的な推進力です。ドライブして駆り立てて演奏が突き進めば進むほどアンサンブルがそろってくる。若者のすがすがしさを感じさせてくれる。

スケルツォなんかちょっとこんがらかっても進めて解決。きっちりそろえるには前進あるのみといった感じですね。
メルクルの棒で曲が新鮮に生き返る。再創造の技が満載の圧倒的な棒。この楽章でも押さえるツボがあるのだと思うし、ポイントをしっかり把握して邁進、もう、感服。

終楽章の合唱コントロールも凄い。頭から引き締まっていてまったく遅れることのない緊張感。合唱ドライブは全部、最初から最後まで一緒になって歌っていることによるところも大きい。声も聞こえる。おそらくマイクは全部拾っていると思う。
合唱指示はオペラティックな雰囲気で、それはプロソリストへの割と控えめな指示でも同じ。

この大学オケの音色は明るくて少し硬め。大学オケを普段聴くことがないのでほかのところはどうなのかといったあたりの事はわかりません。
音楽専門集団ですので居心地よく聴くことができました。

前半は音楽ではなく儀式みたいな感じでしたね。
この前半、ブラス、ウィンドセクションあわせて男は3人だけ、時代の流れを感じます。

本格的な第九公演、満喫できました。
ありがとうございます。
おわり