河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

PC版に一覧等リンクあり。
OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2019- エル・システマ・フェスティヴァル2015、クリスティアン・バスケス、2015.11.21

2015-11-21 21:56:33 | コンサート・オペラ

2015年11月21日(土) 3:00-5:40pm 東京芸術劇場

バーンスタイン キャンディード、序曲  5′

チャベス 交響曲第2番 シンフォニア・インディア  11′

ヒナステラ バレエ「エスタンシア」から舞曲(4曲)  4′3′2′4′

Int

ベルリオーズ 幻想交響曲  16′7′18′7′10′

(encore)
アブレウ ティコティコ  3′
ペレス・プラード マンボジャンボ(たぶん)  3′
ペレス・プラード マンボNo.5(たぶん)  2′
バーンスタイン ウエストサイド・ストーリーからマンボ  2′
アルマ ジャネラ  3′


クリスティアン・バスケス 指揮
テレサ・カレーニョ・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラ


エル・システマについては色々と出ていますので特にここに書くまでもない。
この日の演奏会は、芸劇会館25周年記念の芸劇フェスティヴァルの一環として招かれたもの。エル・システマ創設40周年記念行事の一環でもあるようです。
11/17芸劇、11/21芸劇、11/22相馬市民会館、3回公演の真ん中です。

素晴らしい性能のオーケストラと若手有望株のバスケスのコントロールの効いた棒。思う存分プレイしているのを聴衆もめいっぱい楽しめました。
チャベス、強弱自由で殊の外デリカシーに富み、いい演奏でレア接触のこの曲楽しめました。
後半の幻想は実は前に一度聴いています。2013年東フィルを振ったときに。
得意曲のようですね。大きな輪郭を作っていく演奏で東フィルのときもこの日もだいたい1時間を要している。聴いている間はそんなにゆっくり目には感じませんけれど、終わってみると大きな演奏と。(第4楽章はリピートあり)
幻想では指揮者が明らかに叩きつけるようなアタックと柔らかな押しのアタックを場面によって使い分けていて、それを完璧に表現するこのオーケストラの実力と指揮者への共感度の高さも感じました。

アンコールはこのフェスティヴァルにふさわしいお祭り騒ぎとなりました。途中、照明落して赤い派手なユニフォームに着替えたり、マーチングバンド風なアクションありと、最高潮に達しました。大変に楽しめました。

プログラム冊子によると編成は以下。計151名。
1vn-22、 2vn-20、 va-18、 vc-14、 cb-12、fl-6、ob-6、cl-6、fg-6、hr-13、tp-7、tb-5、btb-2、tu-2、pc-7、hp-4、kb-1 、

追記
1497- ブラボー・バスケス!幻想、ブラコン、前橋汀子、クリスチャン・バスケス、東フィル2013.7.18





2018- モーツァルト、pf協12、ラフマニノフ2番、レオン・フライシャー、新日フィル、2015.11.20

2015-11-21 00:22:05 | コンサート・オペラ

2015年11月20日(金) 7:15pm トリフォニー

モーツァルト ピアノ協奏曲第12番イ長調  10′10′7′

Int

ラフマニノフ 交響曲第2番ホ短調  20′10′18′16′

レオン・フライシャー、ピアノと指揮、新日フィル


フライシャーのピアノは以前聴いたことがあるような気がするが、指揮は初めて。この日は弾き振り。
1928年生まれとあるから、もう、87歳ですね。セルのレコーディングなどで馴染んでいていつもそこにいるような気がしたものだが、高齢になりました。

モーツァルトは小編成、びっくりするぐらいデリカシーに富みナイーヴなモーツァルトで、あの巨体からは思いもよらぬ音楽が奏でられる。室内楽風なオーケストラは完全に指揮者にコントロールされているのが手に取るようにわかる、いつものこのオーケストラの締まり具合と違うもの。そうとうなトレーナーなのかもしれない。
静かで美しいモーツァルトの音楽が流れました。落ち着いていてフライシャーの精神の安定を感じます。それに曲の大きさを感じました。このようにプレイできるピアニストなんですね。
前列右隣のおばさんは多分これを聴きに来ていて、一生懸命エア・ピアノをしている。目障りで注意してもうんうんと返事はするもののすぐに病気が再発するという被害は受けましたが、気持ちは分からなくもない。迷惑は迷惑。


後半は、もはやクレンペラーと化したかのような圧倒的な1時間越えのロングさ、そして色彩感など関心外と言わんばかり、一種名状し難い演奏となりました。
スタイルは前半と同様、オーケストラを相当引き締めていないとプレイヤーのテンションをこのように継続させるのは簡単ではないだろう。
極めつけは、第3楽章冒頭のクラリネットのソロの息の長さ。あれだけテンポがスローだと肺まで心配になってくる。1,2楽章のテンポ感でいけば3楽章のこのスーパースローは比して当然な尺度なのかもしれないが、こんなユニークな演奏は聴いたことが無い。これからも演奏会数多あり指揮者数多いれどこのような演奏に接することは無いような気がする。
オーケストラのハイテンションの継続には敬意を表したい。
バスは意識された抑制でかなり静かめにコントロールされていて、スローながら弦はスタッカート気味の筆の運び、いつも聴いているようなラフマニノフの粘っこい色彩感はなくて、求めていないと思われて、じゃぁなにが、という感じなのだが。水彩画ともやや違う、細めの筆で書きあげた一筆書き、ジャパニーズスタイルではもちろん、ない。あえて言えばイギリス音楽風味のデリカシーのような細身の綿々とした音楽スタイルのようでもある。
この指揮者の演奏は初めてなのでこんな感じなのですが、もう一度どんな曲であれ聴いたら、やっぱり同じ味付けだったと思うに違いない、そうも感じました。
とにかくもう2度と聴けないようなユニークな演奏でした。
おわり