goo blog サービス終了のお知らせ 

河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

PC版に一覧等リンクあり。
OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

912‐ 価格破壊のブルックナー全集聴き終えました。パテルノストロ

2009-09-25 00:41:01 | 音源

Scan10012

.

この6月に買った11枚もの1,790円、1枚当たり約160円のブルックナー全集を聴き終えました。

.

ブルックナー/

交響曲第0,1,2,3,4,5,6,7,8,9

 テ・デウム

ロベルト・パテルノストロ指揮

ビュルッテンベルク・フィルハーモニー、

ロイトリンゲン

録音:バシリカ・ヴァインガルテン

南ドイツ・ミュンヘンから西に150キロほどのところにあるロイトリンゲンのオーケストラをパテルノストロが振っていた当時のもの。

パテルノストロの名前は20年ぐらい前から日本ではオペラなどで来日し振ったのを何回か観ている。しっかりとブルックナーも振っていたんですね。

このボックスCD11枚もの、紙外箱とそれぞれのCDが入っている紙ケースだけです。この紙ケースからCDを汚さず取り出すのが一苦労。さすが価格破壊のことだけはある。

録音は1997年から2006年まで。気の長い全集です。

最初にテイクされた第2番から最後の第0番まで録音年次に沿って聴いてみました。

全て同じ大聖堂での録音と思われますが、とにかく残響がやたらと長い。前の音がさめる前に次の音がはいるので音と音がぶつかり合いがあり、棒を振るほうも大変だったと思います。音場も遠めでピンボケ気味。曲により最後に拍手が入るが、この拍手が一番明瞭という皮肉な録音となっている。つけたすとこの拍手のいりが非常に素晴らしく、昔のハンブルクなど北ドイツ風の曲が終わって一段落した後におもむろにパチパチ、そしてだんだんと熱く。といった感じ。

この残響に曲想が合うのかどうか、第5番が解釈としては滑らかで自然。

9番のあとに引き続き演奏されたと思われるテ・デウムは、近場からはせ参じたシュトットガルト合唱を含めた歌が遠くなく迫力あり。これは2005年の録音だが、このテ・デウムとカップリングされている最後の2006年録音の第0番もいい。1997年より音取りもうまくいくようになったのではないか。

オケのレベルは、それなりの頑張りはあるもののポロポロとやってしまっている、というところか。。

パテルノストロと言うとイタオペの印象しかなかったが、こうやってブルックナー全集が日本で発売されたのはいいことだ。全てライブであり、こういってはなんだが、聴き捨て、というか、自分の前を通り過ぎていく数多の演奏会と同じ感覚で聴いていってもいいのではないかと思う。値段的にもそうだ。だから、また明日繰り返し聴くのではなく、日を置いてまた渇きをおぼえたら取り出して聴いてみる。そのような感じで聴けばいいのではないかと思う。

おわり

人気ブログランキングへ


879- ビュルガー・ブロイケラー ルドルフ・ケンペ ブルックナー5番 今回はちょっと怪しいXRCD24

2009-08-06 23:32:00 | 音源

Scan10015

Scan10017

ブルックナー/交響曲第5

.

ルドルフ・ケンペ指揮ミュンヘン・フィル

.

JVC JM-XR24211 ¥3,800

録音:1975525-27

セッション場所:ミュンヘン、

ブリュガー・ブロイケラー!!!!!!!!

.

昔、テイチクかチューダーレーベルからでていたケンペのブルックナーがXRCD24のカッティングででた。

4番と5番の両方発売で、5番は2枚組。それでまず5番のほうを聴いてみた。

結果は、今まで出たXRCD24ほど圧倒的なサウンド感は無かった、というのが率直なところ。チューダーのLPでは柔らかなサウンドだったと記憶するが、今回のほうは結構荒い。これは演奏が荒いわけで、その荒さがよくわかるカッティングとなっている。

ただ、演奏だけでなく録音も同じような傾向なのだ。低音はかなりボテ系。

ライナーのデータには、

LPレコード用に当時BASFから日本に送られた音源をリマスタリングしたものです。

と書いてある。

購入前のシールされた状態では、この文章を見ることはできない。どこにも書いていない。

見えるところに書いてあったら、たぶん、購入していないと思う。

早い話、ダビングしたテープが今回のオリジナルということになる。限界あり。

.

演奏で言うとブラスには技術の限界がみえる。ケンペの音楽の運びがわりとルーズというか、いつものような丁寧さが感じられない。これは金管に対してだけなのかもしれない。限界が知れているとわかっていても限界以上の解釈で突き進む。セッション録音なので、取り直しができるだろうが、取り直しても同じなんだね。きっと。

名盤になるには今一つ決め手に欠く演奏だなぁ。

人気ブログランキングへ


864- スクリャービン 交響曲第3番 河童ライブラリー

2009-07-20 14:56:47 | 音源

前回20069月に書いたときとライブラリーは全く増えていない。ここ3年新譜らしきものが出ていない。

060-

061-

062-

724-

.

1.エフゲニー・スヴェトラーノフ/USSRso.

1966 MELODIYA

2.ミヒャエル・ギーレン/南西ドイツRso.

1975.5.28 NHK-FM (****)

3.キリル・コンドラシン/コンセルトヘボウo.

1976.2.12 ETCETRA

4.エリアフ・インバル/フランクフルトRso

1978 PHILIPS

5.リッカルド・ムーティ/ベルリン・フィル

1987.5.31 NHK-FM

6.ダニエル・バレンボイム/パリo.

1987.11 ERATO

7.ジュゼッペ・シノポリ/ニューヨーク・フィル

1988.1 WQXR

8.ジュゼッペ・シノポリ/ニューヨーク・フィル

1988.1 DG

9.リッカルド・ムーティ/フィラデルフィアo.

1988.4.29,30 EMI

10.レイフ・ゼーゲルスタム/ストックホルムpo.

1989.8.14,15 BIS

11.ヴァレリー・ゲルギエフ/レニングラードpo.

1989 LENINGRAD MASTER

12.エフゲニー・スヴェトラーノフ/USSRso.

1990.4.14 RUSSIANDISC

13.ウラディミール・アシュケナージ/ベルリンRso.

1990.4.22 NHK-FM

14.ウラディミール・アシュケナージ/ベルリンRso.

1990.5.23 LONDON

15.ネーメ・ヤルヴィ/デンマーク国立Rso.

1990.5.31-6/2 CHANDOS

16.リッカルド・ムーティ/ウィーン・フィル

1990.10.21 NHK-FM

17.ドミトリー・キタエンコ/ベルゲンpo.

1990 VIRGIN CLASSICS

18.ジョン・プリッチャード/BBCso.

? BBC ARTIUM

19.アレクサンダー・ラザレフ/NHKso.

1994.2.16 NHK-FM

20.エフゲニー・スヴェトラーノフ/ロシア連邦so.

1996.5.16-20 EXTON

21.ミカエル・プレトニョフ/ロシア国立o.

1998.3 DG

22.アレクサンダー・ドミトリエフ/ペテルスブルク・アカデミックso.

2003.9 WLA

23.リッカルド・ムーティ/ウィーン・フィル

2005.5.2

.

上から二つ目のミヒャエル・ギーレンの演奏は最後の二つの打撃音が無い。盛り上がって突然終る。編集ミスかと思われたがNHKの解説者は平然と解説を始める。当時、知られていない曲とはいえ、ありえない。のちにどこかで文章を読んだ記憶があるのだが、このように終わる解釈もあるらしい。消化不良気味なのがギーレンらしい。

.

Scan10006

以前書いたときは、この曲を十八番にしているムーティ、それにシノポリの演奏について少し書いたが、今回はバレンボイム。

バレンボイム指揮パリ管の方向は、ロシア風マスサウンド、へヴィー級サウンドとはかなり異なる、かといってきらびやかな演奏というわけでもない。この演奏の解釈としてはかなり異色。

前奏部分は滑らかというか、スローでワーグナーでも始まるのかといった雰囲気。その遅めのテンポは最後までかわらない。

聴き進めるうちに異常に丁寧な棒さばきにはまり込む。フレーズ毎の響きを重視した解釈で、モザイク風に進む。ある部分だけ聴きとるとスクリャービンの3番のようには聴こえない個所が多々ある。まるでラヴェルのマメールロワであったり、シェーンベルクの浄夜であったりする。

アップテンポのところも全く急かさない。かといって悠然たる響きというわけでもない。飽くまでも変奏曲の響きの変化を提供する。

52分オーバーの演奏でスヴェトラーノフまではいかないがかなりスローだ。

最後の空白の滞空時間も、誰のが一番長いのか知らないが、心理的には圧倒的なバレンボイムの解釈だ。

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ


863- カイルベルト 神々の黄昏 1955年第1,2サイクル

2009-07-19 16:25:37 | 音源

Scan10023_2

テスタメントも難儀だなぁ。

感動の上塗りをさせてくれる。

上の写真が2006年に出た1955728日のバイロイト・ライブ。

下の写真は2009年一カ月ぐらい前に出たもので、1955814日の同じバイロイト・ライブで、こちらは2サイクル目のもの。

現代の小ぶりの歌い手たちからみればそれこそ神々のオールスターキャスト。このあとはやはりたそがれるしかなかったのかもしれない。

棒はいずれもカイルベルト。

.

1955728

ブリュンヒルデ/ヴァルナイ

ジークフリート/ヴィントガッセン

グンター/ウーデ

ヴァルトラウテ/イロスヴァイ

アルベリヒ/ナイトリンガー

ハーゲン/グラインドル

1955814

ブリュンヒルデ/メードル

ジークフリート/ヴィントガッセン

グンター/ホッター

ヴァルトラウテ/イロスヴァイ

アルベリヒ/ナイトリンガー

ハーゲン/グラインドル

3のノルン/ヴァルナイ

1サイクルと2サイクル目の違いは、ブリュンヒルデのヴァルナイがメードルになっているところ。グンターはホッターに。それと、第3のノルンを第2サイクルではヴァルナイが歌っている。(!)

自分は絶対にワグネリアンではないと公言していながらバイロイト詣でやメトまでリング・サイクルを観に行ったりしていたワグネリアンの友がいるが、彼に言わせると、ジークフリートの第3幕が終わったところでやっと半分まできたのだと言う。そういう風に言いたくなる気持ちはなんとなくわかる。

では、半分かというとやっぱり終盤、大詰めだ。幕で言うと全10幕のうち残す3幕ということになる。

カイルベルトの1955年ものは、歌、棒ともにすさまじいもので、特にジークフリート第3幕の結尾の高揚は音楽の高揚、そして精神の高揚を感じさせてくれる。音楽が精神に作用する圧倒的なもの。それに続くこの神々の黄昏ははたしてどうなのか。やっぱり聴いてのお楽しみ。

1サイクルのほうは全4部揃っているわけだが、この前でた第2サイクルはいきなり神々の黄昏から発売。残り3部でるのだろうか。

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ


858- 4つの最後の歌 河童ライブラリー

2009-07-12 15:00:43 | 音源

パソコンが壊れ、しばらくブログを休んでました。

パソコンは化石状態のものもいれると6台ぐらいあって、初期の大体1983年頃から使っている。DOSだけの頃からです。DOSコマンドは今でもわりと覚えている。エドリンとかね。。

.

パソコン1台壊れたら古いものを取り出してきて同じようなブログ作成とかはやろうと思えばできますが、性格的にたぶん「古いものには戻れない。」

ブログの内容は昔の演奏会やオペラのことを書いているのに、マシンは古いものを使う気にはなれない。「新しもの好き。」なんですかね。。

それでとマシン回復記念に、例によって河童ライブラリーから。

「4つの最後の歌」の河童ライブラリーは以前367-で書きましたが、ちょっとまた増えたのと、今回は録音年月と、ライブの場合は収録日もいれました。

.

マルヴェンの前に作曲されたとされる驚異的に美しい歌。

4つの最後の歌。

もちろん、リヒャルト・シュトラウスの曲です。

歌が驚異的に美しいというよりも、オーケストラル・ソングのそのオーケストラの伴奏をはるかに超えた異常な美しさのオーケストラのハーモニーに浸るためにあるような曲ですね。

フルトヴェングラー指揮フラグスタートにより初演されましたが、リハーサル録音が嵐のようなひどい録音で残っています。本番では取らなかったでしょうか。初演前はそんなに関心を惹く曲ではなかったのかしら。

.

1.春

29

3.眠るとき

4.夕映えの中で

.

1番好きなのはホルンのソロが暖かい29月。

もし、ホルニストになれるなら(いまからでも)、吹きたいのは、ソプラノからホルンに引き継がれるブリッジの部分と、もう一曲、マーラーの第9番第1楽章最後のところのあのへんてこなソロの部分。

飛んでしまいました。

次に好きなのがヴァイオリンソロが豊かな歌を奏でる3の眠るとき。このヴァイオリンソロのあとのオーケストラによる情感の盛り上がりは何物にも代えがたい美しさだ。

その次が1の春。

4の夕映えの中で、は4番目に。この4が4曲中一番長いが、引き際のような感じであり単に詩に歌を付けた以上のものが聴こえてくる。

.

ということで、河童の蔵にはどんな音源があるのかなぁ。

.

1.

アンナ・トモワ=シントウ

カール・ベーム/シュターツカペレ・ドレスデン

1976.8.11ザルツブルク

1976.12.22NHK-FM

.

2.

キリ・テ・カナワ

アンドリュー・デイヴィス/ロンドン交響楽団

COLUMBIA

.

3.

キリ・テ・カナワ

ズービン・メータ/ニューヨーク・フィル

1985.1/10,11,12,15 (


854- 塔レコ 久しぶりの買い漁り

2009-06-22 00:10:00 | 音源

Scan10012

一カ月ぶりぐらいに渋谷の塔レコにCDを買い漁りに行った。ヴァン・クライバーン・コンクールで優勝した辻井のCDや、何故か村上春樹の1Q84の上下本、それに便乗のヤナーチェックのCD、これはジョージ・セルのクリーヴランド管弦楽団のもの。それらが入口のところに並べてある。

辻井のCDはソロもの、CDDVDが一緒になったものの2種類で、「DVDのついてないCDだけのラフマニノフの協奏曲第2番がないか」と尋ねたら、そのようなものはないとのこと。あれが企画なのかどうか知らないけれど個人的にはDVDは余計だと思う。

1Q84というブレイク本自体は音楽は関係ないと思うがヤナーチェクがらみの商魂?

塔レコはもともと音楽関連の本を多く並べているので違和感はない。が、村上春樹の本というのは一冊も読んだことがないので、見てもいいかなと思ったりしたが別にそれが今である必要はないのでスルー。ヤナーチェックのCDですが、まるで多量のストックが倉庫から出てきたような感じでしたが、セル&クリーヴランドの演奏は大変素晴らしいもので、これはおすすめ。ただ、LPのときもそうでしたが、淡い白傾向の色のジャケで印象が薄くなる。ソニーが次に再発するときはもう少し派手系な色合いがいいかもしれない。あの(クラシックにしては)バカでかいフロアでどうしても白いジャケットは見逃しがちになる。

それで、また多量に買ったわけですが、価格ブレイクは今も継続して健在。

写真の上が、ブルックナー交響曲全部とテ・デウムの11枚もので1,790

下が、ルイジの棒ドレスデンによるシュトラウス1枚もので2,940円。これはSACDではありますが。。

値段の基準はお店に任せ、その演奏の価値は我ら聴く側に任せてもらえる。これはこれでいいのではないか。

パテルノストロというちょっと風変わりな名前ですが、以前は日本に来て棒を振ったこともあります。このブログでも何度か取り上げてます。昔の演奏会のことをまだ全部書いているわけでありませんので一つだけ。20年前にシモン・ボッカネグラを振ってます。ここ

ルイージは今は立派な地位にありますが、そんなに昔でもないのですが、ルチア・アリベルティなどイタリア・オペラ・アリアの饗宴の伴奏指揮で来たこともありました。サインをせがむまでもなく他の歌い手に混ざって一枚の色紙に名を書いてもらったのを覚えてます。

ブルックナー/交響曲全集+テ・デウム

 (交響曲第0,1,2,3,4,5,6,7,8,9)

ロベルト・パテルノストロ指揮

ビュルテンベルク・フィル

11枚で1,790円でした。

*ライナーノーツなし。

プラケースではなく厚での紙に一枚ずつはいっている。録音データはそれぞれの紙ケースの裏側に書いてある。全部ライブ収録。1997年から2006年の収録で気の長い全集ではある。外紙箱付き。

.

シュトラウス/英雄の生涯

シュトラウス/メタモルフォーゼン

ファビオ・ルイジ指揮

シュターツカペレ・ドレスデン

2,940円でした。

*こちらは文句のつけようのないブックレット。

.

中身は聴いてのお楽しみですね。

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ


845- マーラー 夜の歌 音源抜粋

2009-06-10 00:10:00 | 音源

二日続けて夜の歌のことを書きましたので、持っている音源についてちょと。

河童蔵には47種類の夜の歌があるので一覧表は別の機会に譲りたいと思います。

.

持っているCDで圧倒的に変なのがクレンペラーのものでしょうか。第5楽章のタイミングはこんな感じ。

Ⅴ:2410

マーラー/交響曲第7番「夜の歌」

オットー・クレンペラー指揮

ニュー・フィルハーモニアO.

.

他の演奏はだいたい16分から18分に収まっているので、極度なスロー。というか聴いてみればわかります。簡単なことです。最初のティンパニから異常なおそさです。

他の演奏ではレヴィ/クリーヴランド管弦楽団が20分オーバーで少し目立ちます。レヴィの棒はほかの演奏もそうですが、かなり悠然としたものが多い。

一番快速なのがコンドラシン/レニングラード・フィルの1555″です。

.

音楽では、時間の長短は心理的な要素も加味しなければいけない、などと言われるとおりですが、物理的な速度は解釈の一つの尺度にはなる。

ところでこのクレンペラーの解釈ですが、なにも第5楽章だけではなく他の楽章もかなり変なんです。

Ⅰ:2737

Ⅱ:2201

Ⅲ:1024

Ⅳ:1539

Ⅴ:2410

ざっと1時間40分の演奏となります。

チェリはマーラーを振りませんでしたが、振ればこんな感じになっていたかもしれませんね。演奏の方はもっと湿気を帯びていたと思いますが。。

.

ところで、

47種の音源の中に、ニューヨーク・フィルハーモニックの音源について何種かありますのでそれだけ列記しておきます。

DGのバーンスタインのライブについては現場におりましたので、騒がしくするなということでしたのでおとなしく聴いてましたよ。

.

オーケストラ:ニューヨーク・フィルハーモニック

・レナード・バーンスタイン 1985.11.27,29,30,12.3

       WQXR-FM

・レナード・バーンスタイン  同上 DG419 211-2

・ラファエル・クーベリック 1981.2.28BC

                                                    自主制作盤

・レナード・バーンスタイン 1965.12.14,15

                                                    SONY定盤   

・リッカルド・シャイー 2005.2

・ロリン・マゼール 2007.6.20

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ


840- サーカス・マキシマス コリリアーノ

2009-06-04 00:10:00 | 音源

Scan10019

Scan10018

新譜の紹介3日目です。

今日は、グラディエーターならぬ、コリリアーノの交響曲マキシマスです。

.

ジョン・コリリアーノ/

 交響曲第3番サーカス・マキシマス

.

ジョン・コリリアーノ/ガゼボ舞曲集

.

ジェリー・ジャンキン指揮

テキサス大学ウィンド・アンサンブル

.

このサーカス・マキシマスは2004年の作品だから、映画のグラディエーターより4年ほどあとということになる。でも、30年間温めた構想らしいので、発想としては、リドリー・スコットより全然古いということなんだろう。

大ウィンド・アンサンブルのために、という副題がついていて、どのくらい巨大かというと、古代ローマの血なまぐさい闘技場サイズで演奏するようにできているので確かに体に悪いぐらい規模がでかい。

これ、買って聴くしかない。

NAXOSは、アメリカ物が非常に充実していていつも手放しで喜んでいるのだが、今回のマキシマスも大当たり。

発売するだけで既に意味を持つこのような作品を手軽に聴けるというのはNAXOSの成果だと思う。

最後に一発、きますきます。

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ


839- チェコ・フィル最高のチャイコフスキー全集

2009-06-03 00:10:00 | 音源

Scan10006

マンフレッドをいれないとすれば、マーカルのチェコ・フィルによるチャイコフスキーの交響曲はこの第3番が最後。

チェコ・フィルのクリスタルなサウンドによるチャイコはSACDでさらに光を増し、網を縫うような一筋まで見える弦、そして言うまでもなくやや細いながらひたすら輝くブラス、素晴らしい全集が完成したことになる。

この第3番は、思いのほか謙虚というか、割とおとなしい。そのかわりといってはなんだが、異常にていねいな弦さばき、ブラスさばき、パーカッションさばき、が、音楽に余裕を与えている。聴いてのお楽しみ。

このポーリッシュですが、最後のプレストからの、これでもか、シリーズ。チャイコフスキーのしつこさがブラスファンとしては何ものにも代えがたい魅力をもつ。

4分の三拍子とはいいながら事実上の八分の六拍子であり、換言すると三連符の塊なわけですが、その一小節を一ととらえた場合の4の倍数的音楽の広がり。これはフレーズ、メロディーの拡大とは異なり、いわばリズムの拡大であり、その倍数的区切りは、チャイコフスキーの感性から発する区切りが来るところまでリズム拡大を続ける。

また、これまたお家芸のシンコペーションですが、この三拍子でもバーをまたいだシンコペーションがトリッキーであり、やる方のやる気をそそるなぁ。

いずれにしても、このしつこさですが、スラブ行進曲とか1812年のだらだらとしたそれこそ執拗な繰り返しと異なり、チャイコフスキーの作曲感性が透けて見えてくるいい曲だ。

しつこさご遠慮、だけどチャイコフスキー好きになりたい、ならナッツクラッカーだろうね。シンプル・イズ・ベストの音楽。

おわり

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ


838- 極度にソフトなケント・ナガノの大地の歌

2009-06-02 00:10:00 | 音源

1_2

2_23_2

ケント・ナガノ、モントリオールの組み合わせによる今年の録音ホヤホヤのがでた。

.

マーラー/大地の歌

テノール、クラウス・フローリアン・ヴォト

バリトン、クリスチャン・ゲルハーヘル

ケント・ナガノ指揮

モントリオール交響楽団

.

内容は聴いてのお楽しみだが、ちょっとだけ。

メロウというのではない。ソフト、やわらかい、やわらかすぎる、透明すぎる。声は両方とも男だが、全くオーケストラと音色の面で同化しつくしている。こんなに柔らかくて角がとれて透明で美しい演奏の大地の歌なんて聴いたことがない。

全てが同じ方向を向いている。

今年の録音だが、録音日がバラバラ。

2009

113日ライヴ、モントリオール

114日ライヴ、モントリオール

115日スタジオ、モントリオール

2月スタジオ、ミュンヘン(ヴォト重ねどり録音)

.

ということであまり感心しない。テノールとバリトンで歌う場合、ライヴであればお互いの違いを際立たせるべく触発し合い、発熱した演奏となるところであろう。

この録音はライブとセッションからよりどりみどり、さらにヴォトの声は多重録音によりテイク。オーケストラの伴奏の録音を聴きながら歌ったということだろう。

でも、

お互いに触発し合い、丁々発止の演奏をもともと求めていなかったのではないか。失敗演奏ではない。発熱しない、それでいてやたらと美しい、意識された当世感覚の演奏と評したい。

むしろ、つぎはぎだらけで別々のところで歌っている、だから、成功した。

.

思わず2回聴いてしまった。。

おわり

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ


819- バルシャイ ショスタコーヴィッチ

2009-04-26 13:33:29 | 音源

1

バルシャイの棒によるショスタコ全集をようやく聴き終えた。

収録時間の長短はあるものの1番から順番に収められていて、何を聴いていいかわからないときこれを順番にとりあえず手にとると言った感じで聴き進められる。

と思っていたのだが、そんな生半可な姿勢で聴いてはいけないと有無を言わせない反省を促された内容でした。

そもそも何でこれを買ったかというと11枚組で価格破壊的に安かったからだと思う。Brilliantレーベルというのは、ちょっとあやしいと以前は思っていたし、バルシャイという棒振り自体ぱっとしないというか、日本人にはあまり受けないというか、昔ならたしかショスタコの交響曲ではない部分でLPがあったような気がするが、小曲を小者が振っていると言った勝手な印象しか残っていなかった。

Brilliantレーベルは何点か持っているが、今回のような束ものが多く、その束の作りが粗末でライナーノーツなども少しあやしかったりする。Scribendumと似てるなぁ。

まぁ、それでも全曲だし、みたいな。

11枚組で外箱付き、邪魔なのでプラケースは全部捨て、外箱は小物入れにしておいた。

そんな感じで聴きはじめたが、第2番第3番で打ちのめされた。

2_2

.

ショスタコーヴィッチ 作曲 交響曲

1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15

.

ルドルフ・バルシャイ 指揮

ケルン放送交響楽団、同合唱団

2番のサイレンは人によりでかかったり小さかったりだが、昔ロジェストヴェンスキー指揮ウィーン交響楽団によるサイレンはやたらとでかかったような気がする。

バルシャイは普通の棒なのだが、サイレンの後歌われる合唱の響きが素晴らしい。レーニン共感というよりも音楽への共感なんだろうと思う。そもそもこの曲自体、かなりあやしい響きの曲で、分解的に聴かせてくれるケルン放送交響楽団のデッドで埃っぽい音色も方向感としては悪くないし、同合唱団の響きもドライではあるが曲の本質をとらえた見事な響きと感ずる。この2番にいたってバルシャイのショスタコにぐっと引き寄せられた。前半のウルトラ・ポリフォニー27声部は自耳で聴くしかないけれど。。

.

3番も曲としては同じ方針。これも最後の合唱の慟哭がいい。第2番第3番は生では演奏される機会がほぼないが、森の歌とかいろいろと組み合わせれば一夜の合唱団を有効活用できると思うのだが。

.

それで飛びますが、第12番ですが、これは4番などよりもずっと爆な曲なわけですが、ここらへん4712番などになると結局生で聴かなければ本質がわからないような鳴りの曲なわけで、そんなこと言ったらショスタコは全部生で聴かないとわけがわからないというか、生で聴くとその、わけのわからなさ度、が増すだけなのだがそれでもいい。

バルシャイは穏やかではないけれど踏み外しはしない。曲自体録音の限界を試しているような曲ばかりなのでそのからみでいうと判断は難しいが、少なくともがなりたてるだけの棒では決してない。いい演奏だと思う。個人的にはこの3曲のうち一つ選べと言われたら、シュワちゃんのチチンプイプイの7番レニングラードか。

.

15番ですが、河童蔵の24種類の15番とつい比べてしまいますが、バルシャイの方向は一言で言うと、1915番という流れであり、1番と9番で少しおどけた曲想がそのまま第15番での方針となっている。そういう意味では後ろ向きというか、少なくとも前を向いている解釈とはなかなか思えない。ムラヴィンスキーなども同じだと思う。

ここは、やっぱり、ザンデルリンクさんに出てもらうしかないでしょう。執拗なまでに演奏会で繰り返したタコ15、そして、マーラー10番全曲。あの熱意は異常としても、15番の先の音楽の広々とした視野を感じさせてくれるのはザンデルリンクの解釈であり、バルシャイではない。ウィリアム・テルから指環の動機まで、そして自作を内在させた、早い話、引用だらけの曲なのだが、なんだか、また新しいことが始まるんだよ、といったピアニッシモによる壮大なパーカッション音響が、この先の音楽歴史の空洞を示してくれているようでもあり、先の人たちはその空洞に響きを満たしていく義務があると感じる。

バルシャイの限界というか、方向性の違いというか、それに替わる魅力があるのか、いろいろとあるのだろうけれど、それはいったん横に置いてもこのBrilliant盤、非常に良いセットでした。

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ


813- バルビローリの唸り声 マーラーライブ

2009-04-14 00:10:00 | 音源

マーラー6

バルビローリ/ベルリン・フィル

1966.1.13 ライブ(MONO

1_2

.

マーラー2

バルビローリ/ベルリン・フィル

1965.6.3 ライブ(MONO

2_2

.

マーラー3

バルビローリ/ベルリン・フィル

1969.3.8 ライブ(STEREO

3_2

.

ベルリン・フィルを振ったマーラーだが、バルビローリの泣き節全開。主題のエンディング、各フレーズの終息のしかた、事切れそうな滴るおそさまでヒタヒタともっていき、聴衆に緊張をしいる。6番なんか泣き終わりだ。第2楽章にアンダンテをもってきていて、ここもいい。ベルリン・フィルの表現能力のキャパの大きさもたいしたもの。

それにもまして、だ。

指揮者の声がやたらとよく聴こえる。声と言っても、うなる、うなる。最初から最後までうなりっぱなし。マイクの位置のせいなのだろうが、これはかけ声ではなく、一緒になって演唱しているようなもんだ。

この623番は聴けば聴くほどいい味がでてくる。バルビローリの刻印が明確にある。

録音は62番はモノフォニックだが3番ともども同じようなレベルだ。バルビローリのマーラーを聴くには問題ない。

.

3番の第6楽章に関して、昨今の演奏は傾向として非常にスローな解釈が多く、その速度はこの楽章の最初のテンポが最後までほぼ保持される。途中多少の変化はあるが、基本はそのスローさなのだが、このバルビローリの演奏は最後に明瞭にテンポを入れ替え、ティンパニを叩きまくり、明るく明瞭にクリアに天上に昇天する。この交響曲にふさわしいのではないだろうか。このような解釈をする指揮者は今は皆無。

.

演奏の出来具合、腕ではなく、気持ちのノリ具合は、写真の順番と一緒。

623番といったところか。

3番は、BBC放送からでているハレ管弦楽団との演奏の方がいい。ベルリン・フィルと腕が違う部分もあるが、ノリ具合はこちらが上。最後の快速テンポも完全にきまっている。

おわり。

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ


793‐ レクイエム・シリーズ ギィ・ヤンセンス ブルックナーのレクイエム

2009-03-21 22:56:25 | 音源

Scan10015

古楽指揮者のギィ・ヤンセンスという人が、15世紀から21世紀まで都合7世紀から、1世紀に1曲を選びながら7曲をシリーズとしてCD化している。極めて異例の取り組み。
今回買ったのは第3弾。2曲収録されている。
.
19世紀から ブルックナー レクイエム
20世紀から デュリフレ レクイエム

このうちブルックナーのレクイエムは24才の若書きでめったに聴けない。編成も面白い。
.
ブルックナー作曲レクイエム
ソプラノ、メゾ、テノール、バス、合唱
トロンボーン3、ホルン1、弦楽合奏、オルガン
ギィ・ヤンソンス指揮
ラウダンテス・コンソート(古楽器使用)
.
中身については例によって買ってのお楽しみ。。
ブルックナーの若書き過ぎる曲も、それは後期の偉大な交響曲を知ってしまっているから言えること。それさえ忘れ去れば、少し荒削りで粗野な曲も安らぎをもしかして心に与えてくれるかもしれない。魅力的な曲。31分あまりの曲。
デュリフレの方はオルガン伴奏版によるもの。41分あまりの曲。

・輸入盤cypres CYP1654

・国内仕様cpres(シプレー)MCYP1654
 日本語解説付き

国内仕様の方には日本語解説がついている。
ブックレットではなく、折りたたみのとじ込みだが、訳、データ、ともに事細かに書いてある。

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ

Scan10016


792‐ ブルースペックCD 聴いてみました

2009-03-20 23:23:17 | 音源

1

2

いろんな種類のCDが出てますが、ブルースペックCDを買ってみました。
.
ピエール・ブーレーズ指揮ニューヨーク・フィルハーモニックの定盤。
ストラヴィンスキーの「火の鳥」全曲
バルトークの「中国の不思議な役人」
まるごと75分はいっている。
ともに30年以上前の録音とはいえ非常に良い状態のものだ。
.
CD、SACDとの違いはよくわからないが、この、
火の鳥、
音が柔らかい感じがする。
それに、右左に幅を感じる。
奥行というよりも横幅が広がった雰囲気で、柔らかさに包まれる感じ。ニューヨーク・フィルハーモニックの音だっけ、と再確認。
.
マンダリン、
これまた同じ傾向なのだが、解像度がいま一つ。録音が1971年ということもあるのか分解力があまり感じられない。
こちらは曲が曲だけにブラバンでやられることも頻繁だが、全般にゴロンゴロンゴツンゴツンという曲で最後なんかなんだかよくわからないうちに終わる。
他にもいろいろとベスト盤と同じような企画で出ているようなのでバラバラと買って聴いてみるか。

3

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ


782‐ いよいよラインゴールド初日

2009-03-04 23:44:00 | 音源

1

2


オペラパレスの東京リング・プロダクションの再演初日が3月7日(土)に迫りました。
何週間前からか予習を始めました。
テキストは2種類。フルスコアはドーヴァー。
あと、演奏の方は何種類か聴きました。
.
ドホナーニの棒、クリーヴランド管弦楽団による目の覚めるようなラインゴールド。これ、印象に残ります。
クリーヴランドの透明な、澱を取り除いたような、クリアなサウンドは一聴の価値あり。
歌い手も飽くまでも同じ方針。性格的要素はない。
ファフナー、ファーゾルトの登場が異常にほこりっぽい、とか、最後の入城は昔風の、ベーム風の、勇んで飛んで行くような様相など昔っぽい表現、など部分的に時間が後戻り気味のところもあるが、総じてこのクリーヴランドの音の明晰さの前に吹き飛ぶ。
この組み合わせによる指環はワルキューレまで出来上がり、そのあとは、なぜか、ない。かなりおしい。
今からでもいいから完結させてほしいものだ。

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ