くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「地獄堂霊界通信」4~5

2012-08-18 22:16:16 | ミステリ・サスペンス・ホラー
 シーズン終了。でも、気になって続きを探しに行ったけど、わたしがまわった書店では売っていませんでした。ノベルス版自体が、扱い小さいんだよね……。
 ううう、五巻で一区切りと思っていたのに、続きも読みたくなるんですよ。三人悪の今後の活躍が、地獄堂のおやじの秘められた力が、読みたくて仕方がない。ゴールデンアイズ。セレイネスを封じたのも、彼なんでしょうね。
 死神との決戦がついに始まります。子どもを失った母の思いを利用して事故を多発させたり、西ノ宮家の再興を願う一族を操って生贄を捧げさせたりと、あくどいんですよ。てつしたちが我慢できるはずはありません。
 しかも、最終的な狙いは拝征将の霊媒としての力。ヤマタノオロチを光臨させるつもり。世界中で蛇神として恐れられるその真の姿は、「ヨブ記」にも描かれた「レヴィアタン」という怪獣なんだそうです。
 「レヴィアタン」って、もしかして「リバイアサン」のこと? で、樹なつみの「デーモン聖典」のK2と同じもの? そういうことを考えてにやにやしてしまうのが、ちと恥ずかしいですね。
 4ではマッキーの車はぺしゃんこになったんじゃないの? という疑問を感じながらも、きっと年月の流れとしては、ドライブ、卵の形の石発見、魔法陣(後半の話の中に、前半が入り込んだ形)という順かなと思ったりして。
 香月さんの本は、結構パターンがはっきりしているんだけど、でも読んじゃうんだよねぇ。苦手なエッセンスもあるけど、でも引かれてしまう。作品の発表ペースも早いですよ。「僕とおじいちゃんと魔法の塔」もいつの間にかかなりの巻数になってるし。
 あと、今回ふと思ったのは、初出が十年以上前で中心人物が小学生だから、携帯電話が出てこないな、と。そういう便利道具がない方が、この世界は信憑性を感じさせるような気がします。
 もうひとつ。結構柔道をやっている人物が多い。てつしのおじいさんも、リョーチンのお母さんも、親分も、柔道家です。
 この十数年で、柔術をする若者の数が減っているんですよね。中学校の部活も減りました。世の中変わっていくなぁ、というのを、この作品を読んで感じてしまうのでした。


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