くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「舞ちゃんノン・ストップ」池野恋

2010-04-12 05:34:31 | コミック
実家でちょっと調べたいことがあって探しものをしているついでに目に入ったので読んでみました。池野恋「舞ちゃんノン・ストップ」(りぼんマスコットコミックス)。
これが。
なんだかせきを切ったように泣けるのです。なぜ? 少女の頃から何度も読んで、そりゃたしかに大好きな作品なのですが、泣くような話じゃないよね?
幼なじみのしゅうちゃんに会いたいと岩手から上京してきた小杉舞子。ところが何度も引越したらしい彼の家は見つからず、教えてもらった住所もなくしてしまったらしい。町のおまわりさんにそれらしき家を教えてもらったら、そこは西園寺組というやくざの家で、柊はそこの若頭をつとめているよう。早速西園寺組に居候を決め込んだ舞子ですが、敵対する稲荷山組の組長お銀がどうも組を乗っ取るつもりでいることがわかり……。
ラブコメなんです。舞ちゃんは柊さんや組の人たちになじみ、とくに組長から娘のように気に入られる。たまご酒を作ってくれた舞ちゃんに、実は自分には娘がいて、この稼業を嫌がって出て行ってしまったとを語るのです。
読むのは十年ぶりでしょうか。結末も大体は覚えているのです。ここが伏線なのもわかる。これが、ぐっときてしまって、もうだらだらと泣いてしまいました。
組長の娘というのは、岩手にいる舞ちゃんのお母さんなんです。(多分このまんが文庫になってないと思うのでネタバレしちゃいます……)
最後に舞子がおいていったお守り袋からそれがわかって、組長が懸命に追いかけるところにまた涙してしまいました。ごめん、多分柊さんが、「こんど生まれてくるときは、おれは舞を嫁さんにする。いいな」と伝える場面よりも、こっちの方がしみました。こういう情のようなものを、当時の自分は読み取れなかったのかもしれません。
池野恋といえば「ときめきトゥナイト」なんでしょうけど、わたしは初期作品がすごく好きで。この本も買い直したものだと思います。なんせ22刷。間違って捨てられてしまったんですよねー。「めちゃんこ教室」も読み直したいです……。

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