くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「風が強く吹いている」入試版

2009-03-08 06:16:19 | 〈企画〉
やられました。宮城県公立高校の入試、国語の一問めは「風が強く吹いている」(三浦しをん 新潮社)ですよ!
クライマックス497ページ14行めからの出典です。わはは、注釈に「王子 神童 ジョータ……寛政大学長距離部の部員」「谷中さん……実況中継の解説者」なんていう解説がついています。
数年前、私立の入試では「バッテリー」や「東京タワー」「国家の品格」なども出たと聞きました。しかし、高校入試に三浦しをんだよー。わたしが受験生だったらにやにやして試験にならないかも(笑)
でも、そうやって考えてみると去年あたりはどんな小説題が出たんですかね。やっぱり新聞では見た気がするけど、何だったかは忘れました。調べてみようと思います。
さて、気になる問題ですが、はじめの説明はこう。「箱根駅伝に初出場した寛政大学は、蔵原走と主将の清瀬(ハイジ)らの活躍もあり、周囲の予想を上回る順位でゴール地点にやってきた。」
さらに、走とハイジさんの気持ちについて、XさんとYさんが話し合っていますよ! 模範解答を参照しながらそのせりふを埋めてみると……

<Xさん> このとき、走は、清瀬の走りを何としてでもやめさせようとしている。一度はその思いを(飲みくだす)ことができたんだけど、もうそういうわけにはいかなかったんだ。
<Yさん> つまり、このときの走は、(二度と走れなくなってしまう)ことこそ、清瀬にとって最悪の事態だと考えていたんだね。
<Xさん> でも、走は、清瀬の微笑を見た後、自分には止められないと悟っている。走は清瀬から何か感じ取ったんだね。
<Yさん> 走は、清瀬の微笑に、自分には(たとえ右脚が砕けてしまっても実現させたい願い)がある、というメッセージを見出だしたんだよ。

このみょーな語り口で性別さえわからない二人、気になりますね。しかし、この本を読んで彼を「清瀬」と呼ぶ読者っているのでしょうか。倍近く生きているわたしも「ハイジさん」と呼んでますよ。
逆に入試でここだけ読んだ人は、なぜ走が主将を「ハイジさん」と呼ぶのかわからないかも。
でもこの話、映像化も漫画化もしていますからね。中学生なら読んでいる子もいるでしょう。
こういう小説が入試に使われるようになったのも、時代なんですかねぇ。

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1 コメント

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Unknown (ミリオン)
2024-06-13 22:59:59
こんばんは。
嬉しいです。頑張って下さい。あさって、土曜日の朝は、1週間分の「虎に翼」を見ます。
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