草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

逆境にあっても凛とした笑顔を崩さないのが日本人だ!

2011年03月15日 | 思想家

 パソコンでブログを書いている今、福島県内は雨に打たれている。中通りでは断水が続いたままだし、津波に襲われた浜通りでは、家屋や車の残骸がそのまま放置されている。私の住む会津でも、原発のトラブルによる放射性物質が雨に含まれているというので、車の音も聞こえてこない。耳を打つのは雨の音だけだ。どんなに不幸のどん底にあっても、日本人が微笑を絶やさないのに注目したのは、ラフカディオ・ハーンであった。そうした日本人の心根は、今回の大震災においても変わりがなかった。ハーンは日本人について「自分を良かれと思っている人たちに対しては、いつもできるだけ、気持ちのいい微笑を向けるのがしきたりである。そればかりでなく、広く世間に対しても、いつも元気そうな態度を見せ、他人に愉快そうな印象を与えるのが、生活の規範とされている。たとえ心臓が破れそうになっていてさえ、凛とした笑顔を崩さないことが、社会的な義務なのである」(『日本の面影』・池田雅之訳)と書いているが、平成の世にあっても、それは同じなのである。おびただしい同胞の死を目の当たりにして、こらえきれずに泣き出したいのに、それを必死にこらえている健気さは、日本の民衆特有のたくましさなのであり、ここで負けてはならないのである。  

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