今日本で起きているのは、多くの国民の命が危険にさらされていることもあり、それはまさしく戦争と同じなのである。だからこそ、例外状況のなかで、国民を救うために緊急権が発動されなければならない。カール・シュミットが『政治神学』のなかで述べているように、「例外状況において決断を下す者」が真の政治指導者なのである。菅直人首相は、国民に向かって、どれだけ今回の福島第一原発のトラブルが危機的なものであるかを公表するとともに、それを除去するために何が必要かを決断すべきである。それができないのであれば、政権を野党に渡すべきだ。平時であれば、選挙という民主的な手続きにのっとって処理すればいい。しかし、例外状況下では、政治指導者が孤独な選択を迫られるのである。今一番課題となっているのは、放射能物質によって汚染された地域から、住民を一日も早く移動させることだ。生活の場を追い出されるわけだから、波風が立つのはあたりまえだ。財産権の侵害や移動の自由の制限など、法理論的にも難しい面がある。それでも、このままにしておくべきではない。戦後の日本は平和惚けして、緊急事態を想定してこなかったが、国家は国家としての責務を果たすべきであり、政治指導者は、その責任を一身に背負うべきなのである。
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1 コメント
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- Unknown (ネットビジネス 副業)
- 2011-04-30 22:34:33
- 菅さんに日本は任せられません!
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