魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

またソウシハギがざわざわしてきたので

2022年08月26日 21時38分58秒 | Fish news
みなさんこんにちは。
最近Facebookのコミュにてソウシハギの身を刺身で食べているという投稿があった。
 
ご存知の通り、ソウシハギは内臓、特に腸に毒をもつことがあるという。毒はパリトキシンで、スナギンチャク類に由来する毒である。知られている限りでは肝臓の毒については有無を含めて不明であるが、同じようにパリトキシン様中毒の例が知られているアオブダイなどのケースから、肝臓も食しないのが無難であろう。
とくにカワハギだと、この部分が注目される。なぜならばカワハギといえば肝であるからだ。カワハギの肝は、本当にうまい。しかし、ソウシハギは上記の理由から肝を食さないのが無難である。
 
ではその一方、身はどうなのか。その身は食することができる。ただ、食しているものに味は左右されるだろう。ソウシハギの中でも漁港などにいついているものはあまり美味ではないよう。血がかなり臭い。一方で流れ藻などにつき旋網などで漁獲されるソウシハギ。これは臭みなく美味しい。最も、漁港にいる全てのソウシハギを食べたことはないし、もし日本中全ての漁港にいる全てのソウシハギを食べようなら種、または個体群の存亡の危機となる。
ソウシハギは以前は特に危険視された存在ではなかった。しかし、風が変わったのが2012年であった。
この年のJcastニュースで取り上げられている。詳しくはリンクを見てほしい。他にもニュースで取り上げられていただろう。
このリンクの中で、2011年は一尾も見つからなかった、というがそんなことはないだろう。ただ気がつかなかったか、この年の東日本大震災にからむ瓦礫について一気に沖の方へといってしまったか。その反動で一気に増えたのか。こういう魚は流れ藻との関係がふかいのだ。
しかし、この件、「マスコミ」という煽り屋の関与が見え隠れしている。2016年にはバラハタが被害にあった。その次には何が来るかはわからないが、ヒラマサかイシガキダイではないかと予想している。
妖怪が日本を歩き回っている。マスコミという妖怪だ。この妖怪というのは餌を欲している。センセーショナルな見出しをつけられそうな話題には目の色を変えて食いつくのだ。
 
もう一つ難しい問題がある。ソウシハギは南方性で、温暖化でやってきているのだというものである。いまではSDGsとか、ESGなどといわれる中で気候変動も大きく注目されているが、ソウシハギについては厳密には当てはまらないかもしれない。
ソウシハギは海藻や流木など浮遊物について、海の表層をただようことがある。そのような習性をもつ魚は分布域が広い傾向にある。マツダイ、アミモンガラ、ウスバハギ、イスズミ類、オヤビッチャ、キヘリモンガラなど。みな日本においては北海道から沖縄まで各地の海に見られる。またソウシハギはこの習性を有することで世界中に分布を広げることができたようで、ウスバハギとともにほぼ全世界の暖かい海にいる。そんなことができるのはこの2種くらいと思ったが、東太平洋と大西洋のソウシハギについては日本のものとは別種かとしれないと思うようになった。
しかし結局10年前から何もかわっていないのはどういうことだ。俺は10年前にもソウシハギの記事を書いたぞ。変わったのは官僚と閣僚の更なる権威づけくらいである。安倍元総理の銃撃事件も安倍元総理の功罪の振り返りよりも家庭連合のことばかり。やはりマスコミは10年前からなにも変わっていない。いや、もしかしたら劣化が激しい。
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カタグロアゴナシ

2022年08月25日 16時05分02秒 | 魚紹介

今日は部屋の水槽のサンゴをご紹介しようと思ったのだが、今日は以前我が家にやってきて、紹介できなかった魚をご紹介。スズキ目・ツバメコノシロ科・ツバメコノシロ属のカタグロアゴナシ。実はこの「魚のぶろぐ」でツバメコノシロ科の魚を紹介するのはこれがはじめてである。なお、「コノシロ」と名前がついているのだが、ニシン目・ニシン科のコノシロとは全く関係がないので注意が必要。

カタグロアゴナシの特徴のひとつは鰓蓋後上方に目立つ黒色斑があること。よく似た黒色斑を有するものに、Polydactylus microstomaというのがいるが、この種については胸鰭遊離軟条数が胸鰭の遊離軟条が5本であることが特徴である。

写真ではわかりにくいが、カタグロアゴナシの胸鰭の遊離軟条数は6本であり、前述のP.microstomaとは見分けることができるだろう。この胸鰭の遊離軟条数はツバメコノシロ科の同定に役に立つ形質のひとつであり、ツバメコノシロでは5本、本種とナンヨウアゴナシについては6本である。そのためこの仲間を確実に同定するのであれば、この遊離軟条数を見なければならない。なお日本産で唯一のツバメコノシロ属でないツバメコノシロ科魚類である、ミナミコノシロでは胸鰭遊離軟条数が4本であるという。

日本では1999年ごろに宮崎県から日本初記録魚種として報告されている。宮崎では門川湾や南郷の定置網により漁獲され、そこそこ獲れているのかもしれないが、ほかは鹿児島県からの報告がある程度で数が少ない。分布域は東インド洋~ニューギニアまでで、西インド洋では別種に置き換わるようである。またP.microstomaはインド~タイ、台湾くらいまで見られるので、近い将来琉球列島や九州の南部沿岸で見られる可能性はあるだろう。

今回のカタグロアゴナシは宮崎県門川の定置網で漁獲されたもので、和田正昭さんから頂いた個体。いつもありがとうございます。

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サンゴ水槽近況

2022年08月24日 21時44分10秒 | 魚介類飼育(海水)

今日はサンゴ水槽の近況をご紹介。サンゴ水槽で飼育しているキヌベラ。以前もアップしたが、今回はきれいに撮れたのでアップ。前回はちょっと痩せていたかんじだったが、肉付きがよくなった気がする。結構泳ぐ魚なので、やせやすいのかもしれない。キヌベラらしく、背鰭の前方と中央の黒色斑が明瞭で、腹部の赤いラインのところにも黒い斑点がある。水中写真だと、この特徴は顕著なのであるが。

この間REEF-TRIGGERさんで購入したヤミテンジクダイ。2017年以来、久しぶりの飼育になる。赤い半透明な体でひ弱そうにみえるが、実際は結構気は強めでタスジイシモチに対しても威嚇する。餌はプランクトンフードも配合飼料も食うおりこうさん。最初は夜間にしか姿を見せなかったが、いまでは昼間もサンゴ水槽をうろついている。スレ傷にさえ注意すれば飼育は難しくない。サンゴ水槽のタンクメイトとしても最適だが、複雑にレイアウトされたミドリイシ水槽に入れたら、もう観察できないかもしれない。

青色が美しいスプリンガーズドゥモワゼル。これはフィリピンのタイプで、特徴的な模様が入る。奥のサンゴはリュウキュウキッカサンゴで、ウスコモンサンゴみたいに巻くタイプのサンゴであるが、強毒な触手を夜間にのばしほかのサンゴを攻撃するので、このサンゴを置いてしまうと、接する範囲にほかのサンゴを置くことができない。オオタバサンゴやシコロサンゴが見えるが、触手が触れない範囲に配置している。サンゴについては明日詳しく書こうかと思う。昨日はアカボシゴマダラでごまかしたので、今日はしっかり内容のある記事を書こうと思っていたのだが、今日もまた中途半端で適当な記事。ごめん。

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アカボシゴマダラ

2022年08月23日 22時33分58秒 | 昆虫・クモ

アカボシゴマダラがいました。アサギマダラなどに似ているが違う仲間で、ゴマダラチョウ類という仲間らしい。大陸から入ってきた外来亜種であるよう。日本では琉球列島以南に別亜種が在来で見られるという。

同一の個体。雨宿りをしていたようだ。

何年か前に近所の雑木林でも見たことがあるが、ふらふらとびながら地上に落ちて死んだふりをしていたことがあった。それ以来の再来。翅の様子はシロチョウみたいな感じに見えるが、これもアカボシゴマダラらしい。

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イシガキスズメダイ

2022年08月22日 16時27分36秒 | 水中写真

5月の遠征で撮影したスズメダイ。ミドリイシ類の枝の間に潜んでいるのは、初見のイシガキスズメダイ。かわいい。

イシガキスズメダイは全身が茶褐色、尾が白く、体側に黒い模様があるというスズメダイの仲間である。地味な色彩であるが、眼に黒い線が入るのが特徴で、ネコのような眼でかわいらしいスズメダイといえる。基本的に藻類食性で、波のよく当たるサンゴ礁の浅瀬に縄張りをつくって藻類を食むが、この仲間のスズメダイはある程度雑食性の傾向がある。観賞魚として販売されることもあるが、本種はスズメダイ科の中でも気性の激しいグループに属し、水槽内でもほかの魚を攻撃するので採集しても飼育はおすすめできない。

このポイントでもよく見られたルリスズメダイ。しかしルリスズメダイも非常に気性が激しい種であるため、あまり飼育はお勧めしない。ルリスズメダイは雑食性で藻類から動物プランクトンまでさまざまな餌を食う。

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