魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中で見苦しいところもありますが、ご容赦願います。

2007年総括

2007年12月30日 23時21分20秒 | シーズン総括

遅くなりましたが、2007年度の総括および2008年度の目標をたてたいと思います。

1.2007年総括
2007年の採集は1月2日に開始し、12月30日に採集を終了しました。
海では約18回、河川では20回程度採集を行いました(沖縄での採集は除く)。

今年は沖縄旅行もありましたが、四国の海でも「初採集」の種類がたくさん採集できました。モンツキベラ、アジアコショウダイ、コガシラベラ、ハコベラ、テンジクスズメダイ、アオヤガラ、ケラマハナダイ、ヒュウガカサゴ、ブダイ、スダレヤライイシモチ、サンゴカサゴ類、サザナミヤッコ、クロハギ、テングハギ、カンモンハタ、ホソウミヤッコ、カミソリウオ、アマクサヨウジ、ヒレグロコショウダイ、フウライチョウチョウウオ、ナミマツカサ、クロオビマツカサ、ウツボ、トラウツボ、ミツボシキュウセン、セイテンベラ、メガネモチノウオ、ハナアイゴ、クロメジナ、シマハギ、キホシスズメダイ、チチブモドキ、カワヨウジ、ニセクロホシフエダイ、オキフエダイ、クロホシマンジュウダイ、ヒメゴンベ、オジサン、イソカサゴ、イトヒキベラ、タナバタウオ、タカサゴスズメダイ、フタスジリュウキュウスズメダイ、マトフエフキ、ミナミアカエソ、ヘコアユ・・・

特にサザナミヤッコ、ケラマハナダイとの出会いが印象的でした。衝撃的な出会い!といってもよいでしょう。サザナミヤッコを採集したのは薄暗い岩穴、ケラマハナダイは釣りでの採集で、まさか釣れるとは思いませんでした。

 

心残り、といえばチョウチョウウオ、モヨウモンガラドオシ、でしょうか。

9月には友達と一緒に採集しましたが成果がやっぱりすごかったです。「黄色い」ヘラヤガラや、オオスジヒメジ、極小のキリンミノ、等さまざまな魚類との出会いを堪能しました。中にはでかいワモンダコと格闘していた人もいましたが。

しかしヒメジ類って飼育は結構難しいです。配合飼料なかなか食べません。餌の点では改善が必要かもしれませんね。

河川の採集では初採集種はなかなか出ませんが、今年は「カネヒラ」を採集できました。それから初採集ではないのですが、ドジョウを10年ぶりに採集しました。現在は田んぼが消えつつあり、さらに国外移入種のカラドジョウの脅威もあり、なかなか安泰とはいきません。

2.2008年の目標

2008年の目標は、「採集魚のケア」「事故予防」です。

今年は何種かのテンジクダイを輸送の不備で落としてしまいました。しかしそれらについては対策を覚えたので、来年は同じことが起こらないと思います。

さらに2年連続で採集中に事故(けが)が起こってしまいました。これは磯での不注意とか、そういう問題ではなく、不注意の問題でした。体の抵抗力を高めていかねば。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今日の魚 2007年12月21日

2007年12月21日 20時29分23秒 | 今日の魚(不定期更新)

 

このコーナーも記念すべき30回目です。

オオスジイシモチ Apogon doederleini   Jordan and Snyder

今回は「久しぶりに」「普通の」魚を取り扱いたいな、と思います。テンジクダイ科のオオスジイシモチです。西日本の釣り人ならわかりますね。あの縞々模様の魚です。

 

●名前

標準和名は「オオスジイシモチ」ですが、関西では「じゃこ」とか呼ばれており、余り人気はありません。

キンセンイシモチの項でも紹介しましたが、属名のApogon(アポゴン)というのは、テンジクダイ属の属名です。ギリシャ語でa~というのは、「~ない」、pogonというのは「ヒゲ」という意味です。日本語訳すれば「ひげがない」という意味です。

欧州の人々は、この仲間をヒメジの類に近縁だと考え、下あごにひげを持たない本属魚種に「ひげがない」という意味の学名をつけたようです。確かに、背鰭が二基であることなど、ヒメジに一見してよく似ています。

英名の Doederlein's cardinalfish や、種小名のdoederleiniというのは、どちらもL.デーデルラインというドイツ人の学者にちなんでいます。彼は来日し、様々な生物を収集しました。本種と同属のテンジクダイ類「クロイシモチ」に学名をつけたのも彼です。

●近縁種

「今日の魚」の記念すべき第1回で紹介したコスジイシモチにそっくりですが、本種では体の縦縞の数が4本で、これが7本あるコスジイシモチと区別可能です。

黒潮洗う海にはタスジイシモチやミナミフトスジイシモチという本種にそっくりなテンジクダイ科魚類がいますが、この2種の縦縞は太いので縞模様が細い本種と区別できます。

コスジイシモチ

生態

肉食の魚で甲殻類や小魚などを捕食します。魚は昼行性と夜行性のものに分けられますが本種は昼・夜どちらでも餌を食ってきます。そして簡単につれます。本種の好む餌は甲殻類(エビ等)、小魚、動物プランクトンなどで、夜間は小魚の多い場所では良くつれます。本種はマウスブリーディング(口内保育)を行います。雄が口の中で卵が孵化するまで見守るのですが、孵化したら周りの子供たちは餌、親に食べられてしまうこともあります。

利用

あまり食用にはしないのですが、鱗をとって塩焼きにする、あるいはから揚げにすると美味しく食べられます。この魚は市場に出ることがないので、この魚を食べられるのは釣り人だけですよ!!

オオスジイシモチ 2007年10月に採集。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハナビラダカラガイ

2007年12月14日 22時01分51秒 | 軟体動物(貝類・頭足類)

先ほどハナビラダカラガイを紹介しましたが、これはハナビラダカラガイの足です。水槽ガラス面についたコケ取りという役目で入れていましたが、本人はそうも思わず、ヤドカリに岩から落とされることもありますが概ね平和に暮らしております。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今日の魚 2007年12月13日

2007年12月13日 00時05分49秒 | 今日の魚(不定期更新)

今日の魚 2007年12月13日

カミソリウオ Solenostomus cyanopterus   Bleeker

WEB魚図鑑にもこの個体(この写真)は投稿したのですが、これは左右反転にして投稿しました。基本的に魚の頭は左に置かなければならないという決まりがあるためです。

●仲間

日本産カミソリウオの仲間は3種が知られていますが、Fishbaseによると、もう1種日本に分布するとあります。これにもう1種を加えた5種類がカミソリウオ科魚種の全種です。高知県沿岸では本種とニシキフウライウオが浅瀬でよく見られます。

カミソリウオと呼ばれる魚はかつて、カミソリウオ、フウライウオ、ノコギリフウライウオの3種に分けられていました。しかしこれらは全て同一の種類であることが明らかになりました。カミソリウオはトゲウオ目に含まれますが、この仲間にはヘコアユやヨウジウオ、ヘラヤガラ(写真下)など奇妙な形状をしたものが多く含まれます。

 

●生態

浅い砂底に生息します。砂底に通常はペアで見られます。水深2m以深で多いようですが、この個体は水深1mの浅瀬で採集できました。しかも複数組の個体が見られました。雌の胸鰭は大きく、卵を保護します。タツノオトシゴとは真逆なんですね。へぇ~。

肉食性で、甲殻類や小魚、動物プランクトンを捕食します。

●飼育

この魚は温和な性格なのでしょう、なかなか餌付いてくれないでこまります。ヨウジウオやテグリなど、温和な魚と飼育するのが適していると思われます。最近は採集しても持ち帰りませんが、いつかまた飼育したい魚の一つです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オニオコゼ

2007年12月12日 23時28分37秒 | 魚紹介

オニオコゼです。前回あたり「宇和島の魚」で紹介したでかいやつです。

前が頭、その頭の後方が鰾、その上に小骨が気になる部分を叩いたものをのせ、その奥に大きな肝を置いておきます。頭の左後方にある茶色いものは皮の湯引き、頭のわきにあるのは身の部分の湯引き、あとは身の薄造り風です。

さて、気になる味なのですが。

これはもう「美味しい」に尽きます。

刺身はあっさりとしてて、もう美味。

たたいた部分はねぎか何かがあればもう少し美味しいものかも知れません。

湯引き系は美味です。

肝・鰾はもう絶品です。鰾がこんなに甘いとは知りませんでした・・・。

また食べようっと。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする