魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中で見苦しいところもありますが、ご容赦願います。

今日の魚 2008年7月31日 Vol.36

2008年07月31日 21時51分17秒 | 今日の魚(不定期更新)

リボンスズメダイ Neopomacentrus taeniurus   (Bleeker)

本種はサンゴ礁のスズメダイほど派手というわけではないですが、じっくり観察してみると、非常に味わい深いスズメダイです。

 

●生態

本種は海というよりも、汽水域を好んで生活します。スズメダイの仲間としては珍しい特徴です。汽水域なら様々な場所で見られ、それに続く海でも見られます。私はこの魚の大群を奄美大島の某所で観察しています。

汽水域に続くマングローブの林の中にも見られます。

●餌

基本的に雑食といわれていますが肉食性が強いです。奄美では漁港で魚のあらに群がっているところもみました。オキアミで釣れるのですが、本種が群がってきてしまい他の魚がなかなかつれません。

●特徴

黒い地色で、尾鰭の中央部が黄色になることが特徴です。尾鰭は長く伸びています。尾鰭が長く伸びるといえば、このヒレナガスズメダイもそうですね。

ヒレナガスズメダイは前鰓蓋骨後縁に棘があるか否かで区別できますが、体色だけでも簡単に見分けられます。

●仲間

日本産のリボンスズメダイの仲間は5種類が知られています。そのうち2種は近年八重山からみつかったものです。もう1種は日本からは神奈川三崎から記録されていますが、他の魚との誤同定の可能性もあります。

近縁のクロリボンスズメダイは奄美大島でも見られます。図鑑での分布は石垣島以南ですが奄美大島でも普通種です。ただし個体数はリボンスズメダイのほうが圧倒的に多いです。

尾鰭中央部が黄色にならず、リボンスズメダイと区別できます。

もう1種、奄美や沖縄の河口域で釣りをしているとよく釣れるスズメダイがいます。

スミゾメスズメダイです。この魚はソラスズメダイ属に含まれます。この属の中では珍しく汽水域に進入します。尾鰭の形から区別は一目で可能です。

この3種が、奄美や沖縄諸島の汽水域で我々の竿にあたりをくれるスズメダイの仲間の主なものです。

 

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高知県の小場所で採集

2008年07月27日 22時26分02秒 | 魚介類採集(海水)

今日は高知県の小さな湾で採集しておりました。

ごらんのように天気はあまりよくなかったのですが、楽しい採集となりました。

港には流れ藻がたくさん浮かんでおり、タモでこんな魚たちが採集できました。この画像にうつっている魚たちはみんな初採集のものです。特にアミモンガラやマツダイなどは個体数が非常に多いものでした。ヒメコトヒキやソウシハギも初採集。

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もうすぐ1年を迎える。

2008年07月24日 23時30分30秒 | 魚介類飼育(淡水)

昨年の8月に採集したドジョウです。我が家の薄汚い水槽でよく11ヶ月もすごしてくれたものです。でもまだまだ小さい。もっと長生きしてくれると思います。大きくなれよ~ドジョウの種類ですが、採集場所から考えるとヤマトシマドジョウY86かな・・・?

 

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「赤」と「青」

2008年07月19日 22時39分19秒 | 魚介類を食べる

 

一斉休漁もおわり、市場も活気を取り戻しています。今日は市場でこんな変わった魚と出会うことができました。アカヤガラFistularia petimba   Lacepèdeです。

アカヤガラの体は細長く、一見おいしそうには見えないのですが、近年は高級魚扱いされることが多いです。

これがアカヤガラの刺身です。頂上にある赤い血だまりのようなものは肝を包丁でたたいたものです。肉は白身です。奥にある細長いものは卵巣を塩で似たものです。

いずれもおいしいものでした。刺身はやわらかく、甘みもありました。これを刺身醤油でたべると絶品。

もうひとつ、市場ではじめて見る魚がいました。これがこの魚です。

アオブダイScarus ovifrons   Temminck and Schlegel です。

アオブダイはブダイの仲間でも珍しく温帯域に多いものです(ただし琉球列島にもいる)。この個体は額が盛り上がっておらず雌の個体と思われがちですが、本種の場合は雌雄ともに額がもりあがります。

さてさて、この魚なのですが実は有毒なのです。

どこに毒があるのかといえば、肝臓。肝臓には人を殺すほどの毒がある場合があります。沖縄の那覇にある牧志公設市場では、これくださいというと、肝を取り除いてくれます。

この個体は冷凍して標本用に保管しています。

アカヤガラとアオブダイ、2匹あわせて160円(ヤガラ60円、アオブダイ100円)でした。

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テングヨウジの餌

2008年07月09日 23時36分18秒 | 魚介類飼育(汽水)

テングヨウジは細い口をしているため普通の配合飼料を食べることは殆んどありません。そのため飼育が難しい魚といわれています。しかし、この魚の飼育を容易にする餌があります。それが、冷凍プランクトンです。

ちょっといい写真が撮れなかったので紹介は略しますが、大きな観賞魚店ではたいてい取り扱っている餌です。保存は冷凍で行い、使うときにブロックをそのまま水槽に入れます。

するとテングヨウジは餌に興味を示して近寄ってきます。

底のサンゴ砂の隙間に落ちてしまった餌はご自慢の長い管のような口で吸い込んでしまいます。この水槽にはミミズハゼというハゼもいて、この口で吸い込めなかった餌は彼らが処理します。

テングヨウジは全長25cmに達するので現在の30cm水槽での終生飼育はできません。早く60cm水槽にアップグレードしたいところです。

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