魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中で見苦しいところもありますが、ご容赦願います。

イレズミハゼの仔魚

2012年08月31日 21時55分57秒 | 海水魚の繁殖

我が家のイレズミハゼが産卵しました。この前から何度か産卵していたようですが8月29日の夜に孵化した個体を取り上げました。写真は今年の6月ごろ撮影したイレズミハゼ。この時点でおなかが大きく膨らんでいました。

これがイレズミハゼの仔魚です。このくらいの口の大きさですと、ワムシの仲間も捕食することができそうです。ワムシは基本的に生きたものを使用するのですが、今回はキョーリンからでている「クリーンワムシ」というのを使用。

某氏のお話では、冷凍のワムシだけでクマノミ仔魚を育てた人も結構いるということでした。最も本来は生きたワムシが最高ではあるのですが入手性に難があるということでしたので、今回は冷凍のものを使ってみます。

容器は小型プラスチックケース、水は毎日換えます。餌は1日複数回を与えています。どのくらい育つでしょうか。

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夜更けのイシモチ

2012年08月27日 21時19分15秒 | 魚介類飼育(海水)

1週間ほど前にキンセンイシモチドット型を90cmの水槽のほうに移動しました。

キンセンイシモチドット型をはじめ、テンジクダイ科の魚は多くが夜行性です。本種は昼間は水槽を群れでゆったりと泳いでいます。夜間ほかの魚が寝ているとき、この仲間は俊敏に泳ぎます。

夜更けの水槽。水槽の左側にある青色のLEDをつけてみました。泳いでいる魚はキンセンイシモチばかり、この写真ではぶれていますが・・・。このほかカクレクマノミがいます。クマノミは昼間はよく泳いでいますが夜間はゆっくりと泳いでいます。

キンセンイシモチは、夜間になると、餌の時間でもないのに表層を遊泳します。餌をやるときは、水槽の上にある蓋を外しますので、多くの魚が理解し、寄ってきます。

この個体は一番大きい個体。一回手網を入れるだけで10匹以上は掬うことができたのですが、持ち帰ったのは8匹のみ。一緒に掬った時から一番大きいものでした。テンジクダイ属のなかで、テンジクダイは雌のほうが成長がよいという報告がありますが、この個体もそうなのでしょうか?

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そば

2012年08月25日 14時54分07秒 | 携帯版



長野の蕎麦をいただきました。

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フィリピン魚76.ロングテールトライポッドフィッシュ

2012年08月24日 16時26分42秒 | 魚紹介

久しぶりのフィリピン魚となります。今回はフィリピン魚の変わり種をご紹介します。

ロングテールトライポッドフィッシュTripodichthys blochii (Bleeker, 1852)という種類です。一見カワハギの仲間のように見えますが、カワハギとは別科のギマ科の魚です。

●ギマ科の魚

ギマ科の魚は、日本にはギマのみが分布するとされています。カワハギににた体で、サバのような長い尾柄部と、2叉した尾鰭をもちます。さらに粘液を出すようで、釣り人からは気味が悪がられ、リリースの対象となってしまうような魚です。ただし実際は美味な魚といわれており、三河湾では食用として市場にもでております。

ギマ科の魚とカワハギの仲間を見分けるのに重要なのは腹鰭。カワハギやモンガラカワハギの仲間では腹鰭が左右対をなさないのに対しギマ科の魚や、ベニカワムキ科の魚では対をなすという特徴があります。ベニカワムキ科の魚はギマ科の魚とは、尾鰭が2叉しないことや、尾柄部が短いことによって区別可能です。またギマ科の魚は浅い海に多いのに対し、ベニカワムキ科の魚は深海に多く生息しています。

先ほど述べましたようにギマ科の魚は、日本ではギマのみが分布するとされていますが、インド・西太平洋の暖海域には本種を含む4属7種のギマ科魚類が分布しております。Fishbaseによりますとフィリピンには3属3種が分布しています。そのうち1種は日本にも共通の種類が生息します。

本種は吻がやや尖り、尾柄部は長いです。第1背鰭棘間の鰭膜は黄色から淡色であることも特徴です。

 

●ギマTriacanthus biaculeatus (Bloch, 1786)

ギマは日本にも分布する種類です。吻は短く、突出しません。英名はショートスパインドトライポッドフィッシュといい、この短い吻にちなむようです。胸鰭や尾鰭は黄色という記述があります。本個体では背鰭や臀鰭も黄色になります。吻が短く、ほかのフィリピン産ギマ科魚類と区別できます。ギマ属は2種が知られており、もう1種はオーストラリアやインド洋に生息するそうです。

●ロングスパインドトライポッドフィッシュPseudotriacanthus strigilifer (Cantor, 1849)

この写真からもおわかりのように、第1背鰭の第2棘がやや高いのが特徴的です。体には茶色い縞模様がありますが、水中では金色に輝いて見えるようです。また、体がやや寸詰まりで、吻の形もロングテールトライポッドフィッシュとは若干異なる印象を受けます。1属1種です。私は最初、ロングテールトライポッドフィッシュのことを本種と誤同定していたことがありました。

 

●おまけ 謎のギマ科魚類

この個体はインドネシアの産ということで、フィリピン産ではないのですが、ユニークな個体です。背鰭第2棘が短く、尾柄部が長く、第1背鰭鰭膜が黒くないなどの様子からおそらくロングテールトライポッドフィッシュではないかとも思われるのですが・・・。インドネシアに産するものの1種であるTripodichthys angustifrons (Hollard, 1854)は、本種にそっくりですが、鰭膜が黒っぽいなどの特徴があるようです。

 

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ホウセキキントキを刺身で食す

2012年08月23日 23時05分43秒 | 魚紹介

ホウセキキントキPriacanthus hamrur (Forsskål)はキントキダイ科の魚で、南日本からインド・太平洋、紅海 (タイプ産地) の広域に生息している種類です。わが国にはキントキダイの仲間は11種生息していますが、その中でも特によくみられる種類のようです。

キントキダイの仲間はそのほとんどが食用魚として市場に流通しています。人気が高いのは釣り魚としてもよく知られているチカメキントキCookeolus japonicus (Cuvier)で、これが「キントキダイ」という名前で流通されていることがあり注意が必要です。少なくとも釣り船関係ではみんな「キントキ」と呼んでいます。


▲チカメキントキCookeolus japonicus (Cuvier)

沿岸・沖合底曳網の基地があるところでは、やや細身のキントキダイ科の魚も市場にでます。「本物」のキントキダイPriacanthus macracanthus Cuvierです。以前に塩焼きで食べましたが、好評の魚です。キントキダイについては昨年の11月に記事を書きました。背鰭・腹鰭・臀鰭に黄色斑があるのが特徴です。


▲キントキダイPriacanthus macracanthus Cuvier 

今回のホウセキキントキは、尾鰭がよく湾入する、各鰭には目立つ斑紋がない、側線鱗数70-90、鰓耙数は上4-6+18-21、であるなどの特徴でほかの日本産キントキダイ属魚種と区別できます。暖海の魚で、国内では沖縄や奄美、四国などで漁獲されている種類ですが、今回は長崎県で獲れた個体。このほか、和歌山や相模湾沿岸でも漁獲されているようです。日本海側では獲れているかな?

今回は塩焼きではなくお刺身にしてみました。少し冷凍庫の中で長く寝かせすぎたか、色が若干薄くなっているようにも見えましたが、脂ののりも程よく、肉には甘味も感じられました。

定置網や釣りなどで採集され、沖縄では波止場からも夜釣りで釣ることができる定番の白身魚です。

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