魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中で見苦しいところもありますが、ご容赦願います。

八郎潟

2011年09月29日 23時49分29秒 | 魚類関係の集まり

今日から、青森県弘前市に滞在しています。今日は単なる移動日。ゆっくり休息します。

写真は、奥が男鹿半島、手前が八郎潟。上からみるとすごい形になっていました。佐渡島なども見えたのですが薄らと雲がかかってなかなか見えないのが残念です。

空港からバスで弘前に向かったのですが、その合間では黄金色のイネを刈っているのが見えました。東北にも、秋が来ています。見渡す限りの田。日本人の原点?でしょうか。

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ホソスジナミダテンジクダイ

2011年09月28日 23時42分14秒 | 魚介類飼育(海水)

今年の5月に喜界島で採集したホソスジナミダテンジクダイNectamia fusca (Quoy and Gaimard)です。テンジクダイ科にもさまざまな種類がいますが、総じて飼いやすいものです。

海水魚を飼うには、大型の濾過装置が必要、大型水槽が必要、とおっしゃる方々もおりますが、魚の種類や、量をを考えれば写真の水槽(はば35cm)でも飼育可能です。もちろん、私のこの水槽の中には、このホソスジナミダテンジクダイだけでなく、クモウツボ、ミツボシキュウセンなどの魚が合わせて6ぴき、ヤドカリとカニが其々1匹の、計8匹が暮らしています。

この水槽の「心臓」ともいえるのは、やはり濾過装置。

投げ込み式濾過装置。これ一個だけで濾過を賄います。ふつう、このような濾過装置は金魚やメダカの水槽に使うのですが、この水槽に使っても、問題なく濾過ができています。ただ、どうしてもたくさんの魚が暮らせるようになるまでには、時間が必要です。

初心者の方は、カクレクマノミや、青いルリスズメダイ(コバルトスズメ)などをよく飼育しています、これらの魚はみな丈夫で飼いやすいのですが、すぐに亡くなってしまう、というケースがあったりします。その原因は、病気、餌のやりすぎ、喧嘩、など様々な理由があるのですが、やはりこの水槽の心臓である「濾過」がうまくいっていないというケースもあると思われます。濾過は、海水魚の場合「濾過バクテリア」を使用した濾過が行われることが多いのですが、これを有る程度繁殖させるには若干の時間が必要です。

この水槽では小型の魚1匹と、ウツボ1匹を数週間飼育させ、それから少しずつ、魚を足していきました。魚自体が丈夫なものが多い、というのもうまく行った理由かもしれません。

どうしても気をつけないといけないのが、餌やりです。海水魚飼育のだいご味の一つではあるのですが、餌のやりすぎは水質の悪化を招きます。においをかいで、「変なにおいがする!」と思ったら、即、全換水が必要となります。とくにこの水槽の餌は、クモウツボのための生餌もあり、なおさら悪化を招きやすいのです。

濾過の話はまた別の機会にも記述します。

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セミホウボウ

2011年09月26日 22時25分15秒 | 魚紹介

世界の海や川にはまだまだ不思議な魚がいっぱいいます。葉っぱの形をしているウナギの仲間の仔魚や、頭だけのような姿のマンボウ、たまに漂着して人々を驚かせる大型サメやリュウグウノツカイなど、奇怪、不思議、怪しい生物が世界中の学者の心をひきつけました。

セミホウボウDactyloptena orientalis  (Cuvier)は今でも、分類学においてはまだまだ不思議の詰まった、魚類学者にとって悩ましく、また魅力的な魚といえるでしょう。

セミホウボウはかつて2008年10月6日のブログ記事http://pub.ne.jp/fishcollection/?entry_id=1697021#moreでアップしたのですが、横からの写真は、この記事が初となります。胸鰭が長く、まるでトビウオのようです。

名前に「ホウボウ」とあり、ホウボウに近い仲間と思いきや、実際は全く違う仲間です。頭部の側面には非常に大きな棘があり、さらに頭部がよろいのように硬いなどの特徴があります。この仲間は、従来は何の仲間かわかっていなかったのですが、現在ではスズキ目キツネアマダイ科の側系統群に入るのではないかという説も飛び交っています。ただしこれについてはまだまだ詳細な研究が必要と思われます。

以前は刺身でも食しましたが、今回はすべて唐揚げで頂きました。肉は白身で、普通に美味しく食べられました。注意しておきたいのは、内臓で、これはかなりにおいます。

●近況

今週の木曜日から暫く青森へと出かけます。弘前市という、青森の内陸部に有る場所です。実質的には3泊4日ということになりましょう。基本、学会なのですが、日曜日にどこかで竿を出してもよいかな、と思っていたりします。東北の美味しい魚についても、食する機会がありましたら、レポートしましょう。

水槽については、先日90cm水槽を購入しました。学会終了後は、これを準備したいと思っています。60cm水槽はマイペースではありますが、尾鷲や串本方面に出かけ、魚を採集したりということはやっております。

また、今月の11日には、浮遊性のハゼ、アケボノハゼNemateleotris decora  Randall and Allenを新しく水槽にお迎えしました。現在は先住の、ハタタテハゼと一緒に暮らしていますが、状態は概ね良好のようです。浮遊性の餌を好んで捕食しています。

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ギンアナゴ

2011年09月25日 14時13分20秒 | 魚紹介

久しぶりの一色漁港の魚紹介です。アナゴ科のギンアナゴGnathophis nystromi nystromi  (Jordan and Snyder)です。

三河一色で「長物」といえば、ウナギ(ニホンウナギ)でしょう。実は一色漁港の周辺にはウナギ養殖池が多数あり、鹿児島や、宮崎と並んでウナギの生産が盛んです。

一方漁港で水揚げされるウナギ目の魚は意外と少なく、マアナゴやゴテンアナゴくらいのもので、あとはあまり利用されていません。ギンアナゴも、投棄されてしまう魚のひとつです。

本種は、アナゴ科に属しています。アナゴ科の魚は、大きく3グループに分けられます。

●ホンメダマアナゴ亜科

体はやや太く、後鼻孔は眼中央よりも下方にある。上唇に沿うように溝がある。肛門前長は全長の41-51%のものが多い。日本からは2属4種が知られ、うち1種は、2亜種に分かれている。ゴテンアナゴなどはこの仲間。底曳網などで漁獲され、全ての種が食用となるが、産業的にあまり重要でない。

●クロアナゴ亜科

体はやや太く、後鼻孔は眼中央か、それよりも上方にある。上唇に沿うように溝があるものと、ないものがいる。肛門前長は全長の45%以下のことが多い。日本からは9属と15種が知られている。種類は多いが、産業的に重要なのはクロアナゴ、マアナゴくらいで、後はあまり大事にされていない。

●チンアナゴ亜科

体は著しく細長く、胸鰭はごく小さい、またはない。日本産は2属5種。ただし、このほかに、水中写真のみ報告がある種が1種いる。サンゴ礁の浅海の砂底にすみ、プランクトンなどを捕食する。漁獲されることはあまりないが、美しい色彩のものもあり、独特な生態とあわせ、観賞魚として、また水族館でよく飼育される。

このギンアナゴは、全長237mm、肛門前長60mm、上唇に溝があり、後鼻孔は眼の中央前にあります。さて、どの仲間でしょうか。

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アカタマガシラ

2011年09月23日 21時48分39秒 | 魚紹介

本日は、朝8時に起きて、昼から港区に向かいました。我が家は西区の、かなり端のほうにあり、港区まではちょっと距離があったりします。夕方の5時過ぎに帰宅。正直、かなりへとへとです。そのわけは、後日ご紹介することにしましょう。

さて、今日はアカタマガシラParascolopsis eriomma (Jordan and Richardson)をご紹介します。本ブログ開始以来初となる、イトヨリダイ科の魚です。

アカタマガシラの特徴は、体側に黄色縦帯があること。死後も鮮時には有りますが、不明瞭です。

この写真は、その黄色線、胸鰭付近の様子。生きているときはもっとはっきりしています。よくにたタマガシラは、体側に目立つ横帯があります。他、タマガシラでは鰓耙が短く、11本以下と少ない、アカタマガシラでは鰓耙が長くその数は16-18と多い、などで見分けることもできます。

この魚は肉は白身で、味も上々。刺身はほんのり甘みがあり、美味でした。この魚は比較的南方性の種のようですが、房総半島などでも漁獲されています。

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